USB Type-Cでできるようになったこと【徹底解説】

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最近のコンピュータといったら、USB Type-C端子を搭載しているものが標準になってきています。でも少し端子が小さくなっただけでは?という疑問もあるかもしれません。なぜここまでUSB Type-Cが推奨されつつあるのかなにができるようになったのかについてこの記事では詳しく説明していきます。

USB Type-AとType-Cの違い

まず最初に、USB-Type CとType-A(従来のパソコンについていた、ありがちなUSB端子)は何が違うのかについて説明します。

 

実は主な違いは2つしかありません。

 

1、形状の違い

これが一番わかり易い違いです。

以下の写真を見ていただければわかると思いますが、USB Type-AとType-Cでは形状が違います。

 

USB Type-A
USB Type-C

サイズで行くと、USB Type-Aの長辺が12mm程度なのに対して、Type-Cでは8.4mm程度までコンパクトされています

このサイズはちょうどUSB Micro-Bの規格と同じくらいです。USB Micro-BというのはAndroidスマートフォンによく使われている端子になります。

サイズだけでも多少コンパクトになっていることはわかりますが、実際はMicro-Bと同じくらいなので、あまり衝撃的なほどにはコンパクト化されていません

 

2、ピンの配置

上の画像からなんとなくわかるかもしれませんが、USB Type-CではType-Aと比べるとピンの配置が大幅に変更されています

そもそもType-Aでは上下で非対称なのに対してType-Cでは上下のピンの配置が対称的ですよね。これは、Type-Cの一つの特徴「リバーシブル」を可能にさせるための配置になります。

リバーシブルというのは、裏表関係なく端子を挿入することができるということです。今までUSB Type-Aの裏表を間違えそうになってケーブルを多少ひねったりして少し面倒になったことは誰もがあるはずです。

ただし、仮に裏表間違えたとしても1回で正しい方向に挿入することができるので、このリバーシブル機能についてそこまで喜ぶことでもなさそうです。あくまで一つの特徴です。

 

そして、ピンの配置が違うということ以外でも「ピンの数」自体が違うこともお気づきになれるでしょうか。

上の画像のUSB Type-A端子はUSB 3.0という規格のものになっていて、ピンの数が9つとなっていますが(一部のピンは画像では確認できません)

ですが、Type-Cの方では24ピンもあります

それはリバーシブル運用を可能にするためだろうと考える人もいるかもしれませんが、そのような目的だけではなく、様々な入出力を一つの端子で行えるようにピンの数が増えているのです。

これについてはこのあと説明します。

 

Type-Cという形状でもっともすごいのは、ピンの数が圧倒的に増えているのにサイズをコンパクトにすることができたという点でしょう。

 

 

何度も言いますが、USB Type-AとType-Cの違いは以上になります。

これから紹介するのは、Type-Cで、ピンの数が増えたことによって可能になった新機能です。

 

 

USB Type-Cの機能

先に言っておきますが、ここから紹介する、USB Type-Cでできるようになったことについてはあくまでできるようにあっただけであって全てのUSB Type-C端子においてその機能が使えることを保証しているわけではありません。 実際に、形状はUSB Type-Cなのにこれから紹介する新機能が使えないという場合もありますのでご注意ください。

そもそもUSB Type-Cというのは形状を指すものであるということをご理解ください。

 

1、USB 2.0 / 3.2 gen1 /2/ 2×2 / 4.0規格での通信

まず最初に、USB Type-CではUSBの転送規格「2.0 / 3.2 gen1 / gen2 / gen2x2」に対応できるようになりました。

それぞれの最大転送速度をあげると

規格通信速度
USB 2.00.5 Gbps
USB 3.2 gen1(3.0 / 3.1 gen1)5 Gbps
USB 3.2 gen2(3.1 gen2)10 Gbps
USB 3.2 gen2x220 Gbps
USB 4.040 Gbps

 

というようになっています。

USB 3.2 gen2x2についてはあまり話が出ていませんが、一応発表だけされています。

そして最近USB 4.0も発表され、Thunderbolt 3という別の通信規格と完全に統合することになりました。

とりあえずUSB Type-CではいろんなUSBの規格に対応します。一応USB 3.2 gen2まではUSB Type-Aも対応しているみたいですが、USB 3.2 gen2x2以降は完全にType-Cのみの対応になるので、これからのUSB規格はすべてこのType-Cが担っていくことになるでしょう。

 

 

2、USB パワーデリバリー

USB Type-Cでは「USB Power Delivery」という機能を利用することができるようになりました。

簡単に言えば、USB端子からより多くの電力を給電できるようになったということです。

例えばこれまでのUSB Type-A端子では5W程度の電力しか供給できず、スマートフォンの急速充電を利用できなかったり、スマートフォンを繋げるにしても充電が遅かったりしていました。

ちなみに、スマートフォンの急速充電で一般的な「2A充電」ではおよそ10W程度の電力を得ることができるため、パソコンのUSB端子に繋いだ時よりも二倍程度速く充電することができます。

 

しかし、そんな中USB Type-Cで可能になったUSB Power Deliveryでは最大で100Wの電力を供給できるようになりました。

先ほどまで5Wとか10Wとか説明していましたが、急に100Wです。かなり衝撃的な機能ですよね。

 

引用:https://www.rohm.co.jp/electronics-basics/usb-pd/usbpd_what1より

こちらの画像を見てもらえるとわかりやすいかもしれません。

USB Type-Cまではスマートフォンなどの小型機器にしか電力を供給できなかったのに対して、Type-Cからは大型のHDDやノートパソコン、さらにはモニターにまでも電力を供給することができるようになります。

 

例えばApple社のノートパソコン「Macbook」の最新モデルなんかはおよそ60Wの電力を消費しますが、USB Type-C端子によって給電することができます。

 

ただし、たとえUSB Power Deliveryによって100W程度の電力供給が可能になったとしても、そもそも供給する側の電源がしっかりしていないといけないので、ノートパソコン等のUSB端子からの大量供給は難しくなってきます。

 

 

2、Thunderbolt 3を統合

続いてはかなり画期的な新機能になります。

USB Type-Cでは内部でThunderbolt 3と統合できるようになりました。もちろん、この機能についても最初に説明した通り、一部のUSBでは使用できないことがあります。

 

Thunderbolt 3ってなんだよ!!

Thunderboltというのも、通信規格の一つとなっています。

いっちゃえば、USBと同じように様々な機器を外付けすることができる端子なのですが、パソコン内部ではUSBとは異なる接続をしています。

具体的にいうと、USBは専用のUniversal Sirial Bus コントローラに接続されているのに対し、Thunderboltではほぼ直接的にPCI-eに接続されています。

 

PCI-eってなんだ… と思う人もいるかもしれないので簡単に説明すると、グラフィックボードやキャプチャーボード、サウンドボード等の拡張ボードをパソコンに取り付けるためのソケットです。

PCI-eソケット自体は、自作パソコンやパソコンの整備をしている人でないとあまり見たことがないかもしれません。

 

ソケット自体の見た目はこのようになっています。ここにグラフィックボード等を取り付けることができるわけですが、

Thunderbolt端子を使えばパソコン内部にあるこのソケットに直接アクセスすることができるというイメージです。そして、Thunderboltの端子はこのような形状になっています。

 

そして、Thunderbolt 3 という規格では内部でPCI-e 3.0に接続することができるため、最大転送速度は40 Gbpsとなっています。

実はこの数字、USB 4.0の転送速度と同じで、どうやらUSB 4.0が導入されてからThunderbolt 3と完全に統合するみたいです。

 

3、DPによる画面出力

USB Type-Cでは内部で映像出力にも接続することができます。

これはもともとThunderboltで実装されていた機能になりますが、端子をDP(Display Port)として使うことができます。

同じデジタル映像出力端子として、HDMIという規格もありますが、DPの方が微妙に性能が良く、DPからHDMIを始めVGAなどのアナログ信号に変換することもできるので最強の映像出力となっています。

 

例えばApple社のノートパソコン Macbook Pro 2018年モデルなんかはUSB Type-Cの端子から映像を出力することができます。

これまでのHDMI,DP端子等に比べると圧倒的にコンパクトなので使いやすくなっています。また、一つのUSB Type-C端子だけで映像出力、外部機器接続、充電などを担うことができるので全体の端子数を抑えることができ、使用する側としてもわかりやすくなっています。

 

 

USB Type-Cでできること・できそうなこと

続いては、これらの技術を使ってUSB Type-Cでできること、できそうなことを紹介していきます。

なお、中にはまだ実装されていない(あるいは何かの問題で実装できないかもしれない) ものもあるかもしれないので、あくまで私の予想だと受け止めてください。

 

1、外付けグラフィックボード

USB Type-Cを通してThunderbolt 3に接続でき、さらにそこからPCI-eにもアクセスすることができるのでグラフィックボードを外付けで使うことができます

ちなみにこれはもう実装できていて、やたら高いですが一応販売されています。

 

 

たとえばこちらの商品はUSB Type-C(Thunderboltモード)接続でグラフィックボードを使うことができるボックスとなっています。

拡張スロットを持たないノートパソコンやコンパクトパソコン、一体型デスクトップパソコン等で重たいゲームを楽しみたい時に役に立つ商品です。

どうやらこの商品にはグラフィックボード用の電源が搭載されているみたいなので電源装置があまり大きくないノートパソコンでも使えるようですが、

例えばUSB Type-CのPD機能を使えば最大で100Wの電力をUSBケーブルを通して供給することができるので、TDP75Wまで(補助電源が必要ない)のグラボであればUSB Type-Cケーブルのみで利用することができそうです。

 

ただし、ノートパソコンから100Wも電源供給ができるものはほとんどないと思います。

 

 

2、電源コードのいらないモニター

パソコンに使われるモニターというのは通常、50W程度の電力を消費する場合がありますが、USB Type-CのPD機能を使えば最大100Wで給電することができるので、モニターへ映像を出力しつつ電力の供給まで行うことができるかもしれません。

そうなれば、モニター用のコンセントを用意する必要もなく、配線もスッキリして使いやすくなると思います。それに、モニターが消費する電力というのは技術の発達に伴って削減されつつあるので尚更実現できそうです。

(もしかしたらもう実現されているかも)

 

ただし、もうすでにUSB給電が行えるモニターは存在します。

ただしこの手の商品は電源ケーブル(USBケーブル)の他に映像入力ケーブルを用意しないといけないことが多く、結局配線がごちゃごちゃになってしまいがちです。

 

また、以下の記事で紹介しましたが、USB Type-C対応のモニターでは逆に、モニターから接続元のノートパソコン等に給電することができるものもあり、充電しながら映像出力を行えるという便利さを誇ります。

おすすめUSB Type-C対応モニター3選

 

3、記憶装置がすべてUSB Type-Cに

2.5インチHDDやSSDなどの記憶装置はすでに、USB端子一つだけで利用することが実現できていますが、USB Type-Cを使えば3.5インチのHDDも使えたり、複数の記憶装置を端子一本だけでまかなうことができるかもしれません

 

さらにいえば、パソコン内部での記憶装置への接続方法もUSB Type-Cになる可能性すらあります。

今はSATA端子などが主流ですが、情報転送ケーブルの他にも専用の電源ケーブルを挿さないといけないので少し配線が複雑になります。

そこでUSB Type-Cを使えば給電からデータ転送まで全て一本で行うことができるでしょう。

 

 

4、VRゲームがUSB Type-Cケーブル一本で

最近ではグラフィックボードの性能も上がってきて、VRゲームも楽しめるようになってきていますが、VRゲームというのはただ映像を出力するだけでなく、頭の動き等を検知し、その情報をパソコンに送信しなければなりません。

そこで、USB Type-Cを使えば、VR装置への映像出力の他、操作情報の通信までケーブル一本で行うことができます。実際に、一部のグラフィックボードにはUSB Type-C端子が導入され始めていますね。

 

 

以上、USB Type-Cについてでした。







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期限:2020/07/15

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