「Alder Lake」はIntelから2022年ごろに発表されるCPUのアーキテクチャの名前です。実に世代数12であり、2021年に登場した「Rocket Lake」から多大なる進化を遂げているとのことです。では、どのように進化するのでしょうか?これまでに投稿したAlder Lake関連の記事をふまえつつ、簡潔に説明していきます。
Alder Lake関連の記事
まず最初に、過去に投稿したAlder Lakeアーキテクチャ関連の記事を紹介します。まだご覧になってない場合はそちらのほうをご覧ください。なお、情報が古い可能性がありますので注意してください。
Intel 第12世代デスクトップ向けCPUの情報【Alder Lake-S】
こちらが一番最初に投稿し、今でも随時更新している記事になります。基本的に最新情報が載っていまして、アーキテクチャ自体の特徴を参照したい方はこちらの記事をご覧ください。
【第12世代Alder Lake】Intel 600番台チップセットの情報【Z690等】
こちらはそんな第12世代Alder Lake CPU用のチップセット「Intel 600シリーズ」の情報を紹介した記事です。
【AMDに負けた】Intel Alder Lakeモバイル向けCPUの性能について
こちらはAlder Lakeアーキテクチャのモバイル向けのものの性能について紹介したものです。一応見込まれている性能値ではありますが、「AMDに負けた」と記載してあってちょっとAlder Lakeが頼りなく見えてきますね。。。 ではAlder Lakeの強みとはいったい何なのでしょうか。
【Zen4】AMD Ryzen 6000 vs Intel Alder Lake【次世代CPU対決】
最後にこちらの記事です。こちらはAlder Lakeデスクトップ向けのものとAMDの次世代Ryzen 6000シリーズデスクトップ向けを比べた記事になります。
Alder Lakeの新要素
さて、Alder Lakeに何ができるのかといった話ですが、Alder Lakeであってこそできることを知るためにはまず、Alder Lakeアーキテクチャで初めて採用された要素について語る必要があります。
CoreとAtomコアを併用
このアーキテクチャで最も重要になってくる特徴は何といってもこれです。IntelのメインストリームCoreシリーズにおいては初めて二種類のコアを搭載するCPUが誕生します。その二つとは簡単に言うと「高性能」なコアと「省電力」なコアです。二つは相補性があり、高性能なコアは電力効率こそ高くはないものの処理速度は非常に高く、省電力コアは性能こそそこまで高くはないものの、電力効率が非常に良くて省電力性が高くなっています。
この「高性能なコア」に当たるのがこれまでCoreシリーズCPUに採用されてきた通常のコアです。そして「省電力なコア」に当たるのが、これまでCoreシリーズではなく薄型タブレットパソコンなどに採用されてきたAtomシリーズCPUに採用されてきたコアになります。
Atomシリーズはスティックパソコンやタブレットなど、電力的な制約が存在するような場面で多用されてきて、その省電力さを評価されてきました。
高性能なコアについては「Golden Cove」と呼ばれるコアとなっていて、第11世代Rocket Lakeで採用された「Willow Cove」の後継になります。Golden CoveではWillow Coveに比べて19%性能が向上しているとのことです。
また、省電力なコアについては「Gracemont」と呼ばれるコアとなっていて、こちらは第6世代「Skylake」アーキテクチャのコアと比べると同じ性能の時に80%電力をカットできるという桁違いの省電力差を実現します。
ほかにもDDR5メモリをサポートするだとかPCI-Express 5.0をサポートするだとかの噂情報はありますが、とりあえずIntelから確かに発表されたAlder Lakeの重要な特徴は以上の通りです。
Alder Lakeで何ができるの?
そしてこれらの特徴を保有しているAlder Lake CPUは実際に何ができるのでしょうか?
消費電力を削減
Alder Lake CPUのコアをうまくコントロールすることで、重たい処理を行うときは高性能コアを駆使し、軽い処理を行うときは消費電力の少ない省電力コアを駆使することができます。 するとシステム全体の消費電力を抑えることができ、電気代をおさえることもできるようになるのです。 また、モバイル向けデバイスなのだとしたらバッテリーの節約にもつながるでしょう。
マルチタスク
CPUの性能は年々進化していて、一度に様々な処理を行うことができるようになりました。しかしながらゲームなどの極端に重たい処理を行っているときは多くのコアが使われてしまって、ほかの作業に費やすコアがなくなってしまって結局ゲームしかまともに動かないなどの減少が発生してしまうことが多いです。 例えばYoutuberなんかは重たいゲームを処理しながらそれを録画するソフトを動かしたり、生放送をするのであればさらにそれをネット上にライブストリーミングしなければなりません。 つまりゲーム以外にも様々な処理を同時に行う必要があるのです。
そんな時にAlder Lakeのコアの構成を利用すれば、高性能コアで今まで通りゲームの処理をしつつ、残った省電力コアでほかの作業の処理を行うことができます。うまい具合に役割分担ができるということですね。
このように、システム全体の電力を抑えることができるだけでなく、時には両方のコアをフル稼働させて多くの処理を一度に行うことができるようになるわけです。
ゲーム内でコアの使い分け
先ほど説明したのはゲーム以外に何かソフトを動かしているときの話になりますが、ゲーム側がAlder Lakeのコアをコントロールすることができるのであれば、ゲーム内でも二種類のコアを使い分けることができるでしょう。
最近のゲームと言ったら基本的に3Dですので物理演算という重たい処理が必須になってきますが、そのような処理を高性能コアにさせて、BGMやゲーム内チャットなど比較的軽くて継続的に行うような処理を省電力コアに任せるという手があります。 このような使い分けをすることでより効率よくAlder Lake CPUを利用することができるわけです。
これらの機能は既存のゲームに導入されるかはわからないですが、将来的に登場するゲームで間違いなく導入されるでしょう。そしてYoutuberなどの配信者も困らないような性能を実現することが期待されます。
2022年登場予定です。
参考記事:https://wccftech.com/alder-lake-cpus-have-lots-of-room-for-optimization-in-games-says-intel/
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1344892.html
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