みなさんこんにちは、最近米AMD社からPCI-Express 4.0対応の「RX 5700シリーズ」が発売されましたね。(という話は何回もしていますが)
ちなみにPCI-Express 4.0が3.0に比べて本当に性能アップしているのか検証した記事もありますのでぜひご覧ください。
それでは本題に移りますが、最新グラボが出てきているなか、型落ちグラボはどんどん安くなってきています。
グラフィックボードに関しては、あまり性能にかかわらず、世代が古ければ安くなっていく(中古品の話です)という印象があるため、世代が古いグラボでも、その時の性能がそこそこ良かった中古グラボなら最新ゲームでもそこそこ遊べる性能があります。
もちろんこの記事で紹介するグラボは最新ゲームを高設定で遊べるものではないので、「ハイエンドグラボ」については今後紹介していきたいと思います。
それでは、私が選んだ3つを紹介していきます。
1.GTX 750 ti
まず一番最初に紹介するのはそこそこの評価をうけてきた「GTX 750 ti」です。この750とかのナンバリングについては今後紹介していく予定ですが、十の位が「50」であるため、ローエンド帯を担っていたことがわかります。
それでは具体的な性能を紹介していきます
項目 | GTX 750 ti | GTX 1060(比較用) |
アーキテクチャ | Kepler | Pascal |
プロセス | 28nm | 16nm |
プロセッサ数 | 640 | 1280 |
ベースクロック数 | 1020 | 1506 |
ブーストクロック数 | 1085 | 1708 |
メモリ容量 | 2GB | 6GB |
TDP | 60W | 120W |
補助電源 | なし | 6pin x 1 |
Passmarkスコア | 3760 | 9097 |
この記事では比較用に「GTX 1060 6GBモデル」の性能も載せます。
このグラボは、現在(2019/7)でも最新ゲームをそこそこの画質でプレイすることができるグラボのひとつです。
さて、GTX 750 tiについて紹介していきましょう。アーキテクチャは「Kepler」といい、そこそこ前の物になります。回路の細かさを表すプロセスは28nmで、現行品と比べたら2倍近く太いことがわかります。
しかしこのグラボの最大の特徴として、「補助電源がいらない」ということです。TDPは60Wに抑えられているので、マザーボードからの電力供給だけで済むのです。 おおよその性能を表すPassmarkスコアは3760で、最新ゲームでも画質やクオリティを落とせば問題なくプレイできる性能はあります。
画素数としては、フルHD(1920 x 1080)でプレイするのは少し無理がある感じです。比較用としてもちいたGTX 1060のスコアはと比べると、半分いかの性能となっています。
価格としては、古い世代ということで新品はほとんど出回っていません。しかしメルカリや、大手の中古パーツ店等でよく出品されているのを目撃します。
相場としては、およそ6000円くらいで、そこそこコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。また、補助電源なしということで、自作パソコン初心者にもオススメのグラボです。
2.GTX 660
続いて、もうひとつ百番台が下がった(世代が下がった)「GTX 660」です。まず性能をみていきましょう。
項目 | GTX 660 | GTX 1060(比較用) |
アーキテクチャ | Kepler | Pascal |
プロセス | 28nm | 16nm |
プロセッサ数 | 960 | 1280 |
ベースクロック数 | 980 | 1506 |
ブーストクロック数 | 1033 | 1708 |
メモリ容量 | 2GB | 6GB |
TDP | 115W | 120W |
補助電源 | 6pin x 1 | 6pin x 1 |
Passmarkスコア | 4129 | 9097 |
比較する「GTX 1060」と同じ「60番台」ですので、同じ立ち位置にいたグラボですね。アーキテクチャは先程のGTX 750 tiと同じで、プロセッサ数は増えています。しかしGTX 1060の方がさらに多いことがわかります。クロック数はGTX 750tiに比べるとやや下がっており、メモリ容量は同じです。
TDPは上がって、「115W」となっています。6pinひとつで十分まかなえる電力ではありますね。スコアとしては750ti比べるとやや上がっており、電力消費の多さから恩恵を受けています。ここまでの事を考慮するとGTX 750tiが一番良いように思われますが、価格的にはGTX660の相場はおよそ4000円となっており、GTX 750tiに比べると安い傾向にあります。ただしここでいう相場というのはメルカリ等に出品されている中古品のことを言い、そのうち古すぎて出品すらされなくなるかもしれません。
Passmark的にはGTX 1060の半分くらいで、まだ現役でも使っていけそうな性能はあります。前に私の記事で紹介した「ローエンドグラボ3選」で紹介した3つのゲームでも、設定を下げれば普通に遊べる性能はあります。
3.RX 570
さて、続いて毎回おなじみの、AMDからの紹介です。
最近発売されたRX 5700によって完全に型落ち品になってしまった「RX 570」です。性能をみていきましょう
項目 | RX 570 | GTX 1060(比較用) |
アーキテクチャ | Polaris 20 | Pascal |
プロセス | 14nm | 16nm |
プロセッサ数 | 2048 | 1280 |
ベースクロック数 | 1168 | 1506 |
ブーストクロック数 | 1244 | 1708 |
メモリ容量 | 4GB/8GB | 6GB |
TDP | 120W | 120W |
補助電源 | 6pin x 1/8pin x 1 | 6pin x 1 |
Passmarkスコア | 6886 | 9097 |
実はこのRX 570はGTX 1060のライバル的な位置づけでもあり、1060と同様にミドルレンジ帯を担ってきました。
プロセスは両者同じくらいで、プロセッサ数は圧倒的にAMDの方が多くなっています。ただ、これはAMD社の特徴であって、1コアあたりの性能としてはNVidiaの方が優秀と言われています。なので性能としては大差ありません。
メモリ容量ですが、RX 570には4GBモデルと8GBモデルがあります。表のスコアは4GBモデルのものであって、8GBモデルだとGTX 1060に近く性能を保有しています。
ただし、補助電源としては、今新品で販売されている物だと8pin一つ必要なものが多く、消費電力がGTX 1060に比べて高い傾向にあります。
GTX 1060を今新品で購入しようとしたら6GBモデルで2万円強くらいの値段はしますが、RX 570に関しては1.5万円ほどで買うことができます。
巷で一時期話題になった、「例のグラボ(マイニング専用のグラボで、映像出力端子がない)」と同様に、このRX 570もマイニングモデルが存在しています。それらはバルク品としてただいま安く売られていたりしますが、普通のゲーミングモデル(映像出力端子が4つほどある)も、安く買うことができます。
たとえばAmazonの以下の商品です。

http://amazon.jp/dp/B07MHM3YVP
映像出力端子がしっかりしていて、この値段なのでこれは買い時ですね。
ちなみにこのRX 570に関しては中古で購入しても新品と同じような値段なので、新品でAmazon等から購入した方が良いと思われます。
以上で今回の記事は終わりです。みなさんも、新しいグラボだけでなくて型落ち品を購入して、少し安いコスパ重視の自作パソコンを作成してみてはいかがでしょうか。 このブログでは自作パソコンの手順を「0」から紹介しています。ぜひご覧ください