【買い?】Core i7-10700Kを徹底レビュー

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Intelから第10世代デスクトップ向けCPU「Comet Lake-S」シリーズが発表され、発売されましたが、その中でも割と微妙な立ち位置に居るのが「Core i7」シリーズです。ゴリゴリのハイエンドはCore i9となっていますが、一応Core i7もハイエンドの座に居座っています。

では一体第10世代のCore i7はどれくらいの性能を保有するのか、この記事では徹底レビューしていきます。なお、ベンチマークなどのデータはBableTechで計測したものではありません。

 

 

この記事を1文で説明すると

  • Intel第10世代Core i7-10700Kは、前世代のCore i7-9700Kからシングルコア性能、マルチコア性能共に向上している上に、場合によってはCore i9-10900Kに近い性能を発揮する

Core i7-10700Kの仕様をおさらい

まず最初に、Core i7-10700Kの技術的な仕様について振り返ってみましょう。なお、そもそもIntelの第10世代デスクトップ向けCPU(Comet Lake)ってなんだっけという人は以下の記事をご覧ください。

【ついに登場】Intel第10世代デスクトップ向けCPUのすべて【Comet Lake-S】

ここでは、前世代(第9世代)のCore i7-9700Kと比較していきます。

 

 Core i7-10700KCore i7-9700K
アーキテクチャComet LakeCoffee Lake
コア/スレッド8/168/8
ベースクロック3.8 GHz3.6 GHz
ターボクロック5.1 GHz4.9 GHz
キャッシュ16 MB12 MB
TDP125 W95 W

 

以上のようになっています。アーキテクチャはComet Lakeとなっていて、ソケットはLGA 1151からLGA 1200に変更されました。そのため、互換性は全くありませんので、Core i7-9700Kを利用していた人だからと言ってすぐにCore i7-10700Kに乗り換えることができるというわけではありません。

そしてコア数は増えていませんが、ハイパースレッディングテクノロジーが有効にされ、第9世代のCore i9と同じコア/スレッド構成となりました。

第10世代でCore i9が10コアになったことで、下位モデルであるCore i7でも遠慮なく8コア16スレッドを実装することができるようになったのでしょう。そしてクロック数も全体的に向上しており、第10世代で取り入れられた「Intel Thermal Velocity Boost」等のテクノロジーを利用することで最大5GHz以上の動作周波数を実現することができます

 

Intel Thermal Velocity Boost

略:TVB Core i9-8950HKでサポートされたIntelの技術。必要に応じて自動的に、シングルコアおよびマルチコアのプロセッサーの動作周波数を、プロセッサーの現在の動作温度と仕様上限の差に基づいて調整する。 従来のTurbo Boost 2.0よりも高性能。

 

そしてキャッシュサイズも増加しており、TDPも増加しています。

第10世代Core i3は割と微妙な進化でしたが、Core i7ではハイエンドの名を持つだけあって、進化の度合いも半端ないですね。

 

 

Core i7-10700Kの性能をレビュー

続いてはCore i7-10700Kの性能を、ベンチマークの結果を用いて紹介していきます。ここでは前世代のCore i7-9700K、それから第10世代のCore i9-10900Kの性能についても紹介します。また、Core i7-10700Kはオーバークロックに特化しているモデルでもあるので、ここではOC時の性能についても紹介します。

 

CINEBENCH R20

最初に紹介するのはCPUベンチマークの定番、「CINEBENCH」になります。

 

シングルコア

まずはシングルコア性能です。主にゲーム等で重視されます。

 

Chart by Visualizer

 

以上のようになっています。シングルコア性能ということで差がつきにくくなっていますが、9700Kからは確実に進化しています。そしてオーバークロック時の性能はCore i9-10900Kよりも高く、非常に優秀となっています。IntelのCPUの方がAMDのものに比べるとオーバークロックが非常に安定していて、パフォーマンスの向上が期待できます。Intel CPUのOCとAMD CPUのOC性能の違いについては以下の記事で紹介しました。

【徹底比較】Core i5-10600K vs Ryzen 5-3600X【ミドルレンジ対決】

 

マルチコア

続いてはマルチコア性能についてです。

 

Chart by Visualizer

 

以上のようになっています。マルチコア性能については違いがよくわかります。

9700Kからの進化はかなりのものになっていて、単にスレッド数が増えただけの進化ではないことがわかります。そしてOC時の性能はさらに高く、Core i9-10900Kに迫るものとなっています。Core i7-9700Kはオーバークロックをしなくても十分優秀ではありますが、オーバークロックをすればCore i9-10900K並みの性能を発揮することができるので実は一番優秀なのかもしれません。

 

 

Battlefield V

続いてはゲーム性能についてです。Battlefield Vは3Dゲームの中でもかなり重たいゲームになります。ゲームにおいてはグラフィックボードの性能の方が重視されますが、実はCPU性能もしっかりしていないとグラフィックボードの足を引っ張ることになるのでCPUも重要になってきます。(ボトルネック)

 

ボトルネック

大きなボトル(瓶)でも口の部分が細いと結局、液体を流す能力は低くなってしまう。 つまり一部分が高性能でも他の部分が低性能だと足を引っ張られ、全体として低性能になってしまうという意味。

 

 

Chart by Visualizer

 

以上のようになっています。やはり9700Kからの進化は相当なもので、Core i7とCore i9の違いというよりは、第9世代と第10世代の違いがはっきりと感じられます。オーバークロック時の性能はそうでもなく、Core i9ともあまり差がついていないようです。やはりシングルコア性能が重要になってくることも関係しているのでしょう。

 

 

まとめ

以上、第10世代 Core i7-10700Kの性能についてでした。数年前にCore i9が登場したことで、それまでハイエンドの座にいたCore i7の立場が微妙になってしまいつつ、性能も抑えられるかと懸念されましたが、第10世代のCore i7は何の遠慮もなく進化しているようですね。

第9世代からの進化はもちろんのこと、同世代のCore i9との差も縮まっているようにも感じられます。こうなってしまうと、もはやCore i7が最強のCPUかもしれません。

 

オーバークロック時の性能も優秀なものとなっていますが、新たに導入されたテクノロジーのおかげでユーザーがあえてオーバークロックしなくても自動で最大限のパフォーマンスを引き出せるようになっています。そのため、Core i7-10700の方がおすすめかもしれません。







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