ここ最近はノートパソコンよりも「2in1 PC」の方が人気になってきています。この記事では2in1 PCとは一体なんなのかをはじめとし、選び方やおすすめのものまで紹介します。
目次:
2in1 PCとは?
一番最初に、そもそも2in1 PCとはなんなのかについて説明します。
見た目としてはこのようなパソコンです。

たぶん一度は見たことがあるかと思います。「このようなパソコンです」と言いましたが、キーボードを外して使うことができるので、タブレット的な存在にもなります。
そのため、ノートパソコンともタブレットとも言い切れないコンピュータです。そこで「2in1(一つの機械で二つの役割)PC」と呼ばれています。
普通のタブレットにキーボードをつければ良いんじゃないかと感じるかもしれませんが、2in1 PCは通常パソコン用のOS(Windows等)が入っているため、普通のタブレットよりもできることが増えます。
詳しくはこの後紹介していきます。
2in1 PCのメリット・デメリット
続いては2in1 PCのメリットとデメリットを紹介します。
メリット
・通常のタブレットよりも性能が高い
2in1 PCでは、CPUというコンピュータの頭脳的な部分が通常のノートパソコンと同じように作られていることが多いため、小型端末専用のCPUを搭載しているAndroidタブレット等に比べると性能が高い傾向にあります。
もう少し具体的にいうと、2in1 PCでは「Intel」社製のCPUが使われることが多く、ノートパソコンやデスクトップパソコンでも使っているCPUと同じ構造をしたCPUを2in1 PCにも搭載させることが多いため、性能が高くなっています。
それに比べると、通常のAndroidタブレットはタブレット専用のCPUとなっていて若干性能が低い傾向にあります。もちろんものによりますが。
・パソコン(Windows)でできることができる
これが2in1 PC最大のメリットになります。WindowsというOSが入っているため、通常のパソコンと同じ作業をすることができます。
Androidタブレット等でMicrosoft Office等を使おうとすると操作方法がわからなかったり、一部の昨日に制限がかけられている場合がありますが、2in1 PCではパソコン版のものが使えるため、機能性がとても充実です。
最近の2in1 PCではMicrosoftの最新オフィス「2019年モデル」が導入されているものも多く、とても便利です。
他にもAndroidでできなくてパソコンでできることがたくさんあります。
動画の編集やファイル操作なども格別にしやすくなります。それに、通常のタブレットに比べて性能が高い傾向にあるので、こういったパソコンでしかできないことも楽々こなせるっていう強みがあります。
ちなみに2in1 PCの中にはAndroid(OS)も搭載されているものも多く、状況によって二つのOSを切り替えることができるという便利機能があります。
ただしどちらかというとWindowsの方がメインなので、Androidにはあまり期待しない方がいいです(バージョンが低いことが多い)
・マウス / キーボード操作がしやすい
Androidのタブレットにマウスやキーボードを接続し、それで操作することはできますが、元々は指によるタッチ操作を想定して作られているコンピュータなのでマウスを最大限にいかせないことが多いです。
個人的にはAndroidへの外付けキーボードが非常に使いにくいと感じています。アルファベットと日本語の切り替えや変換機能等が外付けキーボードでは難しくなっています。
それに比べて2in1 PCはタッチ操作に加えてマウスやキーボード操作も想定しているコンピュータとなっているので、キーボード / マウスでもタッチ操作でも両方とも便利になっています。
・通常のノートパソコンよりも薄い
ここまでAndroidタブレットと比べた時の良さのようなものを紹介してきましたが、ノートパソコンと比べてもその良さを見つけることができます。
ノートパソコンはキーボードの下にいろんな機械が埋め込まれているので分厚くなってしまいがちです。それに比べると2in1 PCではキーボードの下に機械は埋め込まれていなくて、画面側に埋め込まれているのでスタイリッシュな印象です。 それに、タブレットとしても使えるだけあって画面そのものが薄型設計になっているので総じてノートパソコン等よりも薄い印象です。
・ノートパソコンと比べたら消費電力が少ない
ノートパソコンと同じようなCPU(パソコンの頭脳)を使っていると言いましたが、2in1 PCに使われるのはより消費電力の少ないものです。
ノートパソコンよりも消費電力が少ない傾向にあるのにパソコンと同じことができるのでとても便利です。
・ノートパソコンよりも静か
ノートパソコンの方が発熱量が多い傾向にあり、その分冷却ファンを必要とする場合が多いのでファンの音が気になりがちですが、2in1 PCは比較的発熱量が少なく、冷却ファンも搭載していないので全く音が気になりません。
コンパクトさ、消費電力の少なさ、静かさから考えると、家ではなくて外出先の小さいスペースで手軽に使うのがベストでしょう。
もちろんパソコンと同じことができるため、仕事を進めることも簡単にできるでしょう。そういった「手軽さ」が一番のメリットなのです。
デメリット
続いてはデメリットを紹介します。
・ノートパソコンと比べると性能が少し低め
Androidタブレットと比べると性能が高いと言いましたが、ノートパソコンと比べると比較的性能が抑えられている傾向にあります。
というのも、ノートパソコンと同じようなCPUを使っていても消費電力が抑えられているためその分性能が低くなってしまうのです。
また、ノートパソコンのように発熱するわけにもいかないので、熱のことも考慮されて性能がおさえられています。
ただし、2in1 PCでそこまで重たいこと(例えばゲームとか) はあまりしないと思うので、それを考えると十分な性能があるという言い方ができます。
・外部機器をあまり接続できない
2in1 PCでは基本的に無線で外部機器を接続することになります。
キーボードをはじめ、マウスやスピーカーなどは基本的にはBluetoothという無線技術で接続することになります。
そのため普段ノートパソコン等で使っているUSBメモリが使えないものが多いです。
ただ、中にはキーボードにUSBポートが付いているというものもありますが、ついていても1つや2つであって結局不足になってしまうと思います。
なので2in 1PCを購入するときはある程度無線になることを覚悟しておいた方が良さそうです。
・画面が小さい
パソコンと同じことができると言いましたが、あくまで「できる」ってだけでやりやすいかは別問題となります。
というのも、マウスやキーボードが普通に使えても画面自体が小さく、文字が見にくかったりするのです。通常2in1 PCは10インチ以下となっていて、普段ノートパソコンを使って進めている作業等をやろうとしたら少しやりにくくなるかもしれません。
ただし、画面サイズが小さいことを配慮して設計されているものなので、Windowsの操作自体はそこまでやりにくくありませんし、2in1 PC用に多少操作がしやすくなっている部分もあります。
・カスタマイズ性の悪さ
ノートパソコンでは「メモリ増設」とか「SSDに換装して爆速」とかのアップグレードがセルフでできるものが多いですが、2in1 PCでは基本的に無理です。
そもそもノートパソコンのように、取り外せる記憶装置がついていませんしメモリも取り外せません。なので中のパーツが壊れてしまったら自分で修理するというのは不可能です。
また、いわゆる「SSD」という高速な記憶装置を搭載しているものはほとんどありませんが、かといってHDDを搭載しているわけでもなく、eMMCというものが使われている場合が多いです。SSDほどではありませんが、そこそこ高速なので正直速度に困ることはあまりなさそうです。
2in1 PCの選び方
続いては2in1 PCの選び方について説明します。
1、使用用途を考える
いろんな選び方がありますが、そもそもの「使用用途」をしっかりと考えることが大切です。
2in1 PCというのは、冒頭でも説明した通りノートパソコンにもなるしタブレットにもなる優れものです。逆に言えば、どちらかしか使わなかったらあまり意味がないのです。
例えば一切タブレットとして使うことなく、ずっとキーボードをつけてノートパソコンのように使っていたらもったいないです。ノートパソコンに比べたら性能が低くなっているので、そのような使い方をするくらいならコンパクトなノートパソコンを購入する方が絶対にいいです。
また、タブレットとしてスマートフォンのように使いたい人は逆に、スマートフォンを購入するべきです。スマートフォンほどコンパクトではありませんし、スマートフォンとして使うことに最適化されているわけではないのです。
それに、先ほど説明したように、中にAndroidOSが入っていたとしてもバージョンが5とか6だったりすることが多いため、スマートフォンとしてまともに使いたい人はAndroid 9等がインストールされているタブレットを購入する方が良いです。
2、CPUを選ぶ
2in1 PCの性能が決まる一番大きなパーツは「CPU」です。先ほどから何回か説明してきたかもしれませんが、CPUはコンピュータの頭脳的な存在で、様々な処理を行うパーツになっています。
この「CPU」にもいろいろな種類があるわけですが、基本的には
Celeron < Atom です。
意味がわからないのにゃ
といってもわかりにくいと思います。この二つはCPUの種類なのですが、最近ではAtom CPUの方がCeleronよりも優秀な傾向にあります。
でも商品説明に「Atom」とか「Celeron」とか記載している商品が意外と少ないです。
そこでいくつか見分けるポイントがあります。
「クアッドコア」と説明されていたらだいたい「AtomCPU」です。また、「Z8350やE3950」というのはAtomCPUで、「Y」がつくものはだいたいCeleronです。
ただ、Celeronの方が必ずしも性能が低いというわけではなく、例えば「Celeron 3965Y」というCPUはAtomに比べて優秀です。
とはいえどれも性能はあまり高くなく、似たり寄ったりですので、あまり気にする必要はないかもしれません。
3、記憶装置の容量
記憶装置(ストレージ)については最低でも64GBは欲しいところです。
Windows10を入れるだけでも数十GB使うので、64GB以下の容量だと自由に使える容量が少なくなってしまいます。
パッと商品を見た所64GBの記憶装置を搭載しているモデルが多いみたいですが、自分としては128GBくらいは欲しいイメージです。
ただし、これについても使用用途に合わせてください。あまりアプリをインストールしなかったり、本体に写真をたくさん保存するという予定がなかったりする場合は64GBで十分です。
4、ディスプレイサイズと解像度
ディスプレイサイズについては好みによりますが、せっかくコンパクトにできるので10インチ以下が最適だと思います。
そして解像度については、パソコンでは主流になっている「フルHD(1920 x 1080)」は欲しいところです。
なぜかっていうと、パソコンと同じことをやろうとしたらパソコンくらいの解像度じゃないとくっきりと見えなくなってしまうためです。解像度が高いと表示が細かくなり、細かい文字までくっきりと表示することができます。
5、メインメモリ容量
メインメモリについては4GBで十分だと思います。
ただ、ほとんどの2in1 PCが4GB程度搭載していますし、正直8GBも必要ないと思うのであまり気にしなくていいと思います。
おすすめ2in1 PC
最後におすすめの2in1 PCを紹介します。
1、ALLDOCUBE
まず最初はこちらです。
CPUは4コアのAtomとなっていて、そこそこの性能を誇ります。また、グラフィック系がしっかりしているので高解像度の動画を見てもサクサクです。
そしてフルHD(1920 x 1080)以上の解像度があり、さらに「IPS」というディスプレイ方式をとっているため非常に綺麗な発色です。
Windows 10に加えてAndroidにも切り替えることができる優れものとなっています。
そして本体にはマイクロHDMI出力がついているため外部モニターを接続することもできます。内臓ストレージの量は64GBですが、Micro SDカードを挿せばもっと容量を増やすことができるので安心です。
そして省電力設計の無線技術「Bluetooth 4.0」に対応していて、およそ3万円となっているので激安です。
加えて12ヶ月の保証がついているため安心です。
2、Jumper製
こちらもおすすめとなっています。
基本的な性能は先ほどのものと変わりませんが、Micro USBに加えて普通サイズのUSBもあり、さらにMicro HDMI端子まであるので普通のノートパソコンのように使えるかと思います。
パソコンって大手企業のものが安心できるかと思いますが、2in1 PCについては海外のメーカーもかなり高品質に、安く作っているので安心できると思います。それに、日本企業はまだそこまで作ってない印象です。
おすすめのノートパソコンはこちらです。