Ryzen 7-4700Gの性能が発覚【Zen2最強APU】

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2019年の夏ごろにAMDから7nmプロセスを採用した第三世代Ryzen CPUが発売され、CPU業界が盛り上がりました。ですがその時に発表されたCPUには内蔵グラフィックスが搭載されておらず、グラフィックボードを取り付けることが前提となっているものでした。

高スペックなゲーミングパソコンを作る上では不便ではないのですが、いわゆるライトゲーミングパソコンを作る上では外付けグラフィックボードを取り付けるほどの話ではありません。そこで、GPUが内蔵されているCPUが重宝されます。

そしてこの度、7nmプロセスを採用したZen2アーキテクチャを採用したRyzen APU(第3世代)の一部製品の性能が発覚しましたので紹介します。

 

 

この記事を1文で説明すると

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  • 第三世代デスクトップ向けRyzen APUは第二世代に比べてCPU性能が50%程度向上することが期待されるが、内蔵グラフィックス性能はそこまで向上しない可能性が高い
  • 第三世代Ryzen APUの特徴

    性能について紹介する前に、一度第三世代Ryzen APUにおける噂情報をまとめてみます。なお、詳しくは以下の記事をご覧ください。

    第三世代Ryzen APU情報【Ryzen5-4400G等】

     

    1.Zen2アーキテクチャ採用

    このシリーズの最大の特徴はなんといっても7nmプロセスを採用したZen2アーキテクチャを採用することでしょう。Zen2アーキテクチャを採用した第三世代Ryzen CPUはIntelとの逆転を図った張本人ともいえます。

    TSMCとIntelの半導体の比較を単純に行うことはできませんが、やはりIntelのデスクトップ向け14nmプロセスよりもRyzenの7nmプロセスの方が電力効率が良いのは数々のベンチマークからも明らかになっています。ただしIntelの14nmプロセスは非常に成熟しているため、高クロックパフォーマンスに優れている上に安定して性能を出せている傾向にあります。

     

    2.Vega 20 GPU

    そして第二の特徴としては、内蔵されているグラフィックスについてです。第二世代APUに搭載されたものは、Radeon RX Vega 56などで採用されたVegaアーキテクチャですが、第三世代APUではVegaはVegaでも、Radeon VIIなどに採用されたVega 20アーキテクチャが採用されます。これは2019年のApple Mac Proに採用されたRadeon Pro Vegaシリーズにも採用されたものになりますね。

    第二世代APUに比べて全体的にGPUのコア数が減少する模様ですが、それぞれのCU(コンピュータ・ユニット)の性能が50%程度向上しているので全体として性能が向上するとのことです。

     

    3.Ryzen 7登場

    第二世代はRyzen 3 / 5のみでしたが、第三世代からRyzen 7シリーズもAPUに加わるとのことです。そもそもこのデスクトップ向けAPUはモバイル向けとは違って、主にライトゲーミング環境をターゲットにしています。そのため、Ryzen 7シリーズまで開発する必要が無かったのだと思われます。しかしRyzen 9が登場したことや、内蔵グラフィックス性能が向上したことなどからRyzen 7シリーズも登場するようになるのでしょう。

     

    4.CPUと同じコア数

    第二世代ではRyzen 5のコア数がCPUのRyzen 5-3600等よりも少なくなっていました。ですが第二世代ではCPUと同じように、Ryzen 5シリーズでは6コア12スレッド、そしてRyzen 7シリーズでは8コア16スレッドが採用されるとのことです。

     

    モデルコア/スレッドベースクロックTDP
    Ryzen 7-4700G8/163.6 GHz65W
    Ryzen 7 Pro-4700G8/163.6 GHz65W
    Ryzen 7-4700GE8/163.1 GHz35W
    Ryzen 5 Pro-4400G6/123.7 GHz65W
    Ryzen 5-4400GE6/123.3 GHz35W
    Ryzen 3 Pro-4200G4/83.8 GHz65W
    Ryzen 3-4200GE4/83.5 GHz35W

     

    一応予想されているラインナップとしては以上の通りです。

     

     

     

    第三世代Ryzen APUの性能

    それでは今回の本題に入っていきます。第三世代Ryzen APU(デスクトップ向け)自体はまだ登場していませんが、有名なFire Strikeシリーズベンチマークで発見されたとのことです。

     

    Fire Strike Physics

    まずはPhysicsのスコアです。こちらでは主にCPU性能を測っているようです。

     

    Chart by Visualizer

     

    ベンチマークではProシリーズとなっていますが、基本的な性能はProシリーズ、非Proシリーズ変わらないのでここでは便宜上Proを除きます。

    ここでは比較用に第二世代のRyzen 5-3400Gを投入していますが、Ryzen 5-4400Gに向けて50%程度性能が向上しているのが伺えます。これはコア数の増加も関係ありますが、7nmプロセスを採用したアーキテクチャの恩恵も受けているのでしょう。そしてRyzen 7については更に上をいき、CPU性能で行くとIntelのCore i5-10600Kよりも優秀となっています。 ただしCore i7-10700Kを超えることはできなさそうです。

     

    Fire Strike Graphics

     

    Chart by Visualizer

     

    続いてGraphicsになります。こちらのベンチマークでは主にグラフィック性能、すなわち内蔵グラフィックス性能を測っているものと思えますが、この結果では第二世代から三世代にかけてそこまで性能が向上していないように見えます。

    たった一つのベンチマーク結果ですのでそこまで信ぴょう性はありませんが、やはりそこまでの性能上昇は期待できなさそうです。そのため、進化したAPUだからといって最新の重ためのゲームを快適にプレイできる性能があるわけでもなさそうです。

    これらのAPUは6月中に発表され、7月中に発売されると噂されています。7月といえば、Zen2アーキテクチャの第三世代Ryzen CPUが登場してちょうど1年となりますね。







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