今世界中の多くのパソコンでMicrosoftのWindows 10 OSが稼働していることでしょう。Windows 10以降のバージョンのWindowsはもう登場しないだろうと言われているくらい安定してきているWindows 10ですが、2019年のMicrosoftの「Surface Neo」の発表で、Windows 10Xの正体が明らかになりました。
名前だけ聞くとWindows 10から更に進化したように思えますが、実は単純にWindows 10をアップグレードしただけのOSではありません。
この記事ではそんなWindows 10Xの新機能を一挙紹介していきます。
目次
この記事を1文で説明すると
- Windows 10Xは従来のWindows 10よりもモビリティが重視され、AndroidやiOSに一歩近づく
Windows 10Xは何用のOS?
Windows 10XというとWindows 10のアップグレード版なのだから普通にパソコンで使われるだろうと想像される方は多いと思います。
が、実はWindows 10XはWindows 10とはまた別の用途で使われるのです。それはSurface Neoの特徴を考えてみてもわかることです。
Windows 10Xはデュアルスクリーンデバイス用に設計されたWindows 10の新しいシリーズで、Surface Neoの他にもLenovoのThinkPad X1 Foldにも搭載されます。
なお、もしかすると今後普通のパソコンでも使えるようになるかもしれません。MicrosoftはWindows 10Xを
従来のノートパソコン等に搭載させることを計画しています。
Windows 10Xの新機能を一挙紹介
それではWindows 10Xの新機能を紹介していきます。なお、すべての機能を紹介するわけではなく、一部をピックアップして紹介していきます。
1.ジェスチャー
これはタブレットモードで利用できているものになりますが、Windows 10Xでもジェスチャーが利用可能です。AndroidやiOSスマートフォンのように画面の右端や下からのスワイプによってあらゆるコントロールパネルを表示させることができます。
2.アクションセンター
Windows 10Xにはアクションセンターと呼ばれるコントロールパネルがあります。

より簡単に端末の設定を変えることができ、この機能はiOSの「コントロールセンター」やAndroidの上から出すメニューに似ています。やはりタッチが使えるモバイルデバイスを便利に使うためにはこの類の機能が必要なんでしょう。
3.構成モード

Windows 10Xには「構成モード(Compose Mode)」と呼ばれる機能があります。英語表記なので日本語でどう訳せばいいのかよくわかりませんが、とりあえずは一番意味が近い「構成」にしておきましょう。
構成モードでは上の画像のように、上画面を従来通りのWindows 10として、下画面を補助的な使い方として使うことができます。
上の画像では下画面の半分くらいは物理キーボードを置かれていて、上画面側の方には絵文字や動画のサムネイルらしきものが写っていますね。
ちなみに上画面にはタスクバーのようなものが表示されていて、普通に「ノートパソコン」として使うことができます。
なお、下画面のこの使い方はもちろん、下画面がついているノートパソコンに限るでしょう。
4.ダイナミック壁紙

AppleのMac OSではすでに実装されている機能になりますが、Windows 10Xではダイナミック壁紙をサポートします。
動的壁紙と言ってもいいのですが、日本語的にはダイナミックの方がかっこいいでしょう。
既にWindows 10には、複数の壁紙を設定して一定時間ごとにランダムに切り替える機能が実装されていますが、ダイナミック壁紙はそれとは別です。ダイナミック壁紙では、例えば日の出時間に壁紙内の画像も昼仕様のものにして、日の入時間に壁紙内の画像も夜仕様のものに自動で切り替えさせることができます。
なお、このダイナミック壁紙の設定には特殊な画像が必要になってきます。
5.プリインストールアプリ
プリインストールアプリとは、OSの導入時にデフォルトでインストールされているアプリになります。また、メーカー製パソコンの場合はパソコン出荷時に既に導入されているアプリになります。
従来ではメモ帳をはじめとし、ソリティアなどのゲームや電卓、ボイスレコーダーなどのユーティリティがインストールされていました。
そしてWindows 10Xでは新しく、「Spotify」や「Netflix」もプリインストールされるようになります。どちらもサブスクリプション契約によるコンテンツ配信サービスですね。なぜプリインストールするのかはよくわかりませんが、利用者が非常に多いアプリなので理にかなっているでしょう。
また、Word , Excel , Powerpointなどの一連のオフィスアプリもプリインストールされます。このアプリの利用に契約が必要なのかは定かではありません。
6.タスクバー

最初に説明したように、Windows 10Xは主にタッチが使えるモバイルデバイスに搭載されます。タッチが使えるということは、両手で持って操作をするということも考えられるでしょう。両手で操作することになると、アプリのアイコンが左右どちらかに偏ってしまっては使いにくいです。
そこでWindows 10Xでは上の画像のように、タスクバーが中央に揃えられます。些細なことですが、割とユーザビリティの向上につながるでしょう。
Windows 10Xはいつ登場するのか
ここまで新機能を紹介してきて、紹介している私自身もなんだか使いたくなってきました。ですがまだ登場はしていません。
Windows 10XはMicrosoft Surface Neoとほぼ同時期となる、2020年のホリデーシーズンに登場します。
ホリデーシーズンとは日本では聞かない言葉ですが、米国等で使われ、11月ごろから年末くらいまでの期間のことをさします。
このシーズンは多くの人が休暇をとり、毎年コンピュータ界でも何らかの変動が起きるシーズンですね。
Surface Duoに搭載されるデュアルスクリーン用Android OS「Surface Duo OS」については以下の記事をご覧ください。
Microsoft Surface Duoの使い心地とは【2画面Android】
参考記事:https://www.windowslatest.com/2020/02/01/windows-10x-features-improvements/