いよいよCPUの世代数が二桁になると興奮していたあの頃はどこにいってしまったのでしょうか。やっと第十世代が登場したかと思ったらいつの間にか第十二世代まで登場しそうになっていました。ということでこの記事ではIntel第12世代「Alder Lake-S」CPUシリーズのラインナップについて現在噂されている範囲で紹介していきたいと思います。
Alder Lake-Sアーキテクチャとは
それではまず最初に、そもそもAlder Lake-Sアーキテクチャとは何なのかについて紹介していきます。詳しくは以下の記事をご覧ください。
【AMDに負けた】Intel Alder Lakeモバイル向けCPUの性能について
Intel 第12世代デスクトップ向けCPUの情報【Alder Lake-S】
それでは軽く振り返ってみましょう。なお、まだIntelから公式に発表されているわけではないので噂情報に過ぎないことに注意してください。
プロセスは10nm(Intel 7)
Alder Lake-SアーキテクチャではIntel 7プロセスが採用される予定です。おっと、この言い方はまだ世の中に浸透していませんね。Intelの半導体のプロセスの命名法が先日変更されて、Alder Lakeに採用される予定の10nmプロセスは「Intel 7」と呼ばれるようになったのです。 これはTiger Lakeアーキテクチャなどで採用された10nmプロセスをさらに改良したものとなります。 10nmプロセスとしてはかなり洗練されたものになり、実質的にはAMDのCPUの「7nm」に相当するくらいの高効率さを保有しているといってもいいくらいでしょう。そういった意味でIntel 7という名前なのですかね…?(適当)
big.LITTLE
今回のリークによりこの特徴についてはほぼ確定しました。Alder Lakeアーキテクチャでは「big.LITTLE」と呼ばれる構成が採用されています。
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この構成では重たい処理をするときにハイパフォーマンスコアを利用し、軽い処理を行うときは省電力コアを利用することができるので電力効率を高めることができます。
最大16コア24スレッド
そしてAlder Lake-Sシリーズにも様々なラインナップが存在するわけですが、そんな中でも最も性能の高いモデルについては、16コア24スレッドになるといわれています。この情報についても、今回のリークで明らかになりました。ちなみに16コア24スレッドという数字は違和感がありますが、これは省電力コアがハイパースレッディングテクノロジーを獲得していないためです。 つまり16コアのうちハイパフォーマンスコアは8コアのみで、残りの8コアは省電力コアということになります。 このことを新しい記法として「8C + 8c / 24T」と書いたりします。大文字のCがハイパフォーマンスコア(ビッグコア)のことを指していて、小文字のcが省電力コア(スモールコア)のことを指しています。
DDR5 / PCI-e 5.0対応
Alder Lakeアーキテクチャについては新たに、DDR5メモリおよびPCI-Express 5.0をサポートするようになるといわれています。DDR4メモリがここ数年ずっと続いていましたので、なかなか画期的な進化ですね。なお、DDR4とDDR5いずれもサポートするようになるかもしれないとも言われています。
ちなみにPCI-e 5.0ですが、第11世代「Rocket Lake-S」にてやっとこさPCI-e 4.0をサポートしたばかりということで、もしも第12世代でPCI-e 5.0がサポートされたら4.0をサポートしたのは第11世代だけということになりますね笑
Alder Lake-Sのラインナップ
それでは続いて本題に行きます。Alder Lake-Sのラインナップについてですが、まずは以下の表をご覧ください。この表はこの記事でも紹介したものになります。
CPU | 高性能コア数 | 省電力コア数 |
---|---|---|
Core i9-12900K | 8 | 8 |
Core i9-12900? | 8 | 6 |
Core i7-12700K | 8 | 4 |
Core i7-12700? | 8 | 2 |
Core i5-12600K | 6 | 4 |
Core i5-12600? | 6 | 2 |
Core i5-12500? | 4 | 8 |
Core i5-12400? | 2 | 8 |
Core i3-12100? | 2 | 4 |
Pentium? | 2 | 0 |
Celeron? | 2 | 0 |
(?がついていない物はTwitter @BenchLeaks経由のBasemark)
?がついているものは特にリークされていない、ほぼ予想に過ぎないものになります。?がついていないものは今回ベンチマークサイトで発見されたモデルになります。
トップモデルは「Core i9-12900K」になります。名前はこれでほぼ確定でしょう。そしてそこから省電力コア数などの違いで細かいモデルに分かれていきます。Core i7は省電力コア数が少ないのと、ここには記載してないですが動作周波数が全体的に低くなっているなどしてCore i9と差別されています。
そしてCore i5に続き、今回はCore i3も登場するのではないかと予想されます。第11世代Rocket Lakeシリーズでは結局Core i3シリーズもPentiumシリーズもCeleronシリーズも登場しませんでしたので、このタイミングで登場するかもしれませんね。 もしかすると今後Core i3以下のモデルは2年に1回の更新になるかもしれませんね。
正直Core i3以下のモデルは低性能・低コストが重視されるモデルですので、毎年最新技術を取り入れてアップデートする必要性はないんですよね。だから更新頻度を下げるのは一つの手かと思います。
モデル | コア/スレッド | 大コア最大周波数 | 小コア最大周波数 | キャッシュ | TDP |
---|---|---|---|---|---|
Core i9-12900K | (8C + 8c) / 24T | 5.3 GHz | 3.9 GHz | 30 MB | 125 W |
Core i7-12700K | (8C + 4c) / 20T | 5.0 GHz | 3.8 GHz | 25 MB | 125 W |
Core i5-12600K | (6C + 4c) / 16T | 4.9 GHz | 3.6 GHz | 20 MB | 125 W |
具体的に今回リークした3つのモデルの詳細のスペックは以上の通りです。
動作周波数は第11世代Rocket Lakeシリーズとあまり変わってない感じがしますが、プロセスが14nmから10nmに変更されたのにもかかわらず保っているということで進化していることがわかります。
また何か新しい情報が入りましたら紹介していきます。
参考記事:https://wccftech.com/intel-core-i9-12900k-alder-lake-s-desktop-cpu-spotted-16-cores-24-threads-ddr4-memory/
Alleged Intel Core i9-12900K shows up in BaseMark benchmark database