みなさんこんにちは、ここ最近AMD社からは第三世代Ryzenが発売され、7nmプロセスCPUが実現されました。そんな中Intel社の最新CPUは第9世代Coreiシリーズ止まりとなっています。
次の世代のCPU(10世代)は「IceLake」となっています。
この記事ではIceLakeで一体なにが変わるのか解説していきたいと思います。
歴史ある「IceLake」の構想
変更点を語る前にまずはIceLakeの構想についてお話していきたいと思います。
IceLake自体が発表されたのはもう5年も前のことです。Coreiシリーズがおよそ二世代ごとにマイクロアーキテクチャを更新していく中、10nmプロセスマイクロアーキテクチャが構想されたのはそう遅くはありませんでした。
14nmプロセスが実現したのは第五世代BroadWellからです。BroadWellが生産開始されたのは2014年9月5日からですが、もうその時期にIceLakeの構想はあったといわれています。
IceLake構想は順調に進んでいるように思われましたが、いつの間にか幻の存在になりつつありました。
決して放棄していたわけではなく、むしろ張り切りすぎて生産が遅れているとも思われます。10nmプロセスCPUが生産されたのは実は第7世代「KabyLake」後の「CannonLake」からで、モバイル向けCorei3に導入されました。
このCannonLakeはIntelの考えている正式な第10世代CPUではなく、10nmプロセスCPUの予備開発であると主張していました。
そんなIceLakeマイクロアーキテクチャCPUがいよいよ今年末に生産されると思われます。
各世代モバイル向けCPUから生産し、それから1年以内にデスクトップ向けLGA対応CPUを生産している印象です。IceLakeのデスクトップ向けもまだ先の話になりそうです。
新技術
それではIceLakeで実現したことを紹介していきます。
1.プロセスの微細化 14nm→10nm
先ほど説明したように、デスクトップ向けCPUでも10nmプロセスが実現すると考えられています。ただ、プロセスの微細さ自体は、現行品Ryzenの「7nm」を上回らないようです。
2.内臓GPU強化
Intelによると、IceLakeでは第11世代グラフィックスを搭載するとのことで、9世代の内臓グラフィックスよりも2倍くらいの映像処理性能となっているみたいです。
そもそもIntel製CPUの内臓グラフィックスはゲーム用というよりは動画を再生するためのものといったイメージで、正直2倍になったところでNvidia社の1万円くらいのグラフィックボードにも叶わないですね。
ただ、Intelは最新ゲームでも1080pであれば30fpsで快適にプレイ可能と主張しています。もしこれが本当なら、新ローエンドゲーミングパソコンは内臓GPUを使うかもしれませんね。
ただ、現行品RyzenのRyzen5 3400Gに搭載されているVega11Graphicsの方がグラフィック性能が高くなると予想されます。

3.Wi-Fi性能の強化
CPUパッケージに搭載されるPCH側には、9.6Gbpsの速度を誇る「Wi-Fi 6」機能を搭載します。
4.AI機能の強化
AI機能が2倍以上向上するといわれています。
これは、例えばプログラマー向けのAI処理というだけではなく、その高いAI機能を生かし、
ノイズキャンセリング処理を自動的に有効する機能等を搭載することができるといわれています。これは主にモバイル向け機能ですね。
5.LPDDR4/Xの対応
DDR4では3200MHzまで、LPDDR4/Xでは最大3733MHzまで対応します。LPDDR4はモバイル向け組み込み型のメインメモリで、帯域が非常に高くなるため内臓グラフィックスの性能強化にもつながってきます。
6.Thunderbolt3を統合
CPUのI/O周りでは、「Thunderbolt3」の統合が注目されます。
USB-TypeCとして、2ポートのThunderbolt3またはUSB 3.1Gen2をサポートします。
7.Numbering
これについてはあまり語られていませんが、ナンバリングに関しては「Corei3 10100」のようになるのではないかといわれています。
1010のようになるのではないかともいわれていますね。
以上、現時点で分かっているIceLakeの技術でした。
これからIntelの新CPUについて何か新しい情報がわかりましたら随時お伝えしていこうと思います。