このブログではこれまでの第十世代Corei9 X-シリーズについて紹介してきました。
IntelからCorei9 10980XEが登場?その性能は?
Corei9-9980XEと比べたCorei9-10980XEの性能とは?
しかしこれまでに紹介してきたのはあくまでも、漏れた情報や噂でした。この度、Intelから正式に発表されたので紹介していこうと思います。
そして、衝撃的な価格であることも発覚しました
この記事を1文で説明すると
- IntelからCorei9-10900Xシリーズが発表、最上位モデルの「Corei9-10980XE」は前世代と比べて半額以下の価格設定
各モデルの仕様と価格
それでは各モデルの仕様と価格を紹介します。
比較用として前世代のRyzen threadripperの2950Xも載せます。
比較項目 | Corei9-10980XE | Corei9-10940X | Corei9-10920X | Corei9-10900X | Threadripper-2950X |
---|---|---|---|---|---|
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm | 14nm | 12nm |
コア数 | 18 | 14 | 12 | 10 | 16 |
スレッド数 | 36 | 28 | 24 | 20 | 32 |
ベースクロック | 3.0GHz | 3.0GHz | 3.5GHz | 3.7GHz | 3.5GHz |
L3キャッシュ | 24.75MB | 19.25MB | 19.25MB | 19.25MB | 32MB |
TDP | 165W | 165W | 165W | 165W | 180W |
価格(ドル) | 979 | 784 | 689 | 590 | 899 |
価格(円目安) | 10.5万 | 8.4万 | 7.4万 | 6.3万 | 9.6万 |
プロセスは相変わらず14nmですが、実に5年くらい開発してきた14nmプロセスなのでそのパフォーマンスは12nmのそれを上回るでしょう。
コア数としては最大18コアとなっており、AMDのRyzen threadripperの「32コア」は上回らない様です。Intelは多コア主義ではなく、どちらかというと1コア当たりの性能が重視されているので、このようになるのでしょう。
そしてクロック数ですが、コア数が多くなるほど低くなっているのがわかると思います。これは、コア数が増えることによってクロック数を稼ぐことが難しくなり、結果的として1コア当たりの性能が低くなってしまっていることを表しています。
Corei9-10980XEでベースクロックが3.0GHzまで低減してしまっているのを考えると、おそらくこのアーキテクチャでは18コアが限界なのでしょう。
そして、1コア当たりの性能としてはCorei9-10900Xが一番高くなると考えられます。
そして価格についてですが、前世代のCorei9-9980XEが1,979ドルなのに対して半分以下の価格となっています。
Corei9-9980XEからの性能上昇はあまり期待できませんが、その一方でここまでの値下げは想定外です。

4桁にいっていないため目立っていると思います。
また、Intelが発表した性能の目安としては以下のようになっています。

前世代のRyzen threadripper 2950Xに比べて10%以上性能が高いと謳っているようですが、一体前世代のCorei9-9980XEなどと比べて何がそこまで変わったのかはよくわかりません。
ただ価格がかなり下げられたのは確かです。
なぜここまで値下げをしてきたのか?
多少の値下げだったらそこまで気になりませんが、前世代と比べて半額ともなると気になるものです。なぜ値下げされたのでしょうか?
AMDが11月にZen2ベースのRyzen threadripperを発表するため
今年7月にAMDから新Zen2アーキテクチャを用いた第三世代Ryzen CPUが発売されたのは有名な話ですが、その一方でハイエンドデスクトップ向けの第三世代Ryzen threadripperはまだ発売されていませんでした。
しかし今年の11月に発表されることが確定されました。Zen2アーキテクチャを用いたthreadripperは相当効率の良いパフォーマンスを発揮すると考えられていて、そのうえで価格設定を第二世代と同じようにしてきたらIntelはどうなってしまうのでしょうか。
先ほどの性能比較表は去年のRyzen threadripperと比べたものです。おそらく今年のthreadripperはCorei9-Xシリーズの性能を上回るでしょう。そこで価格が安くないと何もマウントをとれません。
単純なのですが、threadripperに対抗するために値下げしたのでしょう。
もしくは第三世代Ryzen9-3950X(750ドル)へも対抗意識を持っていることでしょう。
どのモデルが”買い”?
そもそもこんなハイエンドデスクトップ向けCPUを購入しようとしている人は少ないとは思いますが、もしも購入するとしたらどのCPUがいいのでしょうか。
その答えは「Corei9-10900X」です。
Corei9-9900K(64,480円)とほぼ同じ価格で次世代のXシリーズCPUを入手することができると考えると相当コストパフォーマンスが高いです。
もともとXシリーズは一部のマニアしか購入しようと思わないイメージでしたが、6万円台ともなると自作パソコンで採用されることも増えてくると思います。
また、コア数が多いCorei9-10980XEはマルチコアパフォーマンスにおいては素晴らしいのですが、そのような多コアを活かせる処理が少ないのと、シングルコア性能となるとCorei9-10900Xのほうが高かったりしてくるので、一般人にとっては圧倒的にCorei9-10900Xが”買い”です。
関連記事:Intel 10世代 Corei7 10710Uの性能は?
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