Intel LGA1700ソケットとZ690チップセット大公開【第12世代】

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Intelの新しいCPUシリーズといえば第12世代「Alder Lake」シリーズです。Alder Lakeに関する記事はこれまでに多々かいてきましたが、今回が最後になるかもしれないです。これまでに、第12世代CPUで採用される「LGA 1700」ソケットについて詳しく解説したことがあまりなかったので、今回はリークした画像と共に解説していきます。また、ついでにZ690チップセットについても解説していきます。

 

第12世代CPU「Alder Lake」アーキテクチャについて

まず最初に、第12世代CPU「Alder Lake」アーキテクチャについて紹介していきます。Alder Lakeアーキテクチャについてはこれまでにかなりたくさんの記事を投稿してきましたので、ぜひご覧ください。

Intel 第12世代デスクトップ向けCPUの情報【Alder Lake-S】

こちらが一番最初に投稿し、今でも随時更新している記事になります。基本的に最新情報が載っていまして、アーキテクチャ自体の特徴を参照したい方はこちらの記事をご覧ください。

【第12世代Alder Lake】Intel 600番台チップセットの情報【Z690等】

こちらはそんな第12世代Alder Lake CPU用のチップセット「Intel 600シリーズ」の情報を紹介した記事です。

【AMDに負けた】Intel Alder Lakeモバイル向けCPUの性能について

こちらはAlder Lakeアーキテクチャのモバイル向けのものの性能について紹介したものです。一応見込まれている性能値ではありますが、「AMDに負けた」と記載してあってちょっとAlder Lakeが頼りなく見えてきますね。。。 ではAlder Lakeの強みとはいったい何なのでしょうか。

【Zen4】AMD Ryzen 6000 vs Intel Alder Lake【次世代CPU対決】

こちらはAlder Lakeデスクトップ向けのものとAMDの次世代Ryzen 6000シリーズデスクトップ向けを比べた記事になります。

Intel第12世代CPUのラインナップを解説【i9-12900K等】

こちらの記事では第12世代CPUのラインナップについて紹介しています。

Core i9-12900K vs Ryzen 9-5950X【CPU頂上決戦】

こちらは先ほど紹介した記事に似ていますが、具体的に製品同士で比べています。第12世代のトップと、AMDについては現行品のトップ(第4世代Ryzen)と比べています。 その結果どうなったのかは… 記事をご覧ください。

【12世代】Intel Alder Lakeでは結局何ができるの?【Youtuberに最適なCPU?】

こちらではAlder Lake CPUでは結局何ができるのかについて解説していきました。

LGA 1700ソケットの紹介

Alder Lakeアーキテクチャに関する記事はほんとにたくさんありましたね。さてと、それでは新しくなったLGA 1700ソケットについて紹介したいと思います。と、その前に、少しだけソケットについて説明していきます。

LGAソケットについて

IntelはLGAソケットと呼ばれるCPUソケットを採用しています。LGAはCPU側ではなくてマザーボード側にピンがついているソケットです。対して、AMDが採用しているのはPGAソケットと呼ばれる、CPU側にピンがついているものですね。

そしてLGAソケットはマザーボード側にたくさんのピンがついているわけですが、その個数は「コンタクト数」と呼ばれます。これはつまり、CPUとマザーボードの間に存在する接点の数ですね。単純にこのコンタクト数が大きいほど回路を幅広く使うことができるので、データ転送速度が大きくなったりするでしょう。

そしてこのコンタクト数は年々多くなっていたりします。10年以上前はLGA 775というソケットが使われていたものです。懐かしいですね~ そしてその次にLGA 1156が誕生しました。こちらは私が去年まで使っていたパソコン(ワークステーション)に使われていたCPUのソケットだった気がします。初代Coreシリーズとかなので、2010年くらいでしょうか。あ、すいません今調べたのですが、ワークステーションに搭載されていたCPUは「LGA 1366」ソケットでした。

中古ワークステーションは普通に使えるか?

こちらの記事で紹介したワークステーションに近いものをずっとメインパソコンとして使っていた覚えがあります。非常になつかしいですね。

そしてその次はLGA 1155でしょう。こちらは第二世代及び第三世代のソケットです。こちらも一時期お世話になってた覚えがあります。確かあれは中古のワークステーションですね。Xeon E3-1275 v2が搭載されていましたが、こちらも一応第三世代Coreシリーズと同類です。

そしてその次はLGA 1150、こちらは第四世代および第五世代のソケットです。こちらも一時期お世話になった覚えがあります。あれは確かぴかぴかに光るパソコンを作った時ですね。Core i5-4570あたりが搭載されていたと思います。

そしてその次にいよいよLGA 1151です。このソケットの時代は非常に長かったです。第六世代から第九世代まで採用していました。しかし私は元々中古パーツでパソコンを組み立てていましたので、たしかLGA 1151ソケットにお世話になったことは一度もないかなと思います。

そして次がLGA 1200です。この辺からじわじわコンタクトの数が増えていますね。これは第10世代と第11世代で採用されました。私も大学生になってから新しいパソコンを組み立てたときに第11世代のCPUを取り付けましたので、今現在LGA 1200ソケットにはお世話になっております。

【Core i7-11700で作る】私の新しい自作デスクトップパソコン【第11世代】

そして続いて第12世代になりますが、またコンタクト数が増えて今度は「LGA 1700」になる予定です。急に500もコンタクトが増えるのは異例ですね。 ただ、技術の進歩とともにコンタクトの密度が高くなっていたりするのでCPU自体はそこまで大きくはなっていないはずです。

LGA 1700ソケットの見た目

LGA 1700ソケットは一応予想では第12世代と第13世代に採用されることになります。

Intel第13世代デスクトップ向けCPUの情報【Raptor Lake】

そしてこの度、LGA 1700ソケットの見た目… というよりはLGA 1700をサポートするCPUの見た目について画像がリークしました。

第12世代CPUの見た目

こちらVideoCardzさんのリーク画像になります。CPUの表面にIntel Confidentialと書いてありますので、まだ発表されていないCPUです。そのため第12世代CPUの可能性が高いです。

第九世代&第10世代のCPU

上に示したのは第九世代と第10世代のCPUです。第九世代にはLGA 1151が採用されていますが、第10世代にはLGA 1200です。明らかにコンタクト数が増えているのがわかりますが、こうやって見てみるとLGA 1700はもはや縦長になっていてかなりコンタクト数が多くなっているのが非常によくわかります。

ここまでコンタクト数が大きくなってくると、一時期ワークステーション向けやハイエンドのCPUに採用されていたLGA 1366ソケットよりも大きくなり、一時期ハイエンドCPUなどに採用されていたLGA 2011に近づいてきています。

といっても多少縦長になっただけで、ほんの少し本体サイズが大きくなっただけだと思うのでパソコンをコンパクトにできない…という事件が発生することはないかと思います。

 

 

Z690チップセットの紹介

新しいソケットについて紹介したところで、続いてついでにZ690チップセットを紹介していきたいと思います。以前に紹介する記事を作成しましたね。

【第12世代Alder Lake】Intel 600番台チップセットの情報【Z690等】

ただ、この時よりも現在の方が情報の量が増えていますのでそちらを紹介していきます。ちなみに第12世代CPUは基本的にIntel 600シリーズチップセットが採用されることになりますが、Z690はその中でもハイエンドの位置づけとなっています。他にもH610、B650、H670などが登場するでしょう。

 

Z690チップセットの仕様

こちらが例のZ690チップセットの仕様になります。上にCPUがあり、下にチップセットが表示されていますね。CPU側には内臓グラフィックスも搭載されています。一応Intel Xeグラフィックスが搭載される予定ですが、その名前は「Intel Xe Graphics」とはならずに、従来通りUHD Graphicsとなっていますね。

 

CPU側接続

チップセットの紹介がメインではありますが、まずは上側のCPUが行う通信について確認していきましょう。左側を見てみると、PCI-Express 5.0 16レーンという文字があります。こちらは外付けのグラフィックボードやIntel独自のSSDなどが接続できるようです。PCI-Express 5.0どころか、4.0に対応したのすら実に第11世代目からのことですので違和感しかないですね。これが本当ならPCI-Express 4.0をまでサポートしたプロセッサはIntel 第11世代CPUのみということになります。

また、下に8レーン2つという構成も書かれています。正直PCI-Express 5.0は非常に高速で、8レーンでも4.0の16レーンと同じ転送速度を誇るので、現在のところ8レーン2つ構成の方が有用な気がします。

そしてその下にはPCI-Express 4.0接続についても書かれています。そしてさらに下には内臓グラフィックスによる映像出力について書かれています。こちらは3画面出力対応とのことで、HDMI/DPのデジタル出力をサポートしているようです。この辺は従来とあまり変わらないですね。

そして右側にいくと今度はメインメモリの記述があります。DDR5という文字が入っていますね。どうやら新しくなったDDR5規格だけでなく、一応DDR4メモリもサポートするようです。ただソケットは異なるのでマザーボードメーカーがどちらにするかを選ぶ感じになるのでしょうか。

 

チップセット側接続

続いてチップセット側を見ていきましょう。まずは左から。こちらにはPCI-Express 5.0の文字はなく、3.0と4.0のみですね。 そしてその下には、SATA 6Gbps、つまりSATA3についての記述があります。SATA規格については何年も進化していないですが、HDDについてはSATA3接続で十分すぎるくらいそこまで転送速度が速くないのと、SSDについては最近ではPCI-Express接続のものが増えているのでSATAはHDD専用みたいになってきているからというのもあると思います。

その下はUSBですね。最高でUSB 3.2 Gen2x2をサポートするようです。こちらは20Gbpsの2レーン接続のUSBですね。そしてその下には5G Base-Tと書いてあります。こちらは5Gbps通信を可能にするイーサネットですね。もはやそんなに速い通信速度何に用いるのかよくわからないですけどね笑 少なくともほとんどの作業は1Gbpsで足ります。ただ、こちらはオプショナルですので装備しないこともできるようです。 その代わりにその下にあるもう少し低速なイーサネット通信が利用されるのでしょう。

続いて真ん中ですが、よくわからないので飛ばしましょう…笑

そして右です。最初にOptane Memoryです。こちらはメインメモリのような通信速度をもつような高速な記憶装置で、メインメモリと通常の記憶装置の中間のような役割を果たします。

Intelの次世代OptaneメモリはCPUよりも先にPCIe4.0に対応する説【皮肉】

その下にはIntel Smart Sound Technologyと書いてあります。こちらあまり聞いたことのない技術ですね。そしてその下に皆さんおなじみのIntel High Definition Audioがあります。そして下にはオプショナルのRAID関係の通信と、PCI-Expressストレージの通信があります。 そしてその下にWi-Fi 6EおよびWi-Fi 7通信の記述があります。

次世代Wi-Fi規格「Wi-Fi 6E」を徹底解説【6GHz】

【通信革命】Wi-Fi 7とは一体何者なのか?【802.11be】

 

以上になります。ご覧いただきありがとうございました。

 

 







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