はじめてのIntel製グラフィックボード「DG1」の情報【Xeグラフィックス】

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パソコンで最新の重たいゲームを快適にプレイするには、グラフィックボードというパーツを外付けする必要があります。グラフィックボードの処理ユニット「GPU」の大手メーカーとしては「Nvidia」「AMD」があり、GPU市場は実質その二社で独占されている状況です。

CPUで有名なIntelも、CPU内蔵グラフィックスという形でGPUを製造していますが、一般向けの外付けグラフィックボードについてはこれまで手掛けたことはありません。(いや実はIntel 740として一度だけ開発したことはありました) ですが、今IntelがXeアーキテクチャベースの「DG1」というグラフィックボードを開発していることが明らかになりましたので、この記事ではそのGPUについての情報をまとめていきます。

なお、まだ噂情報になります。

 

 

この記事を1文で説明すると

  • Intel第12世代グラフィックス「Xe」を採用した外付けGPU「DG1」TDPは75W以下であり、低価格・低性能といった位置づけになるが、その性能では最新のゲームはあまり快適にプレイできそうにない

Xeアーキテクチャとは?

CPUの仕様を紹介する時に「アーキテクチャ」という言葉をよく使います。例えばIntelの最新のCPUは「Icelake」「Cometlake」などのアーキテクチャを採用しています。実はGPUの開発においてもその構造様式として「アーキテクチャ」という言葉が使われます。

そして、Intelが初めて製造するであろう外付けグラフィックボード(専門用語ではdGPUといいます)のアーキテクチャは「Xe」と呼ばれるものになります。XeアーキテクチャはIntelの第12世代目のグラフィックスアーキテクチャであり、CPU内蔵グラフィックスにも採用される予定のアーキテクチャです。

Tigerlake CPUに搭載予定の「Xe」グラフィックについて【Intel】

過去にこちらの記事で紹介しました。

それではXeアーキテクチャの特徴について軽くまとめていきます。

 

Intelの第12世代目のグラフィックスアーキテクチャ

 

グラフィックスアーキテクチャの開発歴

IntelのCPUには、Coreシリーズくらいから内蔵グラフィックスと呼ばれる、CPUに統合されたグラフィックス処理装置が搭載されるようになりました。そしてその内蔵グラフィックス用のアーキテクチャはこれまでに何度も開発されてきて、第九世代Coreiシリーズ「Coffeelake-Refresh」の時には、「第9世代グラフィックス」が採用されました。ここではCPUの世代数とGPUの世代数が同じなのでわかりやすいですが、実は次の第十世代Coreiシリーズ「Icelake」では第11世代グラフィックスが採用されました。

GPUの世代数は必ずしもCPUのそれと対応しているとは限りませんのでご注意ください。 そして第十一世代Coreiシリーズの「Tiger lake」(主にモバイル用ラインナップ)の内蔵グラフィックスでは、第12世代グラフィックス「Xe」が採用されます。

モバイル、つまりノートパソコンにおいては、外付けのグラフィックボードを搭載することが困難ですので、CPU内蔵グラフィックスの性能が重視されることになります。そのため、Intelはよりモバイル向けCPUの内蔵グラフィックスに重点を置いているのでしょう。

 

 

データセンター向けGPUにもなる

ここまでの話で、このXeアーキテクチャのGPUがTigerlakeの内蔵グラフィックス、それから外付けグラフィックボード用GPUに採用されるというのがわかってきたと思いますが、実はXeグラフィックスはデータセンター用の処理装置にも採用されることが約束されています。

データセンターといっても様々な用途はあると思いますが、上のスライドをみてみると「AI」という文字も書いてありますので、きっとGPUを、グラフィック処理以外の用途で用いた「GPGPU」として使われるのでしょう。

ただ、外付けグラフィックボードとしても生産されるので、ゲーミング性能もある程度確保されていると期待されます。

 

 

Intel「DG1」GPUの実態

グラフィックスアーキテクチャについて触れたところで、続いて実際にIntelから製造される「DG1」という、Xeアーキテクチャを用いたグラフィックスの実態について説明していきます。

 

Intelが発表したDG1の姿

 

 

低いTDP「75W以下」

DG1の最も重要な特徴はそのTDPの低さかもしれません。細かい数値についてはまだ発表されていませんが、Intelから発表されたDG1カードが補助電源を必要としないことから、そのTDPは75Wいかに抑えられていることがわかります。一般的なローエンドGPUといった感じです。

IntelはCPU市場で性能が低くて低コストのものから誰も使わないくらい高性能でとにかく高いものまでさまざまなラインナップを披露してきました。そういうわけで、グラフィックス市場に入ってくるにあたって、とんでもないモンスターグラフィックスを提供するのではないかと想像されていた面もあります。

しかし結局TDP75W以下の控えめなGPUが姿を現しました。

 

 

Tiger Lake CPU内蔵グラフィックスよりもおよそ23%高い性能

先ほども説明した通りこのXeグラフィックスは第十一世代Coreiシリーズの「Tigerlake」の内蔵グラフィックスとしても使われるわけなのですが、DG1はそのTigerlake CPU内蔵グラフィックスよりも23%程度性能が高いとのことです。

そもそもIntelのグラフィックは「EU(Engine Units)」という単位でその処理装置の数が表されます。第十世代Icelake CPUシリーズのCorei7-1065G764EUとなりました。そして第十一世代Tigerlake CPUシリーズについても最高64EU程度となるでしょう。 一方で外付けGPUとなるDG1については96個のEUが搭載され、Tigerlake CPU内蔵グラフィックスよりも23%高性能になるとのことです。内蔵グラフィックスより23%性能が高いといわれてもなんだかしっくりきませんが、75W以下という制限された電力の中だったら結構良いワットパフォーマンスなのではないでしょうか。

 

 

低価格・低性能・低消費電力・低発熱

これらをまとめると、DG1はヘビーゲーマーというよりはもっとコストパフォーマンスの高いものを望んでいるユーザー向けのGPUになると考えられます。

もしこれらの話が本当ならば、DG1はグラフィックボード市場においてはあまり性能の良いものには分類されません。それにもかかわらず高価格に設定するということはほとんどありえませんので、もしかしたらIntelなのにとても低価格な製品が完成するかもしれません。

一体どのような人を主なターゲットにしているのかはよくわかりませんが、少なくともハイパフォーマンスGPUの市場はもうAMDやNvidiaによって完全に寡占状態にあることは素人目でもわかります。たしかに、今更GPU市場に足を踏み入れるならばエントリー向けのものを注目するのは適切な戦略かもしれません。

あるアナリストによると、IntelはDG1によってGPU市場に軽く名を残したところで今度は性能の高いDG2を発表し、少しずつ市場における力を増していく可能性があるとのことです。ただ、今のところあまり積極的には乗り入れていないように見えます。

 

3GB VRAM・1500 MHz動作クロック

最新の噂によると、DG1は3GBのVRAMを搭載し、動作クロックは1500 MHz程度になるとのことです。これは最近ベンチマーク結果から明らかになりました。また、コア数については768コア説が濃厚とのことです。

 

 

DG1の性能は?

先ほど、DG1はTigerlake CPUの内蔵グラフィックスよりもおよそ23%性能が向上するとお伝えしましたが、ではもっとほかのGPUと比べたらどのような位置に存在するのでしょうか。

 

 

以上のようになると考えられます。

GTX 1650はNvidiaの、補助電源のいらない最新のGPUでそのTDPはわずか75Wです。

GTX 1650は価格が安くて補助電源が要らない代わりに最新のゲームを設定を下げないと快適にはプレイできないというスタンスをとっているのでゲーム用グラフィックボードとしては最低ラインにいます。

ですがこのグラフではDG1はGTX 1650よりも若干性能が低くなっているのが伺えます。

でもスコア(Passmarkを参考)が5,000を上回っているので、少し前のゲームなら結構快適にプレイできそうです。少なくともグラフィックボードを搭載していないパソコンよりははるかに快適に動作するでしょう。あとは、どれくらい低価格になるかが問題になってきます。

ただ、仮に安くなったとしても立場が微妙すぎるので、どういった人たちから支持を得るのか謎です。ここで一つ考えたのですが、デスクトップ向けの外付けグラフィックボードではなく、ラップトップ(ノートパソコン)に搭載されるグラフィックボードになるという可能性も高いと思います。

むしろそちらの方がありえますね。







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期限:2020/08/15

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