だいぶ前にAMDのサーバー向けCPU「EPYC」のZen2アーキテクチャ適用シリーズが発表されたということを記事にしました。
AMDから第二世代EPYC投入、あれEPYCってなんだっけ?
そしてこの度、第2世代EPYCプロセッサの最上位モデルの情報が発表されたので紹介します。
目次
EPYC 7H12の仕様と比較
それではまず最初に、EPYC 7H12を含めた、第2世代EPYCプロセッサの仕様一覧表を見てみましょう。
比較項目 | コア/スレッド | クロック数 (GHz) | L3キャッシュ | TDP | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ベース | ブースト | |||||
EPYC 7H12 | 64 / 128 | 2.60 | 3.30 | 256 MB | 280 W | ? |
EPYC 7742 | 64 / 128 | 2.25 | 3.40 | 256 MB | 225 W | $6950 |
EPYC 7702 | 64 / 128 | 2.00 | 3.35 | 256 MB | 200 W | $6450 |
このようになっています。
AMDから第二世代EPYC投入、あれEPYCってなんだっけ?
⬆︎この記事を投稿した時は、EPYC 7702Pしか載せられませんでしたが、今回は「EPYC 7H12」という最上位モデルも登場しています。よくわかりませんが、名前に「H」がついていて異彩を放っている感じはしますね。
第1世代では32コア64スレッドが限界でしたが、第2世代で最大コア数は二倍になっています。そして上の表に載っているCPUが64コアのものたちです。
コア数・キャッシュサイズに関しては違いはありませんが、クロック数・TDPにおいて大きな違いが出ています。
この際、ブーストクロックに関しては、すべてのコアがこのクロック数に達することができると言うわけでは無いので無視しましょう。そしたらクロック数が一番高いのはEPYC 7H12となります。
マルチコアパフォーマンスの上昇はもちろんのこと、ベースクロックが高いので1コアあたりの性能も重視されている感じです。
そのため、他のモデルに比べてTDPがかなり高くなっているのが特徴です。
でも専門家によると、TDPは高いものの実質的なワットパフォーマンス(電力あたりの性能)にはかなり優れていて、IntelのXeonシリーズよりも優れているとのこと。
それでは次に、それぞれのプロセッサの性能目安について紹介していきます。
第二世代EPYCの性能比較
それではIntelの最新Xeonプロセッサ「Xeon Platinum 9282」と共に性能を比較していきたいと思います。
その前に、Xeon Platinum 9282の仕様も加えて表をもう一度載せます。
比較項目 | コア/スレッド | クロック数 (GHz) | L3キャッシュ | TDP | 価格 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ベース | ブースト | |||||
Xeon Platinum 9282 | 56/112 | 2.60 | 3.80 | 77MB | 400W | ? |
EPYC 7H12 | 64 / 128 | 2.60 | 3.30 | 256 MB | 280 W | ? |
EPYC 7742 | 64 / 128 | 2.25 | 3.40 | 256 MB | 225 W | $6950 |
EPYC 7702 | 64 / 128 | 2.00 | 3.35 | 256 MB | 200 W | $6450 |
これは、Intel , AMDや専門家などの情報をまとめて、Geekbenchの結果を参考にして作ったグラフになります。
ただし、サーバー向けCPUというのはあらゆる観点からパフォーマンスを評価されるものなので、場合によっては逆転する可能性もあります。ここではGeekbenchに登場したとしたらどのようなスコアを出すかを予想した値を出しています。
7H12では7742と比較して10%程度の性能上昇が期待できるそうです。
そして、56コア112スレッドになった第二世代Xeonスケラーブルプロセッサの最上位モデル「Platinum 9282」の性能はEPYCの最上位に及んでいない感じです。
Intelとしては、新しいスケラーブルプロセッサがAMDのものを上回っているそうですが、ワットパフォーマンスや消費電力のことを考えると圧倒的にAMDのが優秀になってくると思います。
その論を支えている要素は「プロセス」にあります。
Intelの新Xeonプロセッサはまだ14nmプロセスを使用していて、Intelの14nmプロセスは非常に優秀であると言われていますが、仮に優秀だとしてもAMDの7nmプロセスを上回るはずがありません。
また、IntelのXeonのPCI-e サポートレーン数がgen3 48レーンなのに対して、AMDのEPYCはgen4 128レーンまでサポートしています。
100レーンを超えて一体何に使うのかは想像もつきませんが、きっとサーバー向けCPUということでなにか有利な点があるのでしょう。
実際のベンチ結果が発表されたらまた記事にしたいと思います。
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