グラフィックボードに静音性を求めたい

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最新のゲームを快適にプレイするにはやはり「グラフィックボード」というパーツが必須になってきます。

ですがグラフィックボードは大きなファンが搭載されているものばかりで、ゲーム中にうるさくなってしまうケースが多いです。 そこで、いかついゲームを静かにプレイしたいという人向けに「グラフィックボードに静音性を求める方法」を解説していきます。

 

 

この記事を2文で説明すると

  • グラフィックボードは処理装置であり、消費電力が高いため発熱量が大きい、そして大きな冷却ファンが必要となるため騒音の原因になりやすい
  • グラフィックボード本体に施すことができる対策と、環境ごと対策する方法がある

なぜうるさい? グラフィックボード

そもそも疑問になるのが、なぜCPUよりもグラフィックボードの方がうるさいイメージがあるのでしょうか?

そもそもグラフィックボードってなんぞや? と思っている人は以下の記事をご覧ください。

【サルでもわかる】グラフィックボードとは?

 

グラフィックボードも処理装置

上の記事を見ればわかるのですが、グラフィックボードには「GPU」という映像処理装置がついていて、CPUと同様に大量の処理を行います

自作パソコン系の他のパーツ、例えばHDDやSSDなどのストレージ、メインメモリなどについてはメインの処理は行いませんので、そこまで熱は発生しません。しかしグラフィックボードはCPU同様に大量の処理を行っているため、多量の熱が発生します

 

消費電力が大きい

そしてCPUと比べた時に、GPU(グラフィックボード)の方が圧倒的に多くのコアを保有しています。といっても一つひとつのコアはそこまでたいそうなものではありませんが、チリも積もれば山となります。

そしてその分一度に処理する量が増え、並列処理がメインになっていきます。すると消費電力が増えるのです。中にはCPUよりも消費電力の少ないグラフィックボードも存在しますが、最新のゲームを高画質で快適にプレイできる、いわゆる「ハイエンド」グラフィックボードなどは基本的にCPUよりも消費電力が大きいです。

そして消費電力が大きいということはすなわち発熱量が多いことも示しています。 そして発熱量が多いので比較的大きな冷却ファンを備える必要性が出てくるのです。

 

コイル鳴き

グラフィックボードの騒音の原因はほとんどファンの音になりますが、一部では基板上で起こっているコイル鳴きが原因となっている場合もあります。

これは基盤上に設置されているコイルが高速で振動しているために発生する耳に障る高い音です。電源装置などではボンドを塗布したりして対策するようですが、グラフィックボードについては対策できないことが多いです。

そのためコイル鳴きとも真剣に向き合っていく必要があります。

 

 

グラフィックボード本体の対策

それではグラフィックボードに静音性を求める方法を紹介していきます。

まずはグラフィックボード本体に施すことができる対策です。

 

 

ファンレス仕様

冷却ファンが主な騒音の原因になっているのだから、冷却ファンが全く無いのなら静かになるだろうという考えですね。 世の中のほとんどのグラフィックボードに一基以上の冷却ファンが付いているイメージがありますが、実は中にはファンレス仕様のものもあります

ただしファンレス仕様ということはそれだけ発熱量が少ない、つまり消費電力が少ない、つまり性能の低いグラフィックボードということになります。

ファンレス仕様のものにも様々な商品がありますが、現時点で一番愛用されているファンレスグラフィックボードと言ったら以下の商品でしょう。

 

Nvidia GT 1030はゲーム用グラフィックボードの一つで、一時期かなり流行っていた「GTX 1050 Ti」などと同等のアーキテクチャが採用されています。

そのため低消費電力・低発熱でありながら性能はGTX 750 Ti程度ありますので最新の軽いゲームくらいなら快適にプレイすることができます。 また、ロープロファイル&1スロット幅なので小型のデスクトップパソコンにも問題なく搭載することができます。

ただ、最新のゲームを高品質で快適にプレイできるほどの性能はありません。

 

 

セミファンレス仕様

BableTechがおすすめするのが「セミファンレス仕様」です。「セミ」というのは「半」とか「準」とかいう意味で、すなわち半分ファンレス仕様ということになります。

どういうことかと言いますと、重たい処理をせずにグラフィックボードが比較的低消費電力になっているときは冷却ファンが一切回りません

そして重たい処理を行い始めると回り始めます。 普通のグラフィックボードも同じようなものだろうと思うかもしれませんが、「セミファンレス仕様」と謳っているグラフィックボードは無回転のままかなり粘ります。 しかもそれでしっかりパッシブ冷却(受動冷却)ができているのです。

おすすめなものとしてはASUS社のグラフィックボードになります。

 

この商品はASUSのプライベート・ゲーミングブランド「ROG」シリーズの一つになりますが、GTX 1650と消費電力の少ないGPUを積んでいるのにも関わらず見た目がかなりいかついです。

でもそのおかげである程度の負荷にならファンレスで耐えることができます。私の経験上、軽めのゲームをやっていたら全く回ってないことも多いです。

ただ、このグラフィックボードは補助電源6ピンが1つ必要なのでご注意ください。

 

 

冷却ファンコントロール

ファンレス仕様でもセミファンレス仕様でもないグラフィックボードです。という人は自分でセミファンレス仕様にしてしまえばいいのです。

ただ、設定次第でグラフィックボードに高負荷がかかってしまう方法なので初心者はやめておいた方が良いかもしれません。

つまりは冷却ファンの回転数を自分でコントロールするということですが、アナログ的にファンコントローラーで制御する方法と、デジタル的にソフトウェアで制御する方法があります。

ただ、分解する必要性が出てくるので前者はおすすめしません。そこでここでは後者の方法を紹介します。

詳しい方法については以下の記事で説明しました。

 

MSIの「Afterburner」という無料ソフトを使う方法ですね。MSI製のグラフィックボードでなくても使える場合が多いのでお勧めです。

ただ、純正のソフトがあるならそちらを使ったほうが良いです。

 

 

ホコリ等の除去

冷却ファンが必要以上に回っていたり、どこかにこすれているような音がしている場合にはグラフィックボード本体に誇りが詰まっているケースが考えられます。 やはり空気の流れが発生する場所にはホコリも流れてくるものです。そういうわけで定期的に掃除しなければなりません。

グラフィックボードの掃除方法はモノによってだいぶ異なってきますが、分解できる自信がない人でも、基本的にはわずかな隙間からエレクトロニッククリーナーを流し込んでおけば大丈夫です。

 

この約1000円を高いと見るかは人によって違うと思いますが、かなり大容量なので普通の使い方だったら一年くらいは持ちます

 

と、様々な対策がありましたが、基本的には「消費電力の少ない」、つまり「補助電源を多く必要としない」グラフィックボードを購入すればある程度の静音性を確保することができるという認識で大丈夫だと思います。

ただ、その分性能が低くなる傾向にあります。

 

 

環境の対策

グラフィックボード本体(主体)の対策ときたら続いては環境の対策です。

正直私としては、グラフィックボード本体の騒音はどうにもならない部分があると思いますので周りの環境を整えることが優先だと思っています。

追求しすぎて低性能なゲーミングパソコンになってしまったら残念ですからね。

 

 

静音ケース

グラフィックボードも最終的にはパソコンケースに収められます。ならばパソコンケース側を静音のものにしてしまえばいいのです。

そこで「静音ケース」と呼ばれる、静音性を重視しているケースが多く販売されています。おすすめのものについては以下の記事で紹介しましたので是非ご覧ください。

【無音】おすすめパソコン静音ケース3選【2020年最新】

もちろん搭載するグラフィックボードにもよりますが、この類のケースであればよっぽど冷却ファンがよっぽど速く回らない限り、ほぼ無音です。また、本体における対策が困難な「コイル鳴き」についても無かったことにしてくれるので優秀です。

パソコンの騒音の正体がケースへの共振だったなんてこともあるので、パソコンケースをしっかりとしたものにするのは結構重要だと思います。

正直パソコンケースが優秀だとファンレス仕様とか馬鹿らしくなります。

 

 

ケースファンの最適化

 

ファン増やしてどないすんねん!

という話ですが、ケースファンをうまく設置して最適なエアフローを実現すれば結果としてグラフィックボードの発熱も抑えることができるので、静音性を高めることができます

最適なケースファンの配置方法については… 今度紹介します。

 

 

パソコンを離す

当たり前ですが、騒音原因になっている音源を自分から離すことでも和らげることができます

机の上のモニターの横にデスクトップを設置している人なんかは、一度床に置くことを検討してみましょう。 私も机の上派だったことはありましたが、圧倒的に下の方が音が気にならないのでお勧めです。

 

以上、グラフィックボードに静音性を求めたい私の提案でした。







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最近大学でようやく本格的にコンピュータのことを学び始めました

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