いつも最新情報を紹介しているこのブログですが、たまには中古品の紹介もしていこうかと思います。
今回紹介するのは「サウンドカード」。最近はマザーボードにサウンドチップが内臓されていたり、ビデオカードのHDMI出力でサウンドを出力したりなどする人が多く、サウンドカード自体影が薄い存在となってきました。
そんな中私は尚更サウンドカードに興味を持っていて、たまたま近所のハードオフで100円でクリエイティブのサウンドブラスターというサウンドカードを手に入れることができたので紹介します。
この記事を1行で説明
- 11年前のPCI接続サウンドカードを使っても音質は内臓オーディオとさして変わらず、Windows10だからか挙動が不審になる。
今回購入した中古品の仕様

それでは私が購入したサウンドカードの仕様を紹介します。
製品名 | Sound Blaster 5.1 VX |
---|---|
型番 | SB-5.1-VX |
外形寸法 | 約130x64mm |
重量 | 約70g |
インターフェイス | PCI2.1 |
アナログ入力 | 24bit / 96kHz / 2チャンネル |
アナログ出力 | 24bit / 96kHz / 5.1チャンネル |
マイク入力 | 24bit / 96kHz / モノラル※1 |
カード上の端子 | ・ライン出力端子 1/2/3(1/8″ステレミニフォンジャック) ・ライン入力/マイク入力端子(1/8″ステレミニフォンジャック) |
デバイスドライバ | DirectSound、MME、WDM |
対応API | DirectSound / DirectSound 3D EAX 1.0 / 2.0 / EAX ADVANCED HD 3.0 Open AL |
対応OS | Windows Vista、Windows XP(Professional x64 Edition、またはSP2以上)、 Windows 2000(SP4) |
発売年 | 2008年2月上旬 |
価格(新品) | 1,980円 |
私が一番最初に驚いたのは値段です。1,980円って…本当に安いです。ただ、このサウンドカードが安かったわけではなく、この時代でも高いサウンドカードは存在し、これは機能を抑えられた廉価版だったようです。
でも私の購入価格は100円なので何がどうであれ安く買えたことに変わりありませんね。
それでは一つ一つ仕様を見ていきたいと思います。
1、サイズ・デザイン
ロープロファイルに対応しているのかは謎ですが、カード部分だけでいけばかなり背が低くなっています。
また、最近ではあまり見ない、基盤むき出しデザインとなっています。
ブラケットの部分が錆びていましたが、それ以外はかなり状態が良いです。見た目で動きそうだと思ったので購入しました。
2、インターフェース
最近のサウンドカードはPCI-e x1接続が多い、というより最近のマザーボードはPCIスロットをネイティブではサポートしていないので必然的にPCI-e接続のものしかなくなっているわけですが、この時代のサウンドカードは基本的にPCI接続です。
コネクタ部分をよく見ればわかるのですが、よくグラフィックボードのインターフェースとして使われる「PCI-e」とは形が違い、切れ込みが入っている部分も異なります。


良くみると違いますよね。接続部のコンタクトがPCIの方が圧倒的に太いです。この二つで圧倒的に違うのはデータの転送速度です。
PCIの方が古い規格なのでデータ転送速度が圧倒的に遅いわけですが、サウンドカードはそこまでの通信速度を必要としないのでなにも支障はありません。
ちなみに私がメインで使っているWindowsパソコンのHP「Z400」ワークステーションには2つのPCIスロットがあるのでこのサウンドカードを取り付けることができました。
※最近のパソコンにはついていません。
3、入出力

4つのコネクタがありますが、左から順番に
ライン入力/マイク入力 ⇨ フロントLR ⇨ リアLR ⇨ センター・サブウーハー
となっています。
一番左の部分は青色になっていますがライン入力だけでなくマイク入力にも対応しています。ですが同時に二つ使うことはできません。少し不便ですね。
そしてこのサウンドカードは5.1chサウンドをサポートしているわけですが、手元に5.1chスピーカーなんてないので、今回は左から二番目の「フロントLR」端子に同じくCreativeのスピーカーを繋げて音を鳴らしました。↓

4、対応OS
対応OSについてはWindows Vistaまでです。ドライバの最新版がWin7に対応していたので実質Win7まではサポートしていた感じですが、さすがにWindows10は全くサポートしていません。
そうなると、取り付けた時にWindowsで最適なドライバを見つけることができなくて結局音が出ないというトラブルが発生しがちです。
また、公式ホームページから手動でダウンロードしようとしてもOSのバージョンで引っかかったりそもそも配布されていなかったりすることもしばしばです。
これだけが私の懸念点でした。
5、発売年
驚きの11年前製です。
ただ、サウンド系に関してはここ10年以上そこまで進化していないと思うので、現行品とさして変わらないんじゃないでしょうか。
ちなみに私の使っているワークステーション「Z400」の発売日も2009年とかなので、あまり変わらない古さです笑
取り付けてみる
それでは早速取り付けていきます。
PCIスロットに取り付け

実はPCI接続のデバイスを使ったことがないのでこれが初めてとなるのですが、なんとか取り付けることができました。
PCIスロットもPCI-eスロットも、少し心配になるくらい力を入れないと取り付けられないのでいつも怖いです…
ちなみに上にあるのはグラフィックボードの「GTX 660」です。
Windowsで認識されるか?
取り付けられたら次の課題はWindows上で認識されるかどうかです。
私が前使っていたPCI-e接続のテレビチューナーはこのタイミングでWindowsから認識されなくなり、結局使うことができませんでした。
このタイミングで認識されないのはOSの問題もありますが、大部分はハードウェア的な相性だったりします。BIOSの設定で治すことができることもしばしばです。

なんと、無事に認識することができました。
ただ、最初デバイスマネージャーを確認した時は不明のデバイスになっていたので、ドライバを自動検索してみたら自動でダウンロードを開始してくれました。
昔のデバイスのほとんどはこのタイミングで自動でドライバが当たらないので、結局自分で公式ホームページからドライバをダウンロードすることが多いんですが、このサウンドカードは優秀ですね。
公式ホームページからもドライバをインストール
Windowsが自動でドライバをインストールしてくれるのはありがたいのですが、これだと純正のツールが使えなかったりします。ということで結局公式ホームページにってドライバをインストールすることにしました。
Windows7 32bit用のドライバがインストールされましたが、無事動作しました。

そしてドライバのインストールが完了したら、専用のツールが私のパソコンに搭載しているサウンドカードをちゃんと認識してくれました。
専用ツールを確認
専用ツールを導入することができたのでイコライザーの設定などがたくさんできるかと思っていましたが、思ったより質素なコントロールパネルでした。

なんだかよくわからない設定ばかりでした。
せめて周波数ごとのレベルを調整したり、低音を強化したりしたかったのですが無理でした。
これだとマザーボード付属のサウンドカードよりも使いにくいです…
音楽を聞いてみた
そして、実際に音楽を聞いてみました。というか今現在進行形で音楽を聞いているのですが、一言でいうと「内臓サウンドチップの時とほぼ変わらない」です。
変わったことといったらほんのちょっとだけクリアな音になったかもしれないことですかね。PCI接続のサウンドカードということで雑音が少なくなったのかもしれませんし、基盤に複数乗っているコンデンサのおかげかもしれません。
ただ、Windows10を正式にサポートしているわけではないためか、たまに挙動がおかしいんですよね。
コントロールパネルのサウンド部門でインジケーター(緑)が全く動かなかったり設定項目が増えたり減ったり… 体感だと急に音が大きくなったりしている気がします。
最後に
これが100円で買えたと思うと相当良い買い物だと思います。
たしかに内臓オーディオと音質はほぼ変わりませんが、5.1chサウンドに対応しましたし、自分にとっては初めてのサウンドカードとなったので相当良い買い物です。
5.1ch出力に対応しているということで試しに5.1chスピーカーを購入して使ってみました↓
100円で買ったサウンドカードに5.1chスピーカー繋げてみた【Creative Inspire T6300】
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