Huawei MateBook X Pro vs Macbook Pro【Apple顔負け?】

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先日、中国のHUAWEIから新しい「MateBook X Pro」が発表されました。

このMatebook X Proですが、その名前といいデザインといい、Appleの「Macbook Pro」に近いものがあります。また、HuaweiはAppleと同じようにスマートフォンにも力を入れていますので、Appleが敵であることに異論はないでしょう。 そこでこの度、新しく発表されたMatebook X Proと最新のMacbook Proを比較していきたいと思います。

なお、ここで紹介するMacbook Proは2019年モデルであり、Matebook X Proにサイズ感を合わせるために「13インチモデル」を比較対象として選出しました。

 

 

この記事を2文で説明すると

  • MateBook X ProとMacbook Pro (13インチモデル)はデザインも仕様も性能も似たり寄ったりである
  • 価格次第だが、このデザインでWindowsを使用できるということで個人的にはMateBook X Proの方が”買い”だと思う

見た目を比較してみる

まず最初に両者の見た目を比較していきましょう。

 

 

上のようになっています。新型MateBook X Proの方がディスプレイが広く、ベゼルが狭い仕様になっています。そして本体部分も若干Macbook Proに比べると薄くなっているように見えます。

Macbook Proは画面下部に「Macbook Pro」という文字がついていますが、MateBook X Proは「MateBook X Pro」ではなく「HUAWEI」という文字が入っています。

そして背面には両者ともロゴが入っていて、Macbook Proはおなじみのリンゴマークです。 また、全体的にMateBook X Proの方がカクカクしているようにも見えますね。

 

また、カラーバリエーションについてはMateBook X Proの方は上の「エメラルドグリーン」の他にも「スペースグレイ」「ミスティックシルバー」があります。

そしてMacbook Proでは上側の「シルバー」と下側の「スペースグレイ」があります。

両モデルとも共通して「シルバー系」の色と「グレイ系」の色がありますので、カラーバリエーションは似たり寄ったりといった感じです。ただ、緑系の少し明るめな色を好む人にとってはMateBook X Proの「エメラルドグリーン」は興味深い配色かもしれませんね。

 

 

仕様を比較

続いてはハードウェア面での仕様について比較していきます。

 

 

ディスプレイ

トップバッターはディスプレイです。Macbook Proは比較的ディスプレイに力を入れている方ですが、MateBook X Proはどれくらい力を入れているのでしょうか。

 

モデルMateBook X ProMacbook Pro (13)
サイズ13.9インチ13.3インチ
解像度3,000 x 2,0002,560 x 1,600
ドット密度260 ppi227 ppi
輝度450ニト500ニト
備考10ポイントタッチスクリーンTrue Toneテクノロジー
広色域(P3)

 

サイズについてはMateBook X Proの方が若干大きくなっています。13.9インチという大きさはノートパソコンとしては若干小型な方ですね。ですが解像度はノートパソコンとしてはだいぶ高い方です。

もちろんMacbook Proも高い方なのですが、MateBook X Proではおよそ14インチの画面にして3K解像度を実現しています。そしてそのドット密度は260 ppiです。 もはやスマートフォンレベルのドット密度となっていて、その数値はMacbook Proを上回っています。

ですが輝度については若干Macbook Proの方が高いようです。他にもMacbook ProではTrue Toneテクノロジーや広色域(P3)などの特徴を持ち合わせていることを考えると、ディスプレイの綺麗さに関してはMacbook Proの方が若干勝っているでしょう。

しかしMateBook X Proではマルチタッチをサポートしていて、タブレットのように扱うこともできます。これは相当便利なのではないでしょうか。

 

 

接続端子

 

モデルMateBook X ProMacbook Pro (13)
USB Type-C2基(USB,充電,DP)4基* (USB,充電,DP)
USB Type-A1基(USB 3.0)
サウンド3.5mm イヤホンマイクジャック3.5mm イヤホンマイクジャック

*エントリーモデルでは2基のみ

 

このようになっています。どちらもUSB Type-Cがメインとなっていて、充電もそのポートから行います。また、DisplayPortとして使うこともできるのでディスプレイ出力も可能です。そしてMateBook X ProについてはUSB Type-A端子がついています。 まだUSB Type-A端子は愛用されていますので、こちらの方が割と便利かもしれません。

また、両モデルとも3.5mmのヘッドフォン端子がついていて、そこにイヤホンマイクをさすことによってマイクを使うこともできます。

 

 

プロセッサ

 

CPU

CPU(プロセッサ・中央処理装置)とは、コンピュータの「頭脳」と呼ばれているパーツで、主な処理をこの装置で行う。
コンピュータの全体的な処理性能は主にCPUで決まる。

CPUについては両モデルともIntel製のものを採用しています。

Macbook Pro 2019年モデルの方が圧倒的に発売時期が早いため前の世代のCPU(第8世代Corei)が採用されていますが、意外と性能は変わらないようです。

 

Chart by Visualizer

 

この値は「Geekbench v4」を参考にしたものです。

MateBook X Proでは第10世代Coreiシリーズの「Corei5-10210U」「Corei7-10510U」が搭載されていますが、性能はMacbook Proとさほど変わっていないように見えますね。 ベンチマークとの相性の違いも考えられますが、これは消費電力の差が関係しているでしょう。Macbook Proに搭載されているCPUはTDP(熱設計電力)が40W程度ですが、MateBook X Proに搭載されるCPU「Corei7-10510U」TDPが15Wまで抑えられています。

そのため最新のCPUとは言えどもMacbook Proに搭載されているものとさほど性能が変わりません。しかしここまで低電力なのにほとんど同じ性能を発揮していると考えると相当優秀なCPUだと思えます。

 

 

グラフィックス

続いてはグラフィックスについてです。

 

GPU

グラフィック処理装置(GPU・グラフィックス)とは、映像出力を行うための装置で、3Dゲーム等でその性能が特に重要視される。    もっと詳しく

Macbook ProではCPUに付属している「Intel Iris Graphics」というCPUが使用されていますが、MateBook X Proではグラフィック処理の専用装置を別に設けています。 いわゆる「グラフィックボード」というやつです。

MateBook X Proでは、グラフィックボードで有名な会社「Nvidia」製の「GeForce MX250」というモバイル向けGPUが搭載されています。

Macbook Proのグラフィックスと比較したときの性能差は以下の通りです。

 

Chart by Visualizer

 

正直言うと本格的にゲームをプレイするには上の値が1万程度必要になってきますので両者とも非常に高いグラフィック性能を保有しているとは言えませんが、それでもMateBook X Proの方がMacbook Proに勝り、そこそこ高いグラフィック性能を実現しているのがわかります。

MateBook X Proだったら軽いゲームなら快適にプレイすることができるでしょう。

 

 

記憶装置

 

メインメモリ

 

メインメモリ

メインメモリ(RAM)は写真や動画などの思い出等を保存するためのストレージとは異なり、主にCPUが処理を行うために一時的に細かいデータを保存するための記憶装置です。    もっと詳しく

メインメモリについては両モデルともオプションがあります。

 

モデルMateBook X ProMacbook Pro (13)
最低8GB LPDDR38GB LPDDR3
最高16GB LPDDR316GB LPDDR3

 

両モデルとも全く同じオプションです。しかも動作クロックも両方とも2,133MHzですので全く同じメインメモリを搭載しているといっても過言ではないでしょう。

一般的なノートパソコンには8GBのメインメモリが搭載されているので、このオプションは程よいと言えるでしょう。

 

 

ストレージ

 

ストレージ

ストレージ(ROM)とは、写真や動画などの思い出データを保存するための装置です。

ストレージについてもオプションが存在しますが、こちらは両者でそこそこ違いが出ています。

 

モデルMateBook X ProMacbook Pro (13)
最低512GB128GB
 256GB
 512GB
 1TB (1000GB)
最高1TB2TB

 

どちらも超高速データ通信を実現する「PCIe SSD」ですが、Macbook Proについてはオプションが非常に多様です。エントリーモデルも合わせれば最低で128GBから選択することができます。

さすがに2TBオプションはあまり需要無いと思いますが、256GBとかのオプションは非常に欲しいところです。

それを考えるとストレージオプションについてはMacbook Proの方が理にかなっているといえるでしょう。

 

 

通信

続いては通信についてです。

 

モデルMateBook X ProMacbook Pro (13)
Wi-FiWi-Fi 5Wi-Fi 5
Bluetooth5.05.0
NFCYESNO

 

Wi-Fiは両者とも「Wi-Fi 5 (IEEE 802.11ac)」をサポートしていて、Bluetoothは5.0となっています。そしてMateBook X Proでは「NFC」もサポートしています。

NFCは無線の近距離通信規格の一つで、FeliCaなどがあります。SUICAもこの通信規格を使用していますので、もしかしたらこのノートパソコンでSUICAを読み取ることができるのかもしれませんね。

中国では割と使われている規格になります。

 

 

バッテリーと充電

 

モデルMateBook X ProMacbook Pro (13)
バッテリー容量56Wh58Wh
バッテリー持ち時間13時間10時間
充電65W61W

 

バッテリー容量はあまり変わりませんが、バッテリーの持ち時間がMateBook X Proの方が非常に長くなっています。これはCPU等の処理装置の消費電力がおさえられていることなどから恩恵を受けているのでしょう。

充電電力については両者であまり差は無いので、おそらくフル充電までにかかる時間はほぼ同じでしょう。

 

 

内カメラ

両モデルともビデオチャット等をするための「内カメラ」が搭載されています。

 

モデルMateBook X ProMacbook Pro (13)
解像度100万画素1280 x 720(約100万画素)

 

ただ、その品質はあまり変わらないようです。 しかし内カメラの位置が両者で異なります。

Macbook Proでは一般的なノートパソコン同様にディスプレイ上部にありますが、MateBook X Proについてはキーボードに埋め込まれています。

 

HUAWEI公式ホームページより

非常に面白い設計になっています。ファンクションキーのF6とF7の間(ちょうど本体中央にあたる)のキーにカメラマークが印刷されていて、使用時にはそこが開くようになっています。

こうすることで知らぬ間にカメラが起動していて録画されていたなんていうハプニングは起きなくなりますね。また、ディスプレイ上部に設置しない分、ディスプレイのベゼルをより細くすることにもつながるのでしょう。

 

 

 

 

生体認証

生体認証については、両モデルとも指紋認証をサポートしています。キーボードの右上の方にセンサーが設置されています。両モデルともこの指紋センサは電源ボタンにもなります。

そしてMateBook X ProについてはWindows OSが搭載されていますので、標準で顔認証機能が搭載されています。iPhone等の顔認証に比べると精度が低いですが、パソコンの前に座っただけでロック解除されると考えると楽ですね。

 

 

本体サイズ・重量

 

本体サイズと重量については以下の通りです。

 

モデルMateBook X ProMacbook Pro (13)
サイズ(縦x幅x高)217 x 304 x 14.6 mm212 x 304 x 14.9 mm
重量1.33 kg1.37 kg

 

サイズは非常に似ていますが、MateBook X Proの方がわずかに薄くなっています。 そして重量もわずかにMateBook X Proの方が軽くなっています。

最新のCPUに加えて高品質なグラフィックボードを搭載していることを考えると、この設計は非常に優秀です。おそらくどんなノートパソコンにも負けないくらいスタイリッシュでしょう。

 

 

価格

そして重要なのは価格です。しかしながら、Macbook Proについては2019年に発売されましたのでもう購入できる状況ですが、MateBook X Proについては発表されただけで購入できるのは2020年4月以降の話ですので、まだ価格ははっきりしていません

ただ、前モデルを参考にするとMacbook Proと似たり寄ったりの価格設定になるのではないかと予想されます。

つまり、「お金をかけたくないからMateBook X Proを選ぶ」とか「高いからMacbook Proはやめておく」とかいうことにはならなさそうです。そのため、直球勝負ができるでしょう。

 

ちなみに私の評価としては、やはりよりスタイリッシュなデザインとなっていて、かつ最新のCPUを搭載している「MateBook X Pro」の方が”買い”だと思います。 それに、過去に一度Macbook Airを使ったことがあるのですが、やっぱりMac OSだと(自分にとっては)やれることが限られてきますのでそこまで活躍しなかったというのが事実でした。

なのでMacbook ProのようなデザインなのにWindows 10を使えるということを考えるとなおさらMateBook X Proの方が気になってきます。







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最近大学でようやく本格的にコンピュータのことを学び始めました

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