パソコンというのは高価なものなのでなるべく買い替えを減らしたいものです。そこでこの記事ではどれくらいの頻度で買い替えた方がいいのか、どれくらいの時間が経つと使えなくなってくるのかを説明していきます。
目次
性能面
パソコンの寿命というのは性能面や機械面それぞれから考えることができます。
もちろんパソコンによっても変わってくるので、ここから先に説明することはあくまで参考程度に受け取ってください。
まず最初に性能面です。
1、CPU面
パソコンの性能というのは主に、中にある「CPU」という頭脳的なパーツの種類で決まってきます。
このCPUは年々進化していき、もちろん10年前のものよりも今のものの方がかなり高性能になっています。どれくらい高性能になっているのか、10年前の「Intel Corei7 870」と最近の「Intel Corei7 9700」とを比べてみます。
ちなみにこの二つのCPUはどちらも「Corei7」という種類のCPUで、二つは発売された年に十年間の差があります。
この値はPassmarkを利用していますが、数値の差では3倍くらいあることがわかります。
つまり、おおよその話ですが、今パソコンを新品で購入したとして10年後にはほぼ同じくらいの値段で倍以上性能が高いパソコンが販売されているかもしれないということです。
でもこの3倍という数値の差は体感上ではどのように感じるのでしょうか。
CPUが違うことで主に影響を受けるのは「重い作業をしている時」です。
正直、ファイル整理や動画の閲覧、Webの閲覧程度であれば3倍の性能差があってもほぼ体感できません。
軽い作業だとCPUを限界まで使用しないので、そこまで差が出ないということです。
逆に重い作業とはどんなことなのか、についてですが、
主なものを述べると
- 最新のゲーム
- 動画編集や画像編集などの重いソフト
- 超高解像度の動画再生(4K以上)
- 複雑なアルゴリズムが組まれているプログラムの実行
このような作業があります。あくまで一例となりますが、このような重い作業でなければ最新CPUの恩恵をあまり受けることができません。
つまりは10年前のCPUでも十分に使えるということです。
2、メインメモリ面
パソコンには「メインメモリ」というパーツがあります。パソコン系に疎い人にとっては少し難しいパーツになりますが、「4GB」とか「8GB」くらいの値となっているのでなんのことを指しているのかはなんとなくわかるでしょう。
このメインメモリですが、10年前は「4GB」という容量が標準的でした。
そして最近の標準は「8GB」となっていて、二倍の容量さがあります。
容量の他にも、実は10年前と今でメモリの転送速度も変わってきているのですがぶっちゃけ重いことをしないとわからないと思いますし、私の意見としては容量に関しても4GBで意外と十分だったりすると思います。
ちなみにメインメモリを増設する、通称「メモリ増設」という作業が行われがちですが、簡単にできるならまだしもあまり自信がない人はやめた方がいいと思いますし、メモリを増設してもCPUの性能は変わらないので正直あまり意味がないというのはあります。
つまりはメインメモリをどうしても増設したいと感じてきた頃にはもうパソコンの買い替え時と言えます。
ちなみに今私が記事の編集で使っているiMacは2011年のもので、メモリは4GBとなっています。ですが記事作成や動画閲覧程度なら全く問題なく動作します。
3、ストレージ面
ストレージというのは「記憶装置」という意味で、HDD(ハードディスク)やSSD(ソリッドステートドライブ)が使われたりします。
簡単に言えば、写真を保存したり動画を保存したりする装置になります。
実はストレージの容量についても年々水準が上がってきていて、例えば10年前のApple社のiMacというデスクトップパソコンは標準で500GBのHDDを搭載していたのに対して2019年のiMacは標準で1000GB(1TB)のHDDを搭載しています。
つまり容量の差が二倍になっているということです。
10年前くらいはHDDの技術が急速に発達していて1年でもっと容量の多いものが同じ値段で購入できていたりしたのですが、最近は容量の増量はそこまで行われていなくて、1000GB標準のまま数年経っています。
HDDの技術自体は年々素晴らしくなっているのですが、正直1000GB以上はあまり意味がないので製品パソコンではだいたい1000GB搭載されているみたいです。
つまり今新品のパソコンを購入したとして数年経ってもストレージの不足感は感じないと思います。詳しくはこの後説明しますが、ストレージの不足感の前にストレージに不具合が出始まるかと思います。
ちなみに余談ですが私の使っているノートパソコンには250GBのHDDが搭載されていて、一切不足感は感じていません。ゲーム等を多くインストールする人でなければこれくらいで十分だと思います。
4、通信技術面
通信面、例えばUSBの速度だったりWi-Fiの速度については年々速くなってきています。
USBについては10年前は「USB 2.0」という企画が主流でしたが今では「USB 3.0」という企画がすっかり浸透してきています。
この二つで違うのは通信速度で、およそ10倍ほどの差があります。
ただししっかりUBS 3.0に対応しているUSBや外付けのSSDを使わない限り二つの速度差はあまり感じられません。それにここ最近でUSB 3.1という企画も登場してきてますが速度上昇はあまりしていないので、これから10年間で速度が10倍速くなれば良いかなーくらいのレベルです。
つまり、USBに関してはあまり気にしなくても大丈夫ということです。
Wi-Fiについては10年間でおよそ10倍くらい高速になっています。
ですが10倍高速になったところでその速度を活かせるのは一部の重い作業をしている時だけですし、私は10年前のWi-Fiを使っていますが全く遅い感じはしません。
少なくともYoutubeでフルHD(1920 x 1080)を全くつっかからずに再生できるくらいの速度は余裕でありますので、十分だと思います。
以上より、通信技術についてもあまり気にしなくても良さそうです。
機械面
続いては機械面です。
パソコンにはいろんなパーツがありますが、総じて5年ほどで劣化が進んでいきます。
1、バッテリー
これはノートパソコン限定の話になりますが、バッテリーというのは5年も使っていれば劣化してくるものです。もちろん使用頻度にもよるのですが、そもそも5年以上経つと少し危なくなってくるのでパソコンの買い替えを検討した方が良さそうです。
2、ストレージ
HDD(記憶装置)にも寿命はあります。
これも使用頻度によるのですが、普通に使っていれば5年以上で少し不具合が出始めたり不安定になってきたりします。もちろん個体差もあり、私が使っているノートパソコンは8年前のものですが中にあるHDDは今でもしっかり動いていたりします。
ただし壊れるときは急に壊れるのでそろそろ買い換えようかと思っています。やはり5年以上は使わない方が良いと思います。
3、汚れ等の問題
外観の汚れは寿命にほぼ影響してきませんが、内部のホコリ等は寿命に大きな影響を及ぼします。
中に隙間が多い「デスクトップパソコン」であればなおさらですが、ノートパソコンの中にも結構ホコリが溜まってしまったりします。
こういうホコリを自分で除去できる場合はいいのですが、除去できない場合は5年ほど経つと結構つまってしまっていると思われるので性能低下、寿命縮小、高発熱、騒音の増加を引き起こすことがあります。
性能の低下等だけなら良いのですが、最悪の場合は発火してしまったりするので注意が必要です。なので汚れ等の観点から見ても5年ほどが妥当だと思われます。
ここの項目にはない「CPU」や「メモリ」等につきましてはあまり壊れるものでもなく、寿命がかなり長いです。例えばCPUなんかは10年以上前のものでも当時くらいピンピン動作したりします。
それくらい頑丈に作られているっていうのはありますね。
まとめ
まとめです。
結論を述べますと
5年間
です。
前半に「性能面」から考えていきましたが、パソコンの寿命というのは性能面というよりは機械面の方が深く関わってくると思います。
10年前のパソコンでも状態が良ければ普通にサクサク使える場合もありますので性能面についてはあまり気にしなくても良いかと思います。
ですがやはり精密機械なので5年も経つと劣化していたりします。
5年経って性能低下をあまり感じられないとしても、機械的な面を考慮してその時期が買い替え時です。
勿体無いかもしれませんが、数万円で購入したパソコンが5年間も活躍してくれると考えるとだいぶお得な気がします。
逆に、新品で購入したパソコンは5年は使ってあげましょう。
5年間は活躍できると思います。