コロナウイルスのワクチン開発を援助する方法【Folding@home】

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コロナウイルスが日本に入ってきたのはつい数か月前の事でしょうか。しかしながら今では数百人が感染しているという事態に陥っています。

もちろんその被害を受けているのは日本だけではありません。最近ではヨーロッパでの被害も大きなものになっています。つまり世界中で「新型コロナウイルス」が暴れているのです。

そんな中誰もが熱望しているのは「新型コロナウイルス対策ワクチン」でしょう。ワクチンを打つことで事前に人の体内に抗体を作成しておくことができるので、マスクをつけるよりよっぽど効果的です。

しかしそんなワクチン開発にはかなり苦戦しているようです。そこでパソコンを持っている人ならだれでも、そのワクチン開発を促すことができる方法がありますので、紹介していきます。決して怪しい方法ではありませんよ。

 

 

この記事を2文で説明すると

  • 新型コロナウイルス対策のワクチン開発について、「Folding@home」プロジェクトに参加することで援助をすることができる
  • あなたのコンピュータでワクチン開発の計算の一部を行う

ワクチン開発には何が必要?

そもそも私たち全員がワクチンに関する知識、つまりは医療に関する知識をたくさん持っているわけではありません。むしろ、コロナウイルスのワクチン開発に携わることができるのはごくわずかな人たちです。

ですが、今、ワクチン開発において本当に必要になってきているのは高い演算能力だと言われています。 一体どういうことなのでしょうか?

 

 

単純な計算では作れない”ワクチン”

ワクチンといったら、無毒化されたウイルスを体内に注射して、抗体を作らせて終わりという単純なイメージですが、実際はそうでもないようです。

ウイルスを解析するには「タンパク質の折り畳み」について理解する必要があります。折りたたみと言われてもしっくりきませんが、簡単に説明すると

タンパク質を構成している様々な元素がある規則に従って折りたたまれて、初めて生物機能を獲得することができます。

しかしこの折りたたまれ方の種類はほぼ無量大数通りあります。 そのため、一体どのような規則にしたがって折りたたまれているのか全く検討が付きません。そこでシミュレーションを行うことによって、タンパク質の折り畳みについての検証を行うことができます

そしてあらゆるシミュレーションを行い、最終的にウイルスがどのように動作するのかを知ることができ、ワクチンやその他の治療法を開発できると言われています。 このシミュレーションばかりは医学者の力ではどうにもなりません。とにかくたくさんの演算能力が必要なのです。

 

 

 

Folding@home

そこで、Folding@homeというプロジェクトを通して誰でもワクチン開発のための計算の手伝いを行うことができます。つまり、あなたのコンピュータがシミュレーション用の処理装置の一部になるということです。

 

危険なのでは?

実はこれ、話だけ聞くととても危険なプロジェクトです。例えばこのプロジェクトに参加することで自分のコンピュータへのアクセスを許すことになりますので、悪いプロジェクトだったら変なプログラムが侵入してくる可能性すらあります。 また、悪意のあるプロジェクトだったら、みんなのコンピュータの力を借りてマイニング(ビットコインを生成する)行為をさせ、お金を得ようと考えている可能性もあります。

きっとその手の話に詳しい人なら尚更心配してしまうでしょう。

 

大丈夫です。安全なプロジェクトです。

しかしFolding@homeに限っては大丈夫です。Folding@homeはスタンフォード大学のプロジェクトで、2020年に最初に登場し、癌やアルツハイマー病などの様々な病気との戦いに使用されてきました。

そのため、間違えなくしっかりとしたプロジェクトです。ただし、Folding@homeを装った偽物のプロジェクトが存在している可能性がありますので、導入の際は気を付ける必要があります

ここで安全と言っているのはあくまでも「Folding@home」の事です。

 

 

Folding@home 導入手順

導入は非常に簡単です。

 

ダウンロード

https://foldingathome.org/start-folding/

このリンクにアクセスし、自分の環境にあったリンクをクリックして、ダウンロードを開始します。もちろんMac版やLinux版もあります。

 

リンク先

正直言ってWindowsのロゴがXP?っぽい点が余計に怪しさを加速させますが、本当に怪しいものではないので大丈夫です。

そしてダウンロードを開始したら50MB程度のファイルがダウンロードされます。

 

インストール

ダウンロードが完了したらダウンロードされたファイルをダブルクリックしてセットアップを開始しましょう。

 

NEXT(次へ)
I Agree(同意します)
Express install:Recommended(高速インストール:推奨)
Next(次へ)

 

ここまで来たらあとは自動でインストールされます。どうやらインストール先のフォルダが選べないようです。しかしそこまでファイルサイズは大きくないです。

インストールは通常、1分以内で終わります。

 

Start Folding@home(folding@homeを起動)
Finish(終わる)

 

起動

そして上の画面で「Finish」をクリックしたらすぐにブラウザが開き、専用のページにアクセスされます。

 

起動画面

非常に申し訳ないですが、この起動画面すらちょっと怪しめです…笑

右下にはこのプロジェクトの経緯や概要についての説明が記載されていて、右上は「GPU」、そして左上には「CPU」とあります。

これはCPUGPU両方で演算を開始する準備ができているということです。

 

[dic term=”CPU”]

[dic term=”GPU”]

そして左下には設定と、スタートボタンがあります。
「Power」の部分でコンピュータへの負荷を調整することができます。
そして右の「When」という部分は「While I’m working」だと作業をしていても処理が行われ、「Only when idle」だと作業をほとんどしていない「アイドル時」に処理が行われるようになります。

つまり、Only when idleの方が比較的負荷がかかりにくいです。

とりあえず一旦実行してみましょう。

 

 

実行してみる

実行は非常に簡単です。設定についてはいくつかありましたが、とりあえずはデフォルトのままで大丈夫です。

そして後は「Start Folding」をクリックするだけです。この「Folding」が例のタンパク質の折り畳みの事を指しています。

 

実行直後

そして実際に実行してみました。私はこの記事の編集をしながら実行しているので、さすがにFullモードはきついだろうと思ってMediumに設定しましたが、それでもCPUの使用率は半端ないです。

めったに唸ることのないパソコンですが、今CPUファンが全開で回っています。ちょっとうるさいレベルですね。 ちなみに上の「I support research fighting」の項目で、どの病気の開発をサポートするのか選ぶことができます。

いろんな病気が選べるようになっていますが、「Any disease(どんな病気でも)」が一番です。ちなみにコロナウイルス対策のワクチン開発については「Any disease」を選択しないと実行されません。

 

実行中のプロセスの様子

何か怖いのでプロセスを確認してみましたが、処理を行っているのはブラウザではないようです。先ほどインストールしたプログラムが起動しているようで、CPU使用率をかなり占めています。

しかしアプリケーションとしては潔くこれ一つしか実行されていませんので、怪しいアプリケーションなどが入ってきてないことがわかります。

 

 

Full モード

ちなみにFullモードにするとGPUまで演算に使われるようになりました。

 

GPU使用率

GPUの使用率としては上のようになっていて、「3D」「Copy」の演算が主に行われているようです。おそらくNvidiaのGeForce系列AMDのRadeon系列のグラフィックボードを取り付けている人はかなりの演算性能を発揮することができるでしょう。

 

いかがでしたでしょうか。おそらく「シミュレーション進んでるな~」と実感することはできないと思いますが、でもどうせコンピュータの性能を持て余しているくらいならこういったことに余ったリソースを活用したいところですよね。

もちろんこのプロジェクトに参加するにあたって電気の使用量が増えますので、ずっと実行しているとそこそこ電気代が高くなることも予想されます。そのため、暇つぶし程度に実行、なんてのもアリだと思います。

 

一秒でも早く、コロナウイルス対策のワクチンが完成したらいいですね。

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