最新のゲームを快適にプレイしようと思ったらやはり必須になってくるのがグラフィックボードになります。 ですがそんなグラフィックボードにはGPUという処理装置がついていて、多くの熱を発します。そしてそれを冷却するための大きなファンが付いていることがほとんどでしょう。
通常このファンの回転数は自動で制御されますが、ある方法を使えば自分で回転数を制御できるようになります。
そこでこの記事では「グラフィックボードのファン回転数を制御する方法」を紹介していきます。
この記事を2文で説明すると
- グラフィックボードのファン回転数は、自動制御のままだと不安定になりがち
- MSI Afterburnerという無料ソフトが非常におすすめ
自分でコントロールすべき理由
まず最初に、なぜ自分でグラフィックボードの冷却ファン回転数を制御すべきなのか、その理由について説明していきます。
ファンの回転数が不安定になりがち
多くのグラフィックボードは自動でファンの回転数を制御するようになっていますが、自動のままだとファンの回転数が不安定になりがちです。
というのも、一般的にグラフィックボードの高温といったら70度程度以上となるのですが、多くの自動制御では70度以上になると急に高回転になったりします。
そして重たいゲームをプレイしていると70度以上に到達することも少なくはないので、ゲームプレイ最中に70度に達してファンが急回転、そして温度が下がると回転数も下がり… の繰り返しになります。
そのため回転数が非常に不安定であり、不快な音を引き起こしがちです。
大げさすぎる自動制御
もちろんグラフィックボードにもよると思いますが、ファン回転数の自動制御モードでは多くの場合で回転数が大げさになります。
70度以上は高温と言いましたが、実際のところ普通のグラフィックボードなら80度くらいなら耐えられます。ですが安全策として割と低い温度でも回転数が上がるようです。
そのため回転数を多少下げてもグラフィックボードの寿命が短くなることはあまりありません。
ファンコントロール方法
それではグラフィックボードのファンコントロール方法を紹介していきます。
コントロール方法としては主に二つあります。
- ファンコントローラーに接続(アナログ的)
- ソフトウェア制御(デジタル的)
前者の方がより確実に制御することができますが、私としては後者の方がおすすめです。 それではそれぞれ説明していきます。
ファンコントローラーに接続
これは私が昔やっていた方法になります。
グラフィックボードについている冷却ファンというのはボードの基盤にコネクタが刺さっていて、パソコンから制御できるようになっています。
ですがそのコネクタを直接ファンコントローラーと呼ばれる装置に接続することで、ソフトウェアに一切介入を受けない手動のコントロールを実現することができます。
一度グラフィックボードを半分解してコネクタを取り出さないといけないので非常にリスキーで、その上パソコン内部の配線が難しくなりますが、外観は割とかっこよくなったりします。

ただ、ソフトウェアの介入を一切受けないために温度情報を取得することができないので温度センサーが付属されているケースが多いです。私も温度センターをグラフィックボードに直接取り付けて制御を行ってましたが途中狂いました。
個人的に見た目はかっこいいと思ってるので是非試してみてください。ただ、ただ単にグラフィックボードに静音を求めるという人にはあまりお勧めできません。
こちらなんかは非常におすすめです。明らかに見た目がかっこいいですよね。
ソフトウェア制御
続いてはソフトウェアによる制御です。もともと自動制御はソフトウェアによって行われていますが、自動制御を解除して自分の思い通りのコントロールにしようという感じですね。
ここで紹介するのは「MSI Afterburner」という無料ソフトを使った方法です。MSI製のソフトになりますが、MSI製のグラフィックボードでなくても大体使うことができます。
ただ、純正のファンコントローラーソフトがある人はそちらを利用するべきです。
導入
導入方法については以下を参考にしてください。
この記事はグラフィックボードをオーバークロックする方法を紹介したものですね。 実はこのソフトではグラフィックボードのオーバークロックまでできるのです。
それはさておき、早速ファンコントロールの方法を説明していきます。
設定
まずはコントロール画面から歯車マークをクリックして設定画面に入ります。

そしたら続いて上の「ファン」タブをクリックして「ユーザー定義ソフトウェアによる自動ファン制御を有効にする」にチェックを入れます。

そしたら温度制御のグラフが出てくるので、プロットを動かして自分の好きな自動制御を作ります。

手動で制御できるようになるのではなく、自動制御を自分で作ることができるという点が非常に使い勝手が良いです。しかもグラフになっていて非常にわかりやすいです。
上のグラフは私が既に設定した状況になりますが、80度を超えないとファンがまともに回転しないようにしています(ちょっとやりすぎですが)
でもこれで結構な静音化を実現することができました。
逆に、グラフィックボードのオーバークロックを行っている人はこのグラフを調節することによって寿命の縮小を抑えることができるかもしれませんね。グラフィックボードのオーバークロック方法については以下の記事をご覧ください。
すぐできる!グラフィックボードの性能を上げる方法【オーバークロック】
そして設定が終わったら下の「OK」をクリックして完了です。
手動制御
上の方法では自動制御を自分で作るというスタイルになっていましたが、実はこのソフトでは完全に手動で制御することも可能です。
コントロール画面に戻り、「Fan Speed」というところの「Auto」をクリックします。

そしたらスライダーを動かすことによって自分の好きな回転数(%)にすることが可能です。設定が終わったら右下の「✓」をクリックすることで適用できます。

私も回転数を69%まで一気に上げることで一気に37度まで冷却することができました。グラフィックボードで30度台ってなかなかないですよね。
以上、グラフィックボードのファン回転数を制御する方法でした。