パソコンには「CPU」と呼ばれる、中央で処理を行う装置があります。CPUになにか不具合があると、パソコンは使い物にならなくなってしまいます。Windowsパソコンではいろいろなソフトがあり、CPUのテストを行うのは容易ですが、MacパソコンではWindowsほどフリーソフトは充実していません。
そこで、この記事ではIntel純正で、安心して使うことができる無料CPUテスターを紹介します。
この記事を2行で説明すると
- Intelのフリーソフト「Intel Power Gadget for Mac」はCPUの状態を確認できる
- CPU温度や周波数、使用率を確認できるほか、高負荷をかけるテストなどを行うこともできる
CPUの適切なテスト方法
フリーソフトを紹介する前に、CPUテストについて少しお話しします。
CPUに高負荷をかけるのがテストとして最も適切
CPUというのはあまり負荷をかけていない状態では低発熱ですし、全てのコアがフルで使われているとは限りません。 なので、万が一CPUや周辺の冷却装置に不具合があったり、整備が不足している場合は、CPUに高負荷をかけることでそれが発覚することが多いです。
高負荷をかけることで発熱量が多くなりますし、全てのコア/スレッドがフルで稼働するため、CPU全体を満遍なくテストすることができます。
そして極度に熱をもったりしてCPUのクロック数(周波数)等がみるみる下がっていけば冷却装置に問題があるなどと判断することができます。
また、冷却ファンが激しく回っているときの音の大きさについても、CPUに高負荷をかけることで確認することができます。
高負荷をかける時、どんな処理をしているのか
ただし、重要なこととしては、フリーソフトでCPUに高負荷をかけるのは意外と危険が潜んでいるということです。
少し考えすぎではありますが、高負荷をかけるソフトを使っている時、どんな処理が行われているのか、少し不安なところがあるでしょう。
もしかするとパソコンが壊れかねない危険な処理が行われているかもしれませんので、フリーソフトを使用する際には注意が必要です。
ということでこの記事ではそれらに配慮して、あのCPUメーカー「Intel」の純正ソフトを紹介していきます。
Intel Power Gadget for Macの紹介
この記事で紹介するのは、Intel Power Gaget for MacというIntelの純正ソフトになります。もちろん無料で使えます。
昔の製品に遡ると話は変わってきますが、少なくとも2010年くらいからのMac PCにはすべてIntelのCPUが使われています。
基本的にMac OS Xが入るMac PCはIntelのCPUが搭載されています。
なので、ここ最近のMacではすべてこのIntelのソフトを使うことができます。
導入の仕方
https://software.intel.com/en-us/articles/intel-power-gadget
まずは上のページにアクセスします。英語のページになりますが、ただインストールするだけなので読めなくても大丈夫です。

そしたらMac向けということで、真ん中のボタンをクリックし、ダウンロード開始します。ダウンロードが終了したらそのまま実行し、あとはインストーラーに任せましょう。
途中、セキュリティ関連でインストールがブロックされそうになりますが、設定から許可を行えば大丈夫です。
起動してみる
インストールが完了したら以下のようなアイコンのアプリが出現すると思います。

そしたらこちらをクリックして、起動します。

これは私のMacの情報になりますが、以上のようにCPUの状態がグラフになって表示されます。
Power
消費電力を表します。CPUの消費電力って結構少ないんですね。
Frequency
CPUのクロック数(周波数)を表します。
Temperature
CPUの表面温度になります。この数値が結構重要になってきます。
上の写真のように50度前後ならまだ良いのですが、70度を超えてくると本体にホコリがたまりすぎていたり、冷却装置に問題がある可能性が考えられます。
Utilization
CPUの使用率を表しています。特に何も作業をしていないのに100%近くになっているならば裏で何かの処理が行われ続けている可能性が考えられます。パソコン全体のパフォーマンスを下げることになるので見直した方が良さそうです。
CPUに高負荷をかけ、テストをする
それでは早速CPUに高負荷をかけ、テストをしてみましょう。この機能は、このソフトにおける最近のアップデートによって実装されたものになります。
上のメニューにある「Test」をクリックし、出てきた項目の中から様々なテスト方法を選択しましょう。

いろいろありますが、上から三番目の「All Thread Frequency」が最も高負荷になるかと思われます。
そしてこれを選択すると以下のように、CPU使用率が100%になり、温度も上がっていきます。

そして、各数値が以上な値になっていないか確認しましょう。
どのようにして負荷をかけているのか明確に説明はされていませんが、Intelのソフトということでかなり安心して使うことができます。
また、数値の信頼性もかなり高いです。
あなたのMacは大丈夫でしたか???