ブロガーが液晶ペンタブ買ってみたら超便利だった【Artist 12 Pro】

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BableTechを開設してからはや2年って感じで、たくさんの記事を作成してきました。記事の中で分かりやすく説明するために必要になってくるのは「イラスト」です。フリー素材のものを使っても良いのですが、やはり自分で細かく描けるほうが説明しやすいですよね。そこで記事作成のためにBableTech管理人は人生で初めて「液晶ペンタブレット」というものを購入しました。

今回は、購入した「XP-PEN Artist 12 Pro」について紹介していきたいと思います。

 

 

液晶ペンタブレットとは?

そもそも液晶ペンタブレットとは何なのでしょうか。せっかくなので購入した液晶ペンタブレットで描いたイラストで説明していきたいと思います。

 

ペンタブレットのイメージ

ペンタブレットには大きく分けて「ペンタブレット」「液晶ペンタブレット」の二種類があります。通常のペンタブレットではタブレット本体はただの板のような見た目をしていて、そこを専用のペンでなぞることで、パソコン上のカーソルを動かしたり、クリックと同じ効果を得たりすることができます。 つまり、パソコンの画面をじーっと見ながら操作するということですね。ただ、タブレッ本体になぞりたい絵などをのせてそれをなぞればパソコンの画面を見なくてもきれいにパソコン上に描くことができたりしますね。

しかし、イラストなどを描く上では少々不便なところがあります。

一方で液晶ペンタブレットには液晶ディスプレイがついています。こちらも本体を専用のペンでなぞることでカーソルを動かしたりすることができるのですが、ディスプレイを直接なぞることができるため、あたかもペンでノートに描いているかのように自然なペインティングを実現することができます。手元を見ながら描けるということですね。

そのため細かいイラストなどを描きたいときは液晶ペンタブレットが必須になってくるでしょう。もちろんディスプレイがついている分価格は高くなってきます。

なお、この液晶ペンタブレットのディスプレイはパソコンのモニターと同期(複製)することもできますし、別のモニターとして扱う(拡張)こともできます。

 

そしてこれらのペンタブレットについているペンはただのタッチペンではありません。ペン先などが工夫されていて、筆圧やペンの傾きなどを検知できるものが多いです。また、ペンを受けるタブレット側についても通常のスマートフォンなどよりもはるかに繊細にタッチを感知できるようになっています。そのため、指でなぞったりするよりもはるかに細かく、よりリアルなペインティングを実現することができるわけです。

もちろん、どれくらい筆圧に段階をつけれるかや、どれくらい精密にタッチを感知することができるかなどは製品によって変わってきます。

また、液晶ペンタブレットについてはディスプレイの品質も製品によって大いに変わってきます。

 

 

XP-PEN Artist 12 Proを紹介

さてここで、今回私が購入したものを紹介していこうと思います。それはペンタブレット世界シェア率一位の「ワコム」製の… ものではなく、あまり有名でない「XP-PEN」という会社のものになります。ワコムの信頼性は非常に高いですが、やはり有名ってだけあって高価なんですよね。 私自身そんなに本格的にイラストを描く予定はないので、とりあえず安いものでいいかなと思い、買いました。

 

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      こちらの商品になります。最初はArtist 12というモデルを購入しようかと思っていたのですが、そのプロ仕様のArtist 12 Proとそこまで大きくは値段に差がなかったので、Proの方を購入させていただきました。 2021年9月現在、新品価格は3万円程度となっていますが、中古品で「非常にきれい」のものが23,000円程度で販売されていたのでそちらを購入しました。

       

      スペック

      では早速レビュー… をしていく前に、このタブレットのスペックについて振り返っていきましょう。

       

      テクノロジー 電磁誘導式
      寸法(W×D×H) 351.52mm x 225.38mm x 12.9mm
      読み取り範囲 256.32mm x 144.18mm
      解像度 1920×1080(フルHD)
      画素密度 190 ppi
      色域 NTSC:72%
      エクスプレスキー 8個
      リングホイール 1個
      反応時間 14ms
      最大表示色 1670万色
      コントラスト比 1000:1
      視野角 178度
      筆圧感度 8192レベル
      傾き検知 60°
      レポートレート ≧220RPS
      DPI 5080 LPI
      精度 ±0.01インチ(真ん中)
      読み取り高さ 10mm
      電源電圧 DC 5V
      接続方法 USB Type-C(本体側) , USB Type-A x2 , HDMI(パソコン側)
      電流 2A
      消費電力 10W
      対応システム Windows®10/8/7、 Mac OS X®10.10以降

       

      以上のようになっています。電磁誘導式ですので、ペン側に電池を持つ必要がなくペンが軽くて済むうえに充電の心配も要りません。その代わり、タブレットに近づかないとペンの機能は使うことができませんが、タブレットから遠ざけて操作することはないので誤操作防止にもなりますし、この電磁誘導方式が一番都合が良いかと思います。

      そして読み取り範囲は11.6インチ程度です。かなり小さいノートパソコンくらいですかね。あるいはiPad Pro 12インチモデルくらいの大きさです。

      それでいて解像度はフルHDあるので、画素密度が高めになっています。190ppiと、パソコンにしては高い方に部類されます。ほとんどAppleのRetinaディスプレイに近い画素密度であり、近くで見てもドットを識別することがあまりできないので繊細に表示することができます。

      また、本体には「エクスプレスキー」と呼ばれる、自分で登録できるショートカットキーのようなものがあります。こちらが8個ついています。そして左側にはリングホイールというパーツも取り付けてあります。これは右回し、左回し、それぞれを割り当てることのできるダイヤルで、主にズームイン/アウトなどを割り当てると便利です。

      そしてディスプレイ自体は色域、表示色、コントラスト比視野角などを含めて通常のパソコン用モニターと大差ありません。 色にさらにこだわりたい人はもう少し上のグレードのものを購入した方が良いかもしれません。

      なお、フルラミネート加工が施されていて、ディスプレイまでの距離が近く感じます。そのため紙に直接ペンで描いているかのような感覚が味わえます。

       

      ペン自体は筆圧を8192段階で測ることができ、傾きは60度検知することができます。十分ですね。

      ペンの精度も非常に高くなっていて、ペンはタブレットから10mm以内で検出されます。タブレットに触れていない状態ではカーソルを動かすことができ、軽くタブレットに押し付けるとクリックとして認識される感じですね。

      接続方法は本体側はUSB Type-Cポートが1つのみです。そしてそのケーブルの逆側には3つのポートがついています。

       

      Artist 12 Proの接続について

      この通りなかなか複雑なものになっていますね。液タブ本体にはUSB Type-Cしかありませんが、反対側にたくさんあります。一つのUSB Type-Aは10Wの電力を給電する用です。10Wということはつまり、急速充電器に接続しなければいけないということですね。 そしてもう一つのUSB Type-Aはパソコンに操作情報を送る用です。ペンでなぞった情報をパソコンに送ることで、それがディスプレイに反映されるわけですね。

      そしてHDMIポートは液タブ本体に映像を出力するためのものです。液タブは言っちゃえばモニターのようなものですので、通常のHDMIポートによる出力が必須となっています。これら3つのポートを完全に接続して初めて、この液晶タブレットを利用することができます。

       

       

      早速使ってみた

      それではスペックについて確認したところで、早速使ってみましょう。

      箱と本体の見た目

      箱には漫画のキャラクターのようなものが描かれているペンタブレットが描かれています。そして中には液晶タブレット本体と、例の三又ケーブル、そしてUSB Type-Aの延長ケーブルとペン、ペンの替え芯、説明書やタブレット用のスタンドなどが入っていました。

       

      見た目などをご覧ください。専用のペンにはペンケースがついていて、そこには替え芯が8本も用意されていました。私の使い方だとあまり消耗しないと思うので、多分一生もちますね。

      ちなみにUSB Type-Cケーブルが長いのは良いのですが、本体との接続感があまりよくなく、なんか奥まで差し込まれていない感があるんですよね。そして派手に動かすと外れやすくなります。

       

      さて、公式ホームページからドライバーをインストールしつつ、早速パソコンに接続してみました。 今回、特に深い理由はありませんが、NvidiaのGeForce GT 730グラフィックボードから出力してみました。

      そして無事液晶タブレットに画面が映ったところで、設定を開始しました。

      まずはこの液晶タブレットに出力する映像を、私が今使っている二つのモニターのうち、サブモニター(24インチ,フルHD)と同じ、つまり複製するようにWindowsで設定しました。そっちの方が使い勝手が良いんですよね。

      そして、液晶タブレットの設定画面を開きました。こちらも公式サイトからダウンロードできます。

       

      設定画面では、ペンについている二つのボタンの割り当てやペンの感触、そしてマッピングするモニターとマッピング範囲などを設定することができます。

      加えてエクスプレスキーの設定では本体についている8つのボタン+ダイヤルの割り当てを行うことができます。何かアプリを実行したりショートカットキーを打つことができたりします。便利ですね。

      モニター設定では色温度や、輝度の調整などを行うことができます。輝度の調整は本体右にあるボタンからも可能ですね。 さて、それでは設定したところで、早速ペインティングアプリなどで描いてみました。

      ちなみにArtist 12 Proなどの製品を購入すると、特典としてArtrage 5などの有料ペイントソフトのライセンスキーを取得することができます。Artrage自体はそこまで有名なソフトというわけではありませんが、試しに入れてみたところそこそこ本格的なペインティングを行うことができることがわかりました。 ただ、本格的に漫画などを作成したい人は別途ソフトを用意した方がいいとは思います。

       

      そして、実際にこの液晶ペンタブレットを使っている様子を撮影して動画にしてみましたのでご覧ください。

       

      感想などはこちらの動画で紹介していますので是非ご覧ください。

       

      描き心地

      ペンが一般的なものよりも太かったり、そもそも有名なメーカーでないなどの懸念点はいくつかありましたが、軽くブログ記事用のイラストを描きたい私にとっては、かなり書き心地が良かったです。長時間使ったりするとまた違うのかもしれませんが、太くてしっかり握りしめている感じがあって個人的には好きですね。

      ただ、液晶ディスプレイ表面がなかなかツルツルなのでちょっとだけ滑りそうになってしまいます。そっちの方が描きやすいって場合もあるかもしれませんが、ノートに鉛筆で描いているような感覚は伝わってきませんでしたね。

      12インチというサイズ感はちょうど良いと思います。フルHDを表示するにもピッタリのサイズです。

      そして筆圧などについてですが、しっかりと検知されています。Microsoftのホワイトボードアプリなどを使うとよくわかりますが、明らかに力を入れているときと入れていない時で文字の太さが変化します。これはしっかりと筆圧が考慮されている証拠です。

      また、Artrage 5などのソフトを使えば、傾き検知機能についても実感することができます。鉛筆で描いているときに、少し傾けて塗ったら太く、薄くなりますよね。あれが忠実に再現されていてリアリティがより増しています。

       

      値段について

      二万円でこのクオリティと考えると結構安いと思います。これからこのBableTech運営や、例えば後輩などに勉強を教えるためにホワイトボードのような使い方をするなど、様々な活躍できる場面があると考えると、良い買い物だったなという感じです。 あと問題になってくるのは耐久性ですかね。もしも何か異常がありましたらすぐにこのサイトで報告させていただきたいと思います。

       

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