IntelもAMDもほぼ毎年新しいCPUシリーズを開発し、年々進化してきています。現在Intelの次世代CPUとして予定されているのは第12世代「Alder Lake」シリーズで、AMDの現行品CPUは第4世代Ryzen「Zen3」アーキテクチャのものになります。 この度、Intel Alder Lake CPUの最上位モデルである「Core i9-12900K」のベンチマークがリークしましたので、そちらの結果をAMDの最強CPUと比べて、CPU最強対決を行いたいと思います。
なお、AMDの次世代CPUについてはまだ性能がリークしていませんので、現行品が登場します。そのため、AMDの次世代CPUが登場したらまた結果は変わってくることを念頭においてください。
この記事を1文で説明すると
- Alder Lakeアーキテクチャではbig.LITTLEコア構成が導入されたことなどもあって、例えばCore i9-12900Kについてはシングルコア性能においてもマルチコア性能においてもAMD Ryzen 9-5950Xに勝っている
Alder Lakeアーキテクチャについて
まず最初に、Alder Lakeアーキテクチャについて軽く振り返っていきましょう。Alder Lakeについては過去にありえないくらいたくさんの記事を投稿していますね。
Intel 第12世代デスクトップ向けCPUの情報【Alder Lake-S】
こちらが一番最初に投稿し、今でも随時更新している記事になります。基本的に最新情報が載っていまして、アーキテクチャ自体の特徴を参照したい方はこちらの記事をご覧ください。
【第12世代Alder Lake】Intel 600番台チップセットの情報【Z690等】
こちらはそんな第12世代Alder Lake CPU用のチップセット「Intel 600シリーズ」の情報を紹介した記事です。
【AMDに負けた】Intel Alder Lakeモバイル向けCPUの性能について
こちらはAlder Lakeアーキテクチャのモバイル向けのものの性能について紹介したものです。一応見込まれている性能値ではありますが、「AMDに負けた」と記載してあってちょっとAlder Lakeが頼りなく見えてきますね。。。 ではAlder Lakeの強みとはいったい何なのでしょうか。
【Zen4】AMD Ryzen 6000 vs Intel Alder Lake【次世代CPU対決】
こちらはAlder Lakeデスクトップ向けのものとAMDの次世代Ryzen 6000シリーズデスクトップ向けを比べた記事になります。
Intel第12世代CPUのラインナップを解説【i9-12900K等】
こちらの記事ではラインナップについて紹介しました。
【12世代】Intel Alder Lakeでは結局何ができるの?【Youtuberに最適なCPU?】
最後にこちらの記事です。こちらではAlder Lakeアーキテクチャの特徴について紹介しつつ、どのようなことができるようになるのかについて紹介していきました。
これらの記事をご覧いただければAlder Lakeアーキテクチャについてよく理解できるかと思います。その一番の特徴としてはやはり、高性能コアと省電力コアを組み合わせた「big.LITTLE」コア構成が導入されている点でしょうか。
この構成が取り入れられることによって、重たい処理をするときは高性能コアを利用し、軽い処理をするときは省電力コアを利用するなどの使い分けを行うことができ、結果として電力効率を高めたりリソースを効率よく利用することができるという利点があります。
他にもDDR5メモリをサポートするなどの特徴もありますので是非以下の記事などをご覧ください。
Intel 第12世代デスクトップ向けCPUの情報【Alder Lake-S】
そのうえで、ラインナップ
Core i9-12900K vs Ryzen 9-5950X
先ほど第12世代CPUのラインナップについて紹介する記事を紹介しましたが、この第12世代CPUの中で最も性能の高いモデルは「Core i9-12900K」となっています。こちらのCPUの性能がリークしましたので、AMDの現行品メインストリームCPUの中で最も性能が高い「Ryzen 9-5950X」と比較してみたいと思います。
【ついに登場】AMD Ryzen 5000シリーズCPUを徹底解説【Ryzen 9-5950X】
第四世代Ryzen CPUについては以上の記事をご覧ください。こちらに5950Xについても詳しく記述しています。
シングルコア性能
まずはシングルコア性能についてです。こちらの値はゲーム性能などの指標になります。
シングルコア性能はこのようになっています。やはりIntelのCPUのシングルコア性能の方が全体的に高くなっていて、Core i9-12900Kが高いのはもちろんのこと、それに続くCore i7やCore i5などについてもAMDのRyzen 9などと十分に渡り合えるくらいのシングルコア性能の高さを保有しています。
これがIntelのCPUの特徴といった感じでしょうか。Alder Lakeでは省電力コアのほかに、従来通りの高性能コアも搭載されているので、このようにシングルコア性能も十分高いままです。
マルチコア性能
続いてマルチコア性能についてです。こちらの値はマルチタスク処理などの性能の指標になります。
マルチコア性能はこのようになっています。大きく差がついていますね。マルチコア性能はやはり多コア主義であるAMDのCPUの方が全体的に高く見えます。しかしながら今回はIntelも負けていません。第11世代Core i9-11900KなどはAMD Ryzen 9-5950Xなどにぼろ負けしていますが、Core i9-12900Kはわずかに勝っています。
これは、高性能コアに加えて省電力コアも加わりつつ、全体的にコア数が多くなったため格段にマルチコア性能が向上したということでしょう。Alder LakeアーキテクチャのCPUはシングルコア性能も、マルチコア性能も発揮できる非常に理にかなったCPUと言えますね。
つまり、Core i9-12900K vs Ryzen 9-5950Xはいかなる観点からもCore i9-12900Kの勝利だということができます。ただ、AMDについてもZen4アーキテクチャという次世代CPUアーキテクチャが存在しますので、そちらの方がZen3よりも優秀であることを考えると、Alder LakeアーキテクチャもすぐにZen4アーキテクチャに追いつかれてしまうのではないかと思いますね。 追いつかれて追いついて、、、を繰り返している感じです。
なお、AMDの第五世代Ryzenシリーズについては以下の記事をご覧ください。
第五世代「Ryzen CPU」情報【Zen4アーキテクチャ】
また、Zen4 vs Alder Lakeを実施した記事もありますのでそちらも同時にご確認ください。
【Zen4】AMD Ryzen 6000 vs Intel Alder Lake【次世代CPU対決】
参考記事:https://wccftech.com/intel-core-i9-12900k-alder-lake-cpu-destroys-amd-ryzen-9-5950x-in-single-core-mult-thread-benchmark-leak/