10月7日にAmazonから新しいFire HD 10シリーズのタブレットが発表され、予約が開始されました。
全体的な性能の向上に加え、USB Type-Cポートをサポートしていて、それでいて1万円代で手に入るとのことですが、具体的にどこがどう変わったのでしょうか。
すでにFire HD 10シリーズを持っている人が乗り換える必要性はあるのでしょうか。 この記事では仕様を比較していきます。
この記事を2行で説明
- 新型Fire HD 10は前モデルに比べると30%程度性能上昇し、バッテリー持ち時間が2時間程度増える。
- 前モデルを持っている人でも、数年使っているのであれば買い換えるべき。前モデルを持っていない人は、安いので試しに買ってみるのもアリ
前世代Fire HD 10との仕様比較
Fire HD 10の「10」は画面サイズを表しているもので、10インチになります。このFire HD 10シリーズは今回が初めてではなく、前世代も存在するわけで、前世代から性能が向上しているようです。 それでは主な仕様を比較していきましょう。
比較性能 | Fire HD 10(2019) | Fire HD 10(2017) |
---|---|---|
ディスプレイ | 1920 x 1200 (224PPI) | 1920 x 1200 (224PPI) |
画面サイズ | 10.1インチ 16:10 | 10.1インチ 16:10 |
プロセッサ | 4コア 最大1.8GHz | 8コア 最大2.0GHz |
メインメモリ | 2GB | 2GB |
端子 | USB 2.0 (Type-C) | USB 2.0(Micro-B) |
充電 | 最大9W | 最大9W |
充電時間 | 4時間程度 | 5時間未満 |
Wi-Fi | 802.11ac対応(Wi-Fi 5) | 802.11ac対応(Wi-Fi 5) |
前面カメラ | 30万画素 | 200万画素 |
背面カメラ | 200万画素 | 200万画素 |
バッテリー持ち時間 | 12時間 | 10時間 |
重さ | 504g | 500g |
価格 | 15,980円 | 15,980円 |
上のようにまとめてみました。
ディスプレイは前世代と変わらなく、フルHDサイズとなっています。
ごく一般的なワイドディスプレイ(16:9)ではないことに注意してください。YoutubeなどでフルHD動画を見るときは多少余白が表示されます。
そして画面サイズも変わらなく、メインメモリのサイズも変わらないのですが、プロセッサのコア数が4から8に増えています。
ただし、このコア数に比例して性能が良くなるわけではないことに注意してください。でも、コア数が増えることでよりマルチタスク処理において優秀な性能を発揮することでしょう。
また、クロック数(周波数)も上昇しているので性能の上昇が期待できそうです。
そして外部接続端子についてですが、2019年モデルはUSBはUSBでも、「Type-C」をサポートしています。

このような形状のものです。ちなみにこれまではUSB Micro-Bでしたので、以下のような形になります。

Type-Cの方が気持ち大きいサイズとなっていますが、Type-Cは裏返しても使えますし、Micro-Bに比べるとコネクタの強度が高いので、より優秀です。
そして、USB Type-Cと聞くと通信が速かったり、充電がとても速いイメージがありますが、実は接続の規格についてはどちらも「2.0」ですので全く変わりません。
また、充電についてもどちらも9Wまでサポートしていて、前世代と全く変わりません。
ちなみに通常のスマートフォンの充電器が5Wなので、9Wは2倍程度の給電能力があります。
というように、充電の能力は変わらないのですが充電時間は異なっています。今モデルは4時間程度と表記されており、前世代よりも若干速く充電できることになります。
バッテリー持ち時間が前世代に比べて2時間長くなったのに対して、充電時間が逆に短くなる、でも充電能力は変わらないということですから、プロセッサ関係でより電力効率の良いものを採用したのでしょう。
テクノロジー発展の賜物です。
そしてWi-Fiについては変わらず、どちらも最大Wi-Fi 5規格までをサポートしています。最近Wi-Fi 6(802.11ax)が流行っていますが、それはサポートしないようです。ただ、このタブレットにおいてはそこまで通信速度は重要ではない気がするので、Wi-Fiに関してあまり優先度は高くないのでしょう。
というか、こういったところで無理に最新技術を使わないから安く済むのです。
そしてカメラについては前面カメラ(内カメラ)の画素数が前世代に比べて6倍以上高くなっています。
最近のスマートフォンに搭載されるカメラとして考えると決して高くはない画素数ですが、200万画素もあれば景色などを綺麗に撮ることもできますし、ビデオ通話でくっきりと自分の姿を写すことができるでしょう。
そしてバッテリー持ち時間については先ほど紹介した通り、2時間増えて最大12時間となりました。最新のiPadが10時間なので、それに比べると電池持ちについては結構優秀ということになりますね。
ちなみにこの「12時間」というのはそこそこハードに使った時の目安なので、音楽を聞いたりするだけであれば12時間はゆうに超えると思います。
そしてこんなに仕様が変わって価格は15,980円のままですタブレット端末としても安いですが、それでいてAmazonの手厚いサービスを利用することができ、そこそこ性能が良いのでかなりコストパフォーマンスが良いですよね。
前世代と比べた性能とは
そして気になるのは性能です。ここでいう性能というのは、ゲームだけなど偏ったものではなく、一つのスマートデバイスとしての総合評価を数値化したものです。 比較用に2倍くらいの価格で売っている最新の「iPad 2019年モデル」も投入します。 ちなみに私のiPadの結果です。
また、Fire HD 10 2019年モデルについてはまだ計測されていないので、Amazonの証言を元に数値を算出します。
以上のような感じです。前世代からは30%ちょっとくらい性能が上昇し、iPadの最新モデルの半分くらいの性能となります。
このスコアが10万を超えてくるとスマートデバイスとしてそこそこ快適に操作することができるくらいなので、新しいFire HD 10は格安だけど、でもしっかりとしたタブレットとして一家に一台、運用することができそうです。
ですが、前世代も7万程度のスコアとなっていて、普通にWebブラウジングするくらいだったら十分な性能があるので、あまり重い使い方をしない人は買い換える必要はなさそうです。
ゲーム性能は?
本読んだりアマゾンのビデオを見たりするイメージの強い、このFire HDタブレットですが、ゲームを楽しむこともできます。
一時期有名だった「荒野行動」くらいのゲームであればかなり快適にプレイすることができますし、最近話題になってきている「Call of duty mobile」でもギリギリ快適にプレイできると思います。
ただ、もともとゲームを想定して開発されたわけでもないので、プロセッサがあまりゲームに特化していなくて、そこそこ重たいゲームをぬるぬると動かすのは難しいです。
iPadとの性能差は半分程度ですみましたが、ゲーム性能だけで言えばおそらく5分の一程度になるでしょう。
ちなみに私の持っているiPadでCall of duty mobileをプレイすると以下のような動作になります。
※Fire HDではAmazon純正のアプリランチャーしか使えないので、このゲームをプレイできるとは限りません。
また、プレイしているときに本体がアツアツになるに違いありません。
とりあえずゲームを求めて購入するタブレットではないという認識が良さそうです。でも軽いゲームだったら全然快適に動作するので、子供が遊ぶことができる端末として一家に一台おいておくのは全然アリな使い方だと思います。
前モデルをすでに持っている人も買い換えるべき?
前モデルをすでにもっているひとなら気になると思いますが、前モデルが出たのは2017年の話です。それ以降に購入した人もいるとは思いますが、もしも2017年に購入したとしたら、そろそろバッテリー関係で劣化してきていると思いますので、買い換えた方がいいと思います。
それに、1万円ちょっとで済むのですから買い換えるのにそこまで対抗はないでしょう。
前モデルを持っていない人はぜひ買うべきです。アプリのランチャーはGoogle Playを使うことができず、Amazonのものになってしまいますが、それでも普通のタブレットとして使うことができるので、安いタブレット端末として持っておくと便利かもしれません。
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