AppleといえばiPhone、そしてMacパソコンなどがありますが、周辺機器をも手掛けています。その一例として2019年ごろに発売されたMac Proに適した「Pro Display XDR」という32インチの大型ディスプレイがあります。 32インチディスプレイとしては圧倒的に高解像度で6Kに対応していて、パソコン用ディスプレイ界のトップを飾っている製品とも言えます。 値段もトップクラスなんですけどね笑
そして今回、興味深いニュースが入ってきました。それは、Appleからまた新型のディスプレイが発売されるかもしれないという情報です。それではどのように進化するのか? 現在のところ噂されている部分を紹介したいと思います。
新型ディスプレイの特徴
それでは現在のところ噂されているこの新型ディスプレイの特徴について紹介していきます。
1.解像度・サイズは変更なし?
あまり定かではありませんが、この新型ディスプレイについては解像度やサイズの変更はないだろうと考えられています。Pro Display XDRは32インチとなっていて、パソコン用のディスプレイとしてはかなり大きい方です。32インチを超えるとかなり用途が狭まっていくのでニーズが減っていくことでしょう。 また、すでにRetina Displayとなっていて、十分に高い画素密度(ppi)を実現できているのでこれ以上解像度が向上することはないかと思います。
ただし、非常に可能性は希薄ではありますがもしもこのディスプレイに有機EL方式が採用されるとしたら画素密度はさらに高くなると予想されます。その場合7Kや8Kディスプレイとなってしまう可能性が高いので考えにくいことでしょう。
2.グラフィック処理装置内蔵
今回のニュースで最も重要なのはこのディスプレイがグラフィック処理装置を内蔵しているかもしれないという点です。もしくは、汎用性のある処理装置となっていて、グラフィックに限らずほかにディスプレイ関係の様々な処理を担う装置になる可能性もあります。
では、このディスプレイ内蔵処理装置は一体何に使われるのでしょうか?
内蔵処理装置の使い道
もはやこの記事で伝えたかったことはただこれだけです。このディスプレイが処理装置を内蔵しているかもしれないということ。しかしながら、通常の外付けディスプレイには何らかの小型の処理装置が搭載されているものです。それはディスプレイ自体の設定などを変更するために使われたりします。 しかし今回、この新型ディスプレイに搭載されるかもしれないといわれているのは小型の処理装置とかではなく、もっとがっつりとしたスマートフォンに使われるような処理装置になるかもしれないとのことです。
具体的には、iPhone 11シリーズで採用された「A13」チップがそのまま埋め込まれるだろうといわれています。また、iPhone 11シリーズに搭載されたニューラルエンジンも活用されるのではないかとのこと。なぜA14チップとかではなくてA13チップなのかは正直よくわからないですが、とりあえずiPhoneシリーズに使用されているチップが採用される可能性が高いことは確かです。 では、そんな内蔵処理装置の使い道は何でしょうか?
1.グラフィック処理補助装置

最も有力な使い道の候補としては、グラフィック処理の補助的存在になるということです。通常パソコン側に映像処理を行い、レンダリングするGPUと呼ばれる装置が存在します。
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そしてGPUで処理されたら映像信号となってそのままディスプレイに流れ込みます。この時、ディスプレイは来た信号をそのまま映しているだけで処理の負担の大部分はパソコン本体にかかるようになっています。
上の図の左側がイメージです。そして内蔵処理装置がついていると、それでグラフィック処理の補助ができるのではないかと考えられます。こうすることでパソコン側の負担を減らすことができます。出力元がMac Proのような超高性能パソコンであれば問題ありませんが、MacBookシリーズなどだった場合、6K出力は厳しくなってきます。そんなときにディスプレイ側の補助があれば滑らかに再生することができるでしょう。 また、もしかすると6K出力に対応していないパソコンなどについても6K出力ができるになるかもしれません。ディスプレイ側に処理装置があるというだけで世界が広がりますね。
2.AirPlayなどの機能搭載
二つ目としては、グラフィック処理の補助というよりはディスプレイに様々な機能をつけるための処理装置になるという説です。イメージとしてはApple TVが埋め込まれる感じでしょうか。実際にApple TVもiPhoneやiPadで採用されたような処理装置を搭載しているので、この新型ディスプレイもそのような機能を搭載する説は大いにあります。
例えばAirPlayなどのようにWi-Fiを介してiPhoneなどの映像をディスプレイに出力する機能や、Apple TVなどのサブスクリプション契約の動画配信サービスも利用することができるかもしれません。
ちなみに、すでに販売されているPro Display XDRについては実はもともとこの記事で記したような機能が搭載するようになるのではないかと噂されていた製品になります。つまり実現しなかったということですね。 ということで次こそ実現するだろうといわれている次第です。
参考記事:
Exclusive: Apple testing new external display with a dedicated A13 chip and Neural Engine