私は以前に無性にワイヤレスイヤホンが欲しくなって、最近話題になっているAnker製の「Soundcore Liberty Air 2」を購入しました。そして通学中の電車内等で音楽を聴いたりして愛用しているのですが、家ではやはりヘッドフォンの方が良いかと思いまして、この度、同じように話題になっている同社のワイヤレスヘッドフォン「Soundcore Life Q20」を購入しました。
この記事ではSoundcore Life Q20について徹底レビューをしていきます。また、イヤホンではありますが、同社のLiberty Air 2とも比較をしていきます。
ズバリ! Soundcore Life Q20の感想!
- Anker Soundcore Life Q20は6000円で買えるアクティブノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスヘッドフォン
- 接続や音質、ノイズキャンセリング機能はいずれも価格以上のものになっていて、着け心地も良い。今回購入して本当に良かったと思っているため、是非お勧めしたい
Soundcore Life Q20の仕様をおさらい
まずは今回購入したワイヤレスヘッドフォン「Anker Soundcore Life Q20」のカタログスペックについておさらいしていきます。
Soundcore Life Q20 | |
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再生可能時間 | 最大40時間(ノイキャンON時) 最大60時間(ノイキャンOFF時) |
充電時間 | 約3時間 |
充電端子 | Micro USB |
重量 | 約260g |
Bluetooth規格 | 5.0 |
Bluetoothプロファイル | AVRCP / A2DP / HFP / HSP |
対応コーデック | AAC / SBC |
ドライバーサイズ | 40mm |
周波数応答 | 20Hz – 20KHz(Bluetooth) 16Hz – 40KHz(AUXケーブル接続時) |
価格 | 6,000円程度(Amazon,2020年10月現在) |
付属品 | 本体、説明書等、AUXケーブル、Micro USBケーブル、トラベルポーチ |

右:Soundcore Liberty Air 2
それではカタログスペックについて解説していきます。
バッテリー
バッテリーはもちろん、本体の大きさを活かしてワイヤレスイヤホン等よりも格段に大きいものが搭載されています。このヘッドフォンではアクティブノイズキャンセリング機能を利用しても最大で40時間程度もつようになっていて、平均的なワイヤレスイヤホンよりも長い方だと思われます。 この後詳しくレビューしますが、音楽を聴くだけなのであれば私的にはノイキャン機能はオフにした方がいいと思います。その際は最大60時間程度聞くことができますので、少なくとも一日中バッテリーを気にせずにいられるでしょう。
ただ、最近流行りのUSB PDなどの急速充電をサポートしておらず(そもそも端子がUSB Micro-B) 充電電力が割と低めになっているため充電時間は3時間と、割と長めになっています。
端子
先ほど説明した通り、本体についている端子はUSB Micro-Bとなります。一時期のAndroidスマートフォンの多くに採用されていた端子になりますが、最近では裏返しても使える(リバーシブル) USB Type-C端子が主流になりつつありますね。ただ、ヘッドフォンとこの端子を介して多くのデータのやり取りをするわけでもないので、別にUSB Micro-Bでもそこまで困ることはないかと思います。もちろん充電ケーブルは付属しています。
また、有線接続用の端子として一般的な3.5mmヘッドフォンジャックが付いています。LINE IN用になりますね。
重量、サイズ
ヘッドフォンはオーバーイヤー(耳が全部覆いかぶさる)仕様になっていますが、そこまで大きいという印象はありません。おそらくヘッドフォンの大きさなんてどこも大して変わらないだろうとは思いますが、私的にはむしろコンパクトに感じています。重量は260gとなっていて、数値だけ見るとなんとなく重い気もしますが、つけてみたらヘッドフォンをつけていることを忘れるくらいには軽い印象でした。そりゃイヤホンにくらべたらだいぶずっしりしていますが、比べるものでもありませんね。
通信
ワイヤレスヘッドフォンということでBluetooth通信をサポートしています。バージョンは5.0となっていて、非常に新しいです。ですが対応しているコーデックはAAC / SBCのみとなっていて、Androidスマホなどで使えるapt-Xなどのコーデックはサポートされていません。でも、私的には全く問題ないかと思っています。
Life Q20を徹底レビュー
それではいよいよ、このヘッドフォンを使ってみた感想を紹介します。まずは開封の様子からご覧ください。
開封

やはりAnker製品の化粧箱?は何となく高級感を感じます。以前にAnkerのワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty Air 2」のレビューをした時もそうでしたね。

そして開けたら本体と説明書のようなものが入っていました。説明書の袋の中にはヘッドフォンを収納することができるトラベルポーチまで入っています。こちらのトラベルポーチはハードケースではないのでヘッドフォン自体を衝撃から守ることはできませんが、質感自体はそこそこ良いものになっています。
デザイン
デザインについてです。

デザインはこのようになっています。カラーは黒と白の二色があり、私は黒にしました。おそらくフレームなどの材質はプラスチックですが、プラスチック感(安物感)を感じさせないような加工が施されていて、どこか高級感すら感じました。イヤーパッドにはシワのようなものは見られませんが、低反発な素材でできていて、耳の周りを優しく包み込んでくれます。


しっかりR,Lが書かれていて、つけるときに迷うことはありませんね。ちょっとダサい感じもしますが、つけてしまえば隠れるので問題ないです。

左耳側には電源スイッチとアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能の切り替えボタンがあります。電源スイッチの上にはランプがあり、接続待機中などに光ることで状況を教えてくれます。そしてノイキャンについてはONになっているときに常に緑色に光り続けます。モードはONとOFFのみです。

右耳側はこのようになっています。音量調節ボタンと、その中央に再生・一時停止ボタン、そして写真の右側には電源用のUSB Micro-B端子と有線接続用の3.5mmヘッドフォンジャックがあります。 最近では物理ボタンを押さなくても良い、タッチで操作するものも増えてきていますが、ヘッドフォンについては個人的に物理ボタンの方が良いかと思います。 この物理ボタンはコスト削減というわけではなく、ちゃんと考えられて設置されているものだと思いますね。
通信
続いて使い心地についてですが、まず最初はBluetooth通信についてです。特に煩わしい手続きをすることなく、基本的にスマートフォンなどで「ペアリング」を選択するだけですぐに使えます。そして接続二回目からは、ヘッドフォンの電源を入れてすぐにペアリング済みデバイスに接続されます。私はiPhoneとiPad両方で使ってみましたが、二つのデバイスに同時に接続することができました。この時、音が鳴った方のデバイスに自動で切り替わるため、いちいち接続先を変更する必要がありません。この機能はワイヤレスイヤホンである「Soundcore Liberty Air 2」には無いので助かっています。 通信に関して特に不満はありませんでした。
着け心地
続いてはつけ心地についてです。ヘッドフォンはイヤホンと違って家の中でゆったりと使うことを想定している人も多いので、リラックスできるつけ心地を期待している人は多いでしょう。私もその一人で、イヤホンのように耳の中を圧迫するようなつけ心地があまり好きではなかったのでヘッドフォンにしました。 そしてこちらのヘッドフォンはオーバーイヤー仕様となっているので装着しても耳自体にはほとんど負担がかかりません。周りが暑いときは少し暑く感じてしまうかもしれませんが、イヤーパッドが優しく耳の周りを包み込んでくれるのでフィット感を感じさせつつもリラックスさせてくれます。 また、頭と接触する上のフレームの部分にもクッションのようなものが付いているので、プラスチックなつけ心地を一切感じさせません。
実際にこのヘッドフォンを使って6時間くらい連続で勉強してみたこともありますが、その時も途中で付けていることを忘れてしまいそうになったくらいつけ心地は良かったです。 なお、当たり前ではありますが、激しく動いたりしているとヘッドフォンの重量感を感じることになるので、作業中などにおすすめです。
音
ヘッドフォンは音響機器ですから、最も重要なのはどんな音が出るかです。6000円のヘッドフォンということで、もっと高価なヘッドフォンはいくらでもあるわけですが、少なくとも私の耳にとってはこれで十分かなくらいの音質でした。多分私は音響に対して特別こだわりをもっていないような、平均的な人だと思っています。 強いて言えば、低音でもなく高音でもなく、中高音?のような音の一部が少し耳に障ったかなと思います。なんかある特定の周波数が耳に響いて、曲によっては耳が痛くなる感じがしましたね。曲のせいかもしれませんが。
そして私は、同価格帯のヘッドフォンや高めのヘッドフォンではなく、同価格帯のワイヤレスイヤホンと比べたらどうなのであろうかという斜め上の心配をしていました。そこで以前に購入した同社のSoundcore Liberty Air 2と比較してみました。
すると、案外両者の音質は似ていて、どちらも満足できるレベルとなっていました。さすが大人気のイヤホン&ヘッドフォンだけありますね。 ただ、しいて言えばヘッドフォンの方が開放感があり、音の響きが良かった印象です。イヤホンは耳の中に直接つながり、中から耳全体を叩いて音を作り出しているイメージですが、ヘッドフォンは耳の外に音源がある感じがして、そこから音が耳の中に響いて伝わってくるのでより自然で、クリアな音になっていた印象です。 なお、良くも悪くも密閉感に欠けているので、とにかく耳の中から音楽を感じたいという人はイヤホンの方がおすすめです。
ヘッドフォンの方が低音がきれいになるかと予想していましたが、案外低音の綺麗さについては両者とも似たような感じでした。
ちなみにノイズキャンセリング機能を利用しながら聞くと密閉感を増すことができます。普通のYoutube動画を見ているときなどはこれが非常に優秀なのですが、音楽を聴くときはノイキャンをオフにした方がより自然な感じになるためおすすめです。
また、AUXケーブルを用いた有線接続の方が理論上はデータ転送速度が向上し、音質が良くなるとの話ですが、なぜか自分の場合は有線接続の方が品質が悪く感じました。少し安っぽい音に感じたうえ、ノイズが入りやすくなっていました。また、有線の時にノイキャン機能を利用すると音が曇る感じがします。
ノイズキャンセリング
続いてはノイズキャンセリング機能です。6000円のワイヤレスヘッドフォンにしてアクティブノイズキャンセリング機能が搭載されているのは割と珍しいですね。そのためおまけ程度のものかとも思っていましたが、私は大満足しています。 高価なノイキャンヘッドフォンにありがちな圧迫感があるほどのノイキャンではないですが、隣の部屋のテレビの音や外の車の音など、ちょっとした環境音をかなり和らげることができます。 無音というよりは和らげるといった感じで、なんか鳴っているな~とは感じつつも気に留めるほどではない、というくらいには軽減される印象です。 ちなみに私は現在大学入試の受験生ですが、勉強の時にリビングで話している家族の声やテレビの音、外の音が気になるので耳栓をしつつこのヘッドフォンを装着するという万全の対策をしています。耳栓だけでも十分ですが、ヘッドフォンの電子的なノイキャン機能が入ることでより確実にノイズをカットできている印象ですね。
Amazon
Rakuten
↑私が使っている耳栓はこちら
ちなみに先ほども説明した通り、ノイズキャンセリング機能を利用しながらの音楽の再生は、Youtubeでバラエティ動画を見ている分には良いのですが、音楽鑑賞となると少し圧迫感を感じるので、個人的にはノイキャンはオフにして音楽鑑賞をした方がより自然かなと思います。
マイク
このヘッドフォンには一応マイクがついています。というかこのマイクが無いとアクティブノイズキャンセリング機能を実現することはできませんね。 マイクは本体から飛び出ているわけではなく、あまり目立ちませんが、そこそこ高性能なものになっています。 このヘッドフォンで何度も人と通話していますが、相手方には全く環境音は聞こえていないようで、本当に声しか聞こえないとのことです。また、iPhoneのボイスメモアプリで録音してみたところ、ノイズが少なくて音を鮮明に撮れている印象でした。 通話をするには十分ですし、もしかするとゲーム実況用のマイクにするのもありなのかもしれません。
総合評価
総合評価になりますが、ワイヤレスヘッドフォンを持っていなかった私にとっては今回購入して本当に良かったと思っています。つい最近ワイヤレスイヤホンを購入したばかりなのでさすがにヘッドフォンは必要ないかとも最初は思っていましたが、やはりヘッドフォンにはヘッドフォンの良さがあって、しっかりとイヤホンと使い分けることができます。 今後は外ではイヤホンを使って、家の中で作業をするときや人と通話をするときなどはこのヘッドフォンを使いたいと思います。
ヘッドフォンについてはSonyなどの大手ブランドのものがやはり強いとは思いますが、おそらく私にはそこまでのものが必要ないと思います。本当に、ほとんどの人はこのAnkerのヘッドフォンで満足できるのではないかというくらいには仕上がっているものですのでお勧めです。今もヘッドフォンをつけながらこの記事を書いていたりします。