今年の7月にAMDから第3世代Ryzenが発売されて以来、デスクトップ向けCPUのシェア率は大幅に変動し、「Intel 入ってない」時代が到来しつつあります。
ですがIntelは最近第10世代CPUのモバイル向けのものを生産開始しました。デスクトップ向けよりもモバイル向けの方に力を入れている感はありますが、そんな中Intelではない「Qualcomm」社のCPUがノートパソコンに組み込まれるかもしれないと言われています。 この記事では、Qualcomm社が発表したノートパソコン向けCPU「Snapdragon 8cx」について説明していきます。
目次
Snapdragonとは
まずは、そもそもsnapdragonとはなんなのかについて説明します。
snapdragonとは、qualcommのCPUシリーズで、「ARMアーキテクチャ」が使用されています。
そしてその使用用途としてCPUはスマートフォン、タブレット、スマートブックデバイスなどに搭載され、Android端末等によく使われます。
実際に、私が今使っているAndroid携帯「Zenfone 4 Max」もSnapdragon CPUを搭載しています。
基本的にコンパクト端末向けのCPUとなっているため低電力、低クロック(CPUの周波数)仕様となっています。
Snapdragon 8cxの概要
先ほど説明したように、このSnapdragon CPUは基本的にコンパクトなタブレット端末に搭載されるわけですが、この度ノートパソコン向けの「8cx」というモデルが発表されました。
主なスペックを紹介していきます。
項目 | Snapdragon 8cx |
---|---|
製造プロセス | 7nm |
コア数 | 8コア |
対応メモリ | LPDDR4X 2133MHz |
キャッシュサイズ | 10MB |
グラフィックス | Adreno 680 |
CPUクロック数 | 2.8GHz |
このようになりました。
製造プロセスは7nmとなっており、Intel社の最新のアーキテクチャよりも微細になっています。ここがより低電力で運用するための秘訣といえるでしょう。
そしてコア数は8コアで、今までとほとんど変わりません。
そしてグラフィックスとしてAdreno 680が搭載されているようですが、最新のGPUとはいえ最新ゲームをサクサクプレイすることのできる性能はありませんのでゲーミングパソコンとしては期待しない方が良さそうです。
そして問題は性能です。
この情報は最近Geekbenchにて公開されたSnapdragon 8cxのスコアになります。サンプルの数が圧倒的に少ないので少し信頼度が低いですが。
グラフを見てみると、シングルコア性能・マルチコア性能いずれもCorei5 8250Uが勝っています。
しかし、この「8cx」はIntelのU付きCPUよりも省電力設計されているためこれだけしか差がないのはむしろすごいことです。
また、7nmプロセスを使用しているので、まだ伸び代があると考えて良さそうです。
ノートパソコン市場における8cxの立場
続いてはこれからの立場についてです。
まだIntelのCPUには追いついていませんが、今後7nmというプロセスを十分に生かして新しい、ノートパソコン向けCPUの開発を進めるとしたらQualcomm製のSnapdragonシリーズが多くのノートパソコンに搭載される時代がくるかもしれません。
その最大の特徴はやはり低電力・低発熱でしょう。コンピュータが小型になってきて、パソコンまでもスマートフォンのようなサイズ感になってきている今、もともとスマートフォン用として作られたCPUをノートパソコンに搭載するのはだいぶ効率の良いことですし、これから行われてくると思います。
つまりは、ノートパソコンもスマートフォン等と同じCPUを搭載する時代がくるかもしれないということです。
今の所Apple社の「Macbook」シリーズはIntel製のモバイル向けCPUを採用していますが、もしかしたら今後iPhoneと同じCPUを搭載するかもしれないとのことです。
前の記事で少し紹介しましたが、Intelはデスクトップ向けCPUよりもモバイル向けCPUに力を入れようと試みているのだと思われます。
Intelは第10世代IceLakeCPUのデスクトップ向けをあきらめている説
そんな中モバイル向けCPU市場に新しくスマートフォン向けCPUが参入してきたらIntel側としても結構厳しいかと思います。
これからQualcomm社のCPUがどのように展開されていくのか、見ものです。
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