Tigerlake CPUに搭載予定の「Xe」グラフィックについて【Intel】

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Intel第11世代CPU「Tigerlake」には「Xe」グラフィックスが内蔵されると言われています。この「Xe」については外付けグラフィックボードも作られるという話です。この記事ではXeグラフィックスについて説明していきます。

Xeグラフィックスの概要

まず一番最初に、Xeグラフィックスはこれまでのグラフィックスに比べてなにが変わっているのかを説明します。

Intelのスライド

上のスライドを見てみるとg7,g8,g9,g11ときて次のアーキテクチャはXeになっていることがわかります。

そしてXeの部分から出ている吹き出しには

  • Datacenter / AI
  • Enthusiast
  • Mid-Range
  • Integrated + Entry

と記述されています。

上から順に見ていきましょう。

Datacenter / AI

Xe以前のグラフィックス(Intel HD / UHD等) はCPU内蔵グラフィックとして運用され、主に家庭向けパソコン等のグラフィックを担ってきました。

ですがXeグラフィックスでは同じアーキテクチャでデータセンター向けGPUも作成するとのことです。

そして深層学習にも使用できるGPUとなる予定です。

深層学習はディープラーニングとも呼ばれ、人間が自然に行うタスクをコンピュータに学習させる機械学習の手法のひとつです。 処理を行うときに並列処理能力がより高い、「GPU」を利用することで更にパフォーマンスが上がります。

Enthusiast

直訳すると「愛好家」です。

これについてははっきりとしたことはわかりませんが、ほぼ必要のないくらいハイエンドなGPUでも興味を持って入手したがるグラフィックボードの「愛好家」にも提供できるということかもしれません。

Mid-Range

ミドルレンジ(中間性能)のグラフィックボードも開発されるということです。

これらの表記から、生産されるグラフィックボードが一種類だけではないことが考えられます。 そして、NvidiaやAMDのグラフィックボードのような一般ユーザー向けグラフィックボードも販売されると思われます。

Integrated + Entry

Integrated(統合された)という意味で、CPUに統合されることを意味します。

統合されるのは今のところは第11世代CPU「Tiger lake」が挙がっています。

そして、あまり性能が高くなくてより安価な「エントリーモデル」も発売されるということになります。

つまりはいろんな使い方ができるグラフィックボードを開発するということです。

そして画像の下の方には「2020」の文字が入っているため、Xeアーキテクチャ自体は2020年に完成するのでしょう。ただしTiger lake CPUの発売については遅れる可能性が高いです。

そして、Xeにはまだ興味深いポイントがあります。

ハードウェアリアルタイムレイトレーシングを可能に

外付けのグラフィックカードを始めとし、CPU内蔵グラフィックスでもリアルタイムレイトレーシングが可能になると言われています。

前の記事で紹介しましたが、これからはリアルタイムレイトレーシングができることが標準である時代になってくるみたいなので、これはIntelが時代の流れにのっているということになりますね。

RTXシリーズのグラフィックボードは必要か?

Xe搭載グラフィックカードの仕様とは

ここから説明することはあくまで予想であることに注意してください。

コア数

スライス数248
コア数102420484096
名前iDG2HP128iDG2HP256iDG2HP512

参考元:https://www.techspot.com/article/1898-intel-xe-graphics-preview/

Nvidia製ビデオカードと同じような構造であると考えるとこのようになると考えられるみたいです。

クロック数

クロック数についてはこれまでのCPU内臓グラフィックス等の関係からとりあえず1200MHzまでは上がり、Intelの技術なら1700MHzまでは容易にクロックアップすることができるだろうと考えられています。

消費電力

Xeグラフィックスのグラフィックカードの補助電源は6ピン + 8ピンという組み合わせであるとの情報が入ってきているため、消費電力はおおよそ250W程度になると考えられます。

これはNvidiaのハイエンドグラフィックボードと同じくらいの消費電力になりますので、意外と食うのではないかと予想されます。

見た目

どうも二つのモデルの画像が公開されているみたいで、

GPU-Design-1.jpg” alt=”” class=”wp-image-2697″/>

このようなデザインになっています。どちらも外排気モデルとなっていて、メタリックな印象です。

上の方は長さ15cm程度だと考えられ、下の方は長さ30cm程度だと考えられます。

長さの違う二種類のカードですから、この二つで性能も違うことでしょう。

Xe搭載グラフィックカードに期待できる性能

続いてはXeアーキテクチャを用いたGPUの性能についてです。

グラフィックボード(dGPU)

グラフィックボードのおおよその性能は次にのようになると考えられるみたいです。

出典:https://www.techspot.com/article/1898-intel-xe-graphics-preview/

2000番台のものはRTXシリーズを表します。

これは1700MHz時のTFROPSの目安となっていて、1700MHzのクロック数がでることを前提としています。

最上位の512ブロックモデルではRTX 2080 tiの処理能力を上回っていることがわかります。

あくまで予想ですが。

CPU内臓グラフィックス(iGPU

インテルの発言や傾向から考えると以下のような性能目安になるかと思われます。

Chart by Visualizer

gen9(第8世代CPU等),gen11(第10世代「Icelake」等)の差もそこそこありますが、Xeとは全く違うことがわかります。

そして、Ryzen 3400Gに搭載されているRadeon RX Vega11よりも上回っているようです。

ですがNvidia社のGTX 1050 tiには全然届かないようで、最新のゲームでも設定を下げないと快適にプレイできなさそうです。

ですがこの数値は単純な処理能力の話であることに注意してください。使用用途によっては変動が起きることもあります。

また何か新しい情報が入ってきたら紹介したいと思います。


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