Googleのサービスを受けられないなどで問題になっているHuaweiですが、ここ最近新しい「Kirin 990」チップセットを発表し、Mate 30に搭載させました。
Intel顔負け!? 5G対応の新CPUがHuaweiから【Kirin 990 5G】
ですがHuaweiはもう次のチップセットを見据えているといいます。この記事では、初めて5nmプロセスが可能となる「Kirin 1000」チップセットについて解説していきます。
この記事を1行で説明すると
- 来年登場するであろう、Huaweiの「Mate 40」には初めてとなる5nmプロセスチップセット「Kirin 1000」が採用される。
5nmプロセスとなる「Kirin 1000」
まだ詳しい情報は出ていないのでKirin 990との比較等は難しいのですが、現状で確かになっているのは「製造プロセス」です。
製造プロセスというのは、簡単に説明すると、チップ内回路の幅を表している数値で、「5nm」というと0.000005mmとなります。もちろん人の目ではわかったものではないですが、このような回路を組める装置がもうすでに開発されているのです。
7nmから5nmへの恩恵
現時点のHuaweiの最新チップセットは「Kirin 990」となります。これは5Gに対応していて、7nmプロセスが採用されています。
もう一つ前の「Kirin 980」ではトランジスタが69億個収納されましたが、Kirin 990では1.5倍程度のトランジスタを積むことに成功しました。
プロセスの縮小による主な恩恵は「トランジスタ密度の向上」です。
回路の幅が小さくなるとその分トランジスタと呼ばれるパーツを多く積むことができるので処理性能が向上し、さらには消費電力を抑えることまでできます。
そしてKirin 1000では1mm2あたり最大1.7億個のトランジスタを収納できます。
ダイのサイズなど詳しいことはわかっていませんが、おそらく合計でトランジスタを150億個以上積めることになるのでしょう。
こうすることにより、最大で30%程度の性能向上が期待できるとされています。
どんなコアを使う?
現時点ではARM Cortex-A77 CPUコアが使われると言われています。
ARMの最も強力なCPUで、電力消費量が多く、実はあまり効率良く処理することができないとされているCPUだったりするのですが、性能向上のために採用するのでしょう。
どんな端末に搭載されるのか
最初の5nmプロセスということですが、一番最初に採用されるのは「Mate 40」です。
Mate 30が発表されたのは最近のことですが、もう40の話が出ているのです。
Mate 40自体が登場するのは来年のことなので、まだ噂程度といった感じでしょうか。
ソース:https://www.phonearena.com/news/Kirin-1000-to-debut-in-Mate-40-series_id119317
https://www.gizmochina.com/2019/09/30/huawei-begins-trial-production-of-5nm-kirin-1000-soc/
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