このブログでは何度か「クラウドサービス」についての記事を投稿してきました。クラウドサービスのうち、以前に「Geforce Now」について取り上げていきました。
GEFORCE NOWとはなんなのか?【世界一わかりやすく説明】
Geforce NowはGPU生産で有名な「Nvidia」が提供するサービスですが、その一方でインターネット業界をつかさどる「Google」もクラウドゲームサービスを提供します。この記事ではそのサービス「Stadia」について、その使い心地と、いつ普及するのかを解説していきます。
この記事を1文で説明すると
- Googleのクラウドゲームサービス「Stadia」は、Wi-F 6/5G回線等が世の中に浸透していく「2022年頃」から普及していく見込み。
そもそもクラウドゲームサービスとは?
Googleのクラウドゲームサービス「Stadia」に触れる前に、そもそもクラウドゲームサービスとは何なのかについて解説します。
クラウドゲームサービスとは、インターネットを通してクラウドにゲームの処理を行ってもらうサービスです。
例えば通常のパソコンゲームであれば、パソコンの中の「CPU」などのパーツでゲームの処理を行いますが、クラウドゲームサービスではインターネットを通して世界のどこかにあるコンピュータがゲームの処理をしてくれます。
この場合、ゲーム性能は、自分の使っているマシンの性能に依存してこないので、いわゆる低スペックパソコンを使ってでも快適にゲームをプレイすることができます。

Googleのクラウドゲームサービス「Stadia」について
Googleもはじめた、クラウドゲームサービス
検索市場をほぼ独占している「Google」も、クラウドゲームサービスを始めようとしています。
この「Stadia」については最大で4K@60fpsの解像度でコンピュータゲームを配信することができるみたいで、Google Chrome(ブラウザ)によってアクセスすることができます。
このサービスを利用してゲームをプレイしているときは、クラウド上に常にゲーム映像が流れているため、ゲームのライブ配信などを容易に行うことができます。
それに、ブラウザでゲームを起動しつつも、直接Wi-Fiにつながる専用のコントローラを使ってゲームをプレイすることができるため、よりゲーム機に近い使い心地を実現します。もちろんUSB接続タイプのコントローラーを使うこともできます。
現時点でアサシン・クリード・オデッセイをプレイすることのできるベータ版が登場していて、今年の3月にはデモを体験する機会もありました。
どのような使い心地か?
クラウドゲームサービスでただ一つ、非常に重要になってくるのは「インターネット回線の安定さ」です。
本体の処理性能は最低限あれば大丈夫ですが、より高速でクラウドにアクセスできるインターネット回線を用いらないと、ゲーム内でラグが発生してしまったり、映像が乱れてしまうなどの問題が発生します。
そしてこのサービスのデモを受けた人の感想によると
ラグのせいで(いつもはやられない状況で)5回もやられてしまった
https://www.pcgamer.com/i-tried-googles-stadia-and-latency-got-me-killed/
とのことです。
基本的な映像表示については何も問題はないそうですが、プレイ中に謎のラグが発生するなどして安定して遊べなかったとのことです。
これは専用のクラウドコンピューターの性能が不足気味だったという可能性も考えられますが、それ以上に、安定したインターネット回線を実現することができなかったことが大きな原因になっているでしょう。
さらに言えば、公式のデモ会場でこれらを体験したため、最高の環境が整っているはずなのに、このようなラグが発生したためまだまだ通信が未熟であることがわかります。
Google Stadiaはいつ普及する?
私が予想するには、2022年以降だと思います。
ちょうど2022年くらいに現在の最新Wi-Fi規格「Wi-Fi 6」が世の中に完全に浸透していくでしょう。また、5Gが浸透していくのもこれくらいの時期だと思います。
Wi-Fi 6では1秒間に1GB以上の通信を行うことができるため、うまくいけば8K@120fpsでのクラウドゲームサービスの提供も可能になるでしょう。
もちろん8K@120fpsでゲームをプレイする人はほぼ居ないと思いますが、それくらいの解像度で安定してゲームプレイが行えるようになったら4K@60fpsでの配信は余裕になります。
ユーザーのコンピュータの性能に一切依存せずにこのクオリティで最新のゲームが遊べるようになれば恐らく多くの人がノートパソコンなどを通してこのサービスを利用するでしょう。
ゲーミングパソコンの存在はどうなってしまうのか
もしもこのようなサービスが世の中にかなり普及していくとしたら、ゲーミングパソコンの存在はどうなってしまうのでしょうか。
エンドユーザー向けのゲーミンググラフィックボードは次々と発売されている現状ですが、そんなグラフィックボードたちも役に立たなくなり、最終的にはクラウドコンピューター向けの業務用グラフィックボードが使われるようになっていくでしょう。
そもそもデスクトップパソコン自体が減少していくと思われるので、それに伴ってゲーミングパソコンは減っていくと思います。
なぜならこのサービスを利用すればデスクトップ・ノート関係なく快適にゲームをプレイできるようになるためです。
ただ、シングルプレイの時はわざわざインターネットに接続するのもなんだかばかばかしい気がしますよね。それに、常にインターネット上でゲームをプレイしているので個人情報が抜き取られる危険性だってあります。