ついにオンラインでのGTC 2020でNvidiaの次世代アーキテクチャ「Ampere」を採用したGPUが発表されました。
A100という名前を持ち、データセンター向けとなっていて前世代の「Volta」アーキテクチャ(GV100等)の後継となっています。なお、GeForceシリーズについてはまだ発表されていません。
この記事ではA100 GPUについて現在分かっている情報を紹介します。
この記事を1文で説明すると
- Ampereアーキテクチャの「A100」GPUはデータセンター向けであり、前世代のVoltaアーキテクチャ「GV100」の20倍程度のパフォーマンス(新TF32形式を用いて)を発揮する
A100の特徴
A100 GPUはNvidiaのAmpereアーキテクチャを採用するデータセンター向けのGPUになります。
AmpereアーキテクチャではAMDが第3世代Ryzen CPUやNavi GPUなどで採用したTSMCの7nm FinFETプロセスが採用されており、トランジスタ密度が非常に高くなりました。
Ampere A100 | Volta GV100 | |
---|---|---|
アーキテクチャ | Ampere | Volta |
プロセス | TSMC 7nm | TSMC 12nm |
ダイサイズ | 826 mm2 | 815 mm2 |
トランジスタ数 | 540億個 | 211億個 |
VRAM | HBM2 40GB | HBM2 32GB |
FP32演算能力 | 312 TFLOPS | 14.8 TFLOPS |
このようになっています。前世代のデータセンター向けアーキテクチャ「Volta」と比べてみました。プロセスはTSMCの7nmとなり、ダイサイズがそこまで変わらないのにもかかわらず、トランジスタ数は2倍以上となっています。これはまぎれもなく7nmプロセスの恩恵です。
そしてVRAMも若干増量しました。タイプはHBM2となっています。
そして演算能力になりますが、Ampereのこの値はAmpereの搭載されている第3世代のTensorコアがサポートする「TF32:Tensor Float 32」と呼ばれる新たなFP32(に近い)フォーマットでの演算となっていて、明らかに効率が良くなっているのでこれまでのFP32パフォーマンスと単純に比較することはできませんが、目安にはなっています。
この値はA100 GPUが前世代の20倍程度の能力を保有することを示しています。

ただし、先ほど説明したように少なくともA100 GPUはGeForceシリーズには搭載されないと言われています。かといってTITANシリーズにも導入されるわけではなく、消費者向けのGPUについてはまた別の特徴を持って登場するでしょう。
あ、ちょっと自分もよくわかってない部分があるので勉強してきます