2010年代のCPUの進化をおさらいしてみる【Intel vs AMD】

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いよいよ2020年に突入しました。2020年は東京オリンピックの開催年として多くの人に待ち望まれていたかと思いますが、その一方で2010年代から抜け、新たに2020年代に入るということも忘れてはいけません。

パソコンの頭脳と呼ばれる「CPU」というパーツを作っている「Intel」という会社は、おおよそ2010年くらいから新たに「Core」シリーズのCPUを生産し始めました。そしてそのライバル社となるAMD社も次々と進化したCPUを提供していき、2017年からは新たに「Ryzen」シリーズが生産され始めました。

この10年間、CPUに関していろいろな進化があったと思います。ということでこの記事では、2010年代のCPUの進化を徹底的にまとめていこうと思います。

 

 

この記事を2文で説明すると

  • Intelは2010年から10年間でおよそ4倍、AMDは6倍程度、CPUの性能が向上した
  • 2010年代前半においては完全にIntelが主導権を握っていたが、ここ数年になってAMDの追い上げが加速している

Intel vs AMD

この記事で取り扱っていくのは、CPUの二大会社となっている「Intel」「AMD」のCPUです。各社のCPUを世代別に詳しく説明していきたいところではありますが、まずは両社の2010年代のCPU開発を年表にしてみましょう。

なお、ここでは一般的なパソコンに使われる「メインストリーム」CPUのみを紹介します。

 

IntelとAMDのCPU開発を年表にしてみる

 

IntelCPUプロセスAMDCPUプロセス
2010第1世代Corei-xxx-(Nehalem)45nmPhenom II x6等45nm
2011第2世代Corei-2xxx-(Sandy Bridge)32nmFX-x1xx/A-3xxx等32nm
2012第3世代Corei-3xxx-(Ivy Bridge)22nmFX-x3xx等/A-5xxx等32nm
2013第4世代Corei-4xxx-(Haswell)22nmFX-x5xx等/A-6xxx等32nm
2014第5世代Corei-5xxx-(Broadwell)14nmA-7xxx等(Kaveri)28nm
2015第6世代Corei-6xxx-(Skylake)14nmA-8xxx等(Godavari)28nm
2016第7世代Corei-7xxx-(Kabylake)14nmA-9xxx等(Bristol Ridge)28nm
2017第8世代Corei-8xxx-(Coffeelake)14nm第1世代Ryzen-1xxx等(Zen,Summit Ridge)14nm
2018第9世代Corei-9xxx-(Coffeelake-Refresh)14nm第2世代Ryzen-2xxx等(Zen+,Pinnacle Ridge)12nm
2019第10世代Corei-10xxx,10xx-(Icelake,Cometlake)10nm,14nm第3世代Ryzen-3xxx等(Zen2,Matisse)7nm

 

以上のようになっています。

 

Intelの2010年代

Intelはそれまで続いていたCoreアーキテクチャの「Core2」シリーズ等から抜け、メインストリーム向けプロセッサとして新たに「Corei」シリーズを開発し始めました。

2010年代前半では、1年に1回新世代を製造し、2年に1回くらいのペースで新たなプロセスルールが採用されるというスタンスをとり、2014年には早くも14nmプロセスまでたどり着きました

そして2015年にSkylakeアーキテクチャを採用してから、ずっと14nmプロセスを採用し続けています。

IntelがLGA 1151ソケットを使用し始めたころ、つまりSkylakeアーキテクチャを採用し始めたころは、新たな技術として注目され、第8世代Coffeelakeプロセッサについては相当な人気を得ました。

そして無事2019年に第十世代プロセッサの製造を開始することができましたが、実はまだ第十世代のデスクトップ向けプロセッサについては発売されていません

14nmプロセスから一向に進化しないどころか、新しい世代のCPUの開発スピードがどんどん遅くなっています。

そして2019年の7月にAMDから新しいRyzen CPUが発売されたころから、Intelはデスクトップ向けCPU市場におけるシェア率はみるみる下がってきています。

そもそも2018年にプロセスでAMDに劣るようになっていますね。

 

 

 

 

 

AMDの2010年代

AMDのCPUがより注目されるようになったのは結構最近のことだと思いますが、実はIntelと同様に2010年頃もデスクトップ向けCPUを次々と生産していました。

2010年ではメインストリームプロセッサとしてPhenom IIシリーズがAMDの主なCPUとなり、2011年からは新たなアーキテクチャ「Bulldozer」がスタートし、FXシリーズCPUが製造されるようになりました。

FXシリーズといえば多コア主義みたいなところはあると思いますが、多コアとはいえども結局IntelのCPUの足元にも及ばない性能でした。

そして同時並行でAMDのAPU(GPUなども統合されたCPU)も製造されていました。頭文字が「A」となるシリーズです。2014年頃から28nmプロセスを導入し始めましたが、Intelに比べて明らかに時代遅れでした。

そしてAシリーズも9000番台になったところで、AMDからは新たなCPUプロジェクトが始動されました。それがZenアーキテクチャのRyzenシリーズです。

第1世代では14nmプロセスを採用し、やっとIntelと同じプロセスになることができました。そして第2世代では12nmプロセスを、第3世代ではついに7nmプロセスを採用し、Intelの技術を上回ってきました。Ryzen CPUといえば高コスパみたいなイメージがありましたが、最近では単に高コスパというだけでなく、テクノロジーとしても、品質としてもIntelのそれに勝っているイメージも定着しつつあります。 そして最近ではメインストリームプロセッサなのに16コア32スレッドを搭載するCPUも現れ、自作市場に大きな衝撃を与えることになりました。

 

 

各年の性能を比較

それでは次に、IntelとAMDそれぞれの2010年代のCPUの性能を、年別に紹介していきたいと思います。ここでは、メインストリーム向けデスクトップ用プロセッサの最上位モデルを参考に性能値を出します。

 

 

Passmark値を基に算出しています

 

突っ込みどころは満載ですが、最初の方から見ていきましょう。まず2010年から2013年にかけてIntelとAMDはほぼ同じ性能のCPUを生産していました。

ただ、AMDのFXシリーズの方が明らかに消費電力が高く、非効率的な爆熱プロセッサとなっていましたので、実質的な評価としてはIntelの方が断然高いです。

そもそもFXシリーズをメインストリームといっていいのか問題はあります。

そして2014年になり、AMDのFXシリーズが終了、そこでAPUの開発を続けていましたが、APUの「A」シリーズはFXシリーズとは全く指向が違い、CPU性能はそこまで高いものではありませんでした。なので2016年頃までは全部FXシリーズの最終モデルの性能値です。

一方でIntelはHaswellを抜け、14nmプロセスに取り掛かっていましたが、初期のころは世代を重ねてもほぼ性能は上昇していませんでした。実際のところ、Corei7-4790KとCorei7-7700Kの性能がほぼ同じという事件が多発しています。

しかし両社とも、2017年になってから大きく変わりました。Intelは4年目となる14nmプロセスCPUの新しい「Coffeelake」シリーズを製造し始め、AMDはRyzenシリーズCPUを製造し始めました。このころのIntelの「Corei7-8700K」が非常に優秀で、かなり人気のあるCPUになりました。

そして2018年になるとIntelからはCorei9シリーズが登場し、いよいよこのスコアが20,000台にのりました。そして2019年になると、AMDからは7nmプロセスを採用した第三世代Ryzen CPUが発売され、同時にRyzen9シリーズも登場しました。

取り付けるソケットが他のメインストリーム向けプロセッサと同じであるため、一応メインストリームということにしていますが、最近登場した「Ryzen9-3950X(16コア32スレッド)」が大暴れしています。

Passmarkではそのスコアが36,000とかになっていて、明らかにおかしいと感じたので他のGeekbench等も参考にしてこの値を算出しました。しかし余裕でIntelのCPUを超えています

この時のIntelのCPUは「Corei9-9900KS」です。全コア5.0GHzまでブーストするという強靭なチップを搭載しているわけですが、なぜかRyzen9-3950Xには歯が立ちません

ただ、このスコアはシングルコア性能だけでなくマルチコア性能も大いに考慮されていますので、実際にゲーミング性能などについて考えると、両者トントンくらいだったりします。でもマルチコア性能ではRyzenが非常に優秀です。

ちなみにCINEBENCHでも同様の結果が出ています。

 

 

 

 

ハイエンド・デスクトップ向けCPUの性能比較

続いて、メインストリームプロセッサとは異なる、違う取り付けソケットをもつ「ハイエンド・デスクトップ向け」CPUの性能比較です。ただ、AMDは2010年代前半にはあまりハイエンドデスクトップ向けCPUを手掛けていませんでしたので、メインストリームのものと同じです。

 

 

Intelについては、2017年まではCorei7の「X」シリーズがハイエンドデスクトップ(HEDT)向けCPUとなっていました。

2010年にはCorei7-980X、そして2011年にはCorei7-990X等を発売し、2016年にはCorei7-6950Xを発売し、10コア20スレッドに達しました

そして2017年にはCorei9-7980XEが登場し、AMDからはRyzen threadripper 1950Xが登場しました。

Intelは2019年にギリギリ「Corei9-10980XE」を発売することができましたが、AMDについては第三世代 Threadripperの「3970X」までしか発売されていなくて、今後3990Xも発売されると予測されています。

しかしグラフを見てみるとAMDのThreadripper 3970Xが余裕でCorei9-10980XEを上回っていることがわかります。圧倒的に消費電力が高いのもその理由の一つですが、やはり7nmプロセスを採用したZen2アーキテクチャの存在が大きいでしょう。

なお、Intelはもう一つハイエンドデスクトップ向けとして「Xeon-W」シリーズを製造しています。こちらはワークステーション向けなのでAMDのRyzen threadripperと比較していいのか疑問ですが、いずれにせよRyzen threadripper 3970Xを超えるということはなさそうです。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。IntelもAMDも2010年から次々と新しいアーキテクチャを開発してきて、たった10年間でものすごい成長を実現していますね。

特にAMDは2017年以降、Ryzen CPUが登場したこともあってか、急激に強くなっています。そしてもうすでにIntelを超えているともいわれています。今後この二社がどんなCPUを開発していくかわかりませんが、これからの10年間の方がもっと興味深いものになるかもしれませんね。

今度は2020年~2029年のプロセッサについてもまとめていこうと思います。







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期限:2020/08/15

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